2005年下半期のPCパーツ市場では、グラフィックスカードの新製品がやはり目立った。6月後半にNVIDIAの新GPU「GeForce 7800GTX」搭載製品が各社から登場。下位モデルの「GeForce 7800GT」搭載製品は8月中旬ごろから店頭に並びだした。ハイエンドクラスの新製品に珍しく、発売当初から在庫を切らすことなくパワーユーザーを中心に好調に売れ続けたという。某ショップは「夏のNVIDIAの戦略が当たり、ATIとの差を広げる結果になったと思います」と分析する。
いっぽうのATIは、SLIに対抗する新技術「CrossFire」対応製品を投入。10月に入ってから新GPUである「RADEON X1800/1600/1300」シリーズを搭載した製品が各ショップに入荷した。
しかし、当初は(そして現在も)CrossFireを構築できる環境が整いきれていなかった。ハイエンド市場は、SLIとGeForce 7800シリーズを持つNVIDIAに席巻される現状が続いている。「コアなATIユーザーはRADEON X1800でのCrossFire構築を待っている状態です。技術としては数年先まで見据えた優れたものなので、2006年にはまた人気が出てくると思いますよ」(高速電脳)と今後に期待する声も聞かれた。
夏の終わりから秋にかけて、街の様子も大きく変わった。8月24日に「つくばエクスプレス」が開通し、9月16日には「ヨドバシカメラ マルチメディア Akiba」がオープン。これまで、“別の街”とも言われる総武線以南が大きく様変わりし、アキバが観光地化したきっかけの1つになっている。このことに関しては、こちらにまとめたので併読願いたい。
振り返れば今年のアキバは、街全体が盛り上がるイベントや新製品に年中沸いたことが分かる。2006年には早々にノートPC向けのデュアルコアCPUや、IntelMac、そして後半はWindows Vistaの登場が予定されているなど、アキバに大きく関連するトピックも多そうだ。ますますの盛り上がりに期待したい。
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