日はまた昇る アキバに──「秋葉原UDX」が開業(4/4 ページ)

» 2006年03月09日 14時17分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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アキバの弱点だった“クルマで来られない”問題も解消

photo 約800台を収容できる大型駐車場。24時間営業であり、秋葉原振興会加盟店での購入によりサービス券も配布される

 最後はこれら集客が望める施設に不可欠となる、駐車場。同ビル地下には約800台収容可能な駐車場総合研究所運営の大型駐車場「UDXパーキング」が備わる。24時間営業で基本料金は、100円/12分・平日1日2000円・バイク駐車1日1000円。ほか定期契約(通勤定期:2万6000円/月など)も受け付けている。

 このUDXパーキングは、おサイフケータイによるチケットレス化含めた電子決済サービスの導入(ドコモおサイフケータイ対応の決済用iアプリを同社サイトからダウンロードできる)や、QRコードによる駐車位置情報の提供サービス(柱にQRコード入りサインがあり、駐車位置を携帯電話でチェックできる)、次世代ETCシステムによるハンズフリー入退場システムなど、先端技術の導入が進められ、電動カートによる車までの送迎サービスなども用意される。

 秋葉原電気振興会との提携により、秋葉原振興会加盟店(全54法人約200店舗)およびUDX駐車サービス券取り扱い店舗にて、購入金額1万円以上につき120分の駐車サービス券を発行するサービスを実施する。

 なお、すでに開業している秋葉原ダイビル地下駐車場(約121台)や、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaの駐車場(約400台)あわせて、ここ半年あまりで1300台以上もの収容力ができたことになる。駐車場が少なく、自家用車では来にくいという秋葉原のイメージは大きく変わることになると想像できる。深夜営業もするドン・キホーテ秋葉原店などにとっても追い風となるだろう。

photo UDXには中央通りわきの路地からも容易にアクセスできる(左)、そばにある線路下道路を使うと、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaやTXへの入り口にも近い(右)

 2005年9月に開店したヨドバシカメラ マルチメディアAkibaにも多くの食品店舗テナントが入っており、その集客力は駅周辺の人の流れをも変えた。さらに大きな商業機能をも担うUDX完成は、そもそもあった秋葉原という街中の購買施設に加え、飲食施設、娯楽施設、オフィス施設、交通施設までをも含めて街の充実度はさらに増す。

 「IT拠点の誕生と今後の成長で、日本にも日がまた昇る」(石原氏)、「これは一街のことではなく、国家的事業だ」(松田氏)、「六本木、品川にないポテンシャルがある」(クロスフィールドマネージメント ゼネラルマネージャー 山本氏)など、国、都区、地元、関連企業など、産官学含めて秘められた期待は大きい。秋葉原再編の日はもうすぐそこに来ている。

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