第4回 Vistaのユーザーアカウント制御を考える:元麻布春男のWatchTower「Windows Vista編」(2/2 ページ)

» 2006年07月11日 08時00分 公開
[元麻布春男,ITmedia]
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デジタル署名のないデバイスドライバのゆくえ

 同様にユーザーの同意を求めるダイアログとしては、デバイスドライバ組み込みのさいに、デジタル署名がないことを警告するものがある。カーネルモードで動作することの多いデバイスドライバ類は、システムの安定性を簡単に損なうことができる。デジタル署名がないデバイスドライバ、言い換えれば出所をきちんと確認できないデバイスドライバの組み込みについて、Microsoftが警告したくなるのは大いに理解できる。

 だがユーザーから見ると、このデジタル署名の取り組みは、必ずしもうまくいっているとも思えない。ユーザーがデジタル署名の警告ダイアログを見る機会が最も多いのは、新しく周辺機器を購入したときだろう。言い換えると、警告を見るのはすでにお金を払った後のことだ。デバイスドライバにデジタル署名がないことを理由に、無条件に商品の返品が可能ならともかく、そうでない限りユーザーは続行ボタンを押すだろう。

 もう1つの問題は、デジタル署名の有無がデバイスドライバのと必ずしも一致していない、ということだ。仮にWHQL(Windows Hardware Quality Labs)をパスしたドライバであっても、Microsoftがその品質を保証してくれるわけではない。あくまでも1つの目安に過ぎないわけで、過信は禁物だ。

 とはいえユーザーをサポートする立場(MicrosoftやOEMベンダー)にすると、デジタル署名でデバイスドライバの出所がはっきりするに越したことはない。デバイスに関連した問題に直面したときに、ベンダーに確実にコンタクトがとれるというのは、問題の解決に役立つからだ。すでにデジタル署名のないデバイスドライバが広く出回ってしまっている32ビット版ではそうもいかないが、64ビット版のWindows Vistaではデジタル署名のないデバイスドライバは利用できないようになっている。

元麻布春男氏のプロフィール

フリーライター。IBM PC/AT互換機以前からPCの世界に入り、さまざまなメディアでPCに関する評論やレビュー、コラムなどを執筆。とくに技術面での造詣が深く、独特の切り口による分析記事は人気が高い。


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