「GLITTER PANEL」は16×16個の赤いLEDで構成された正方形の小さな電光掲示板だ。LEDの色をあえて赤にしているあたりがノスタルジーを誘う。
常時表示させておける内容としてはアニメーション、任意の文字列、時計、CPU使用率があり、時計とCPU使用率は組合わせて表示させることもできる。例えば筆者などはエンコード専用PCが仕事机からは死角になる位置にあり、状況を把握するのが少々面倒に思っている。そこでコイツを仕事机から見える位置に置いておけばエンコードが終わったかどうかをCPU使用率で簡単に判断できるというわけだ。
「司令室」はメールチェック、RSSチェック機能を備え、連動して新着のメールやRSS情報をスクロール表示させることもできる。普段は時計などを表示しておき、新着情報があった時だけ表示は切り替わる。
製品が1つだけだと全角文字で1文字、1バイト英数字で2文字しか同時表示できないので実用的とは言いがたい部分もあるが、スクロール速度も調整できるし、とりあえず緊急の内容なのかどうかの確認くらいはできる。また、複数の製品を接続して並べると連続してスクロール表示させることも可能で、本格的な電光掲示板にもなる。8つくらい買いこんで壁に並べて固定すれば……ただ、USBケーブルの処理はちょっと大変そうだ。
「EMERGENCY BUTTON」で触れたように「秘密基地をつくろう!」シリーズは独自マクロで制御することも可能で、「司令室」のタイマー機能と連動させることもできる。タイマー機能は20登録が可能で、マクロも個別に登録できる。また毎日、複数の特定曜日、毎月特定日、毎年特定日とというスケジューラ機能も持つなどかなり柔軟な仕様だ。
マクロはデバイスを指定してアクションを指定するだけ。「EMERGENCY BUTTON」ではシャッターの開閉、「GLITTER PANEL」ではアニメーション、グラフィック(2値縦16ドットのBMPファイル)のスクロール表示、任意の文字列のスクロール表示、輝度の変更などのアクションが用意されている。ちなみにスクロール速度は「GLITTER PANEL」の設定画面での設定がタイマーからのマクロ実行時にも反映される。これ以外にPC側で動画や音声を再生するアクションや一定時間待つといったアクションも利用できる。
マクロは順処理されるので記述も簡単だ。「司令室」の設定画面だと1行に入力していかないといけないので、別途メモ帳などでファイルとして作成して、読み込ませるといい。
さて、下の画面は実際に動作させてみたところ。内容は、マクロの起動と同時に「GLITTER PANEL」に”作戦開始します”のメッセージを表示し、PCでは”作戦開始します”の音声メッセージを再生して「EMERGENCY BUTTON」のシャッターが開いていたら閉じる。次に1分起きにメッセージを「GLITTER PANEL」に表示し、3分経過したら「作戦終了」と「GLITTER PANEL」に表示、”任務お疲れ様でした”の音声メッセージを再生する……いわゆるラーメンタイマーだ。
マクロは記号化されているのでちょっと分かりにくいが、実行のトレース画面と比較すると何をしているか想像がつくだろう。なお「EMERGENCY BUTTON」のシャッターを閉めているのは、ボタンを押してこのマクロを実行することも想定したからだ。
「秘密基地をつくろう!」シリーズは、PC周辺機器としてみると実は大したことができるわけではない。また、価格だって安いとは言いがたい。
重要なのは直感的に「欲しい」と思えるかどうかだ。PCに接続しておくだけでちょっと楽しい、思わず笑みがこぼれる、といった人なら買って後悔することはないだろうし、価格だって気にならないはず。是非「GLITTER PANEL」を8つくらい買い込んで、本格的な電光掲示板として活用してほしい。セルフパワー対応のハブがいるとか、ケーブルがじゃまとか、色々と壁は多いのだが、それらの問題を1つ1つ解決していくのも楽しみと言える。やりたくなってしまうものを止めることはできないのだ。
ただ、少しだけ残念に思えるのはソフトウェアのほうだろう。別に出来が悪いとかではなくて、例えばマクロをもっと簡単に実行するためにランチャーがあるとよかったかもしれない。また、マクロもボタンの動作状態を検出して複数の動作に分岐、なんてことまでできるとさらに面白くなりそうだ。改良版のリリースを期待したい。
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