親子30組に混じって“マイ ノートPC”の組み立てにチャレンジ!ガッツリとマイPCを作ってきた(1/3 ページ)

» 2007年12月03日 16時30分 公開
[田中宏昌&前橋豪,ITmedia]

イベント仕様のスクラッチリペア塗装が人気モデル

「第3回 NECハイテクものづくり教室」

 12月最初の土曜日となる1日、NECとNECパーソナルブロダクツが同社のマザーファクトリーである米沢事業場において、「第3回 NECハイテクものづくり教室」を開催した。今年で3回目を迎える同教室は、米沢市米沢商工会議所が主催する「米沢産業まつり」の関連行事としても行われるイベントで、「親子によるパソコンの組み立て体験やパソコン工場の見学などを通して、子供たちに科学への興味や、ものづくりに対する関心を持ってもらい、将来の科学技術の発展に貢献すること」を目的としている。

 当日は、米沢市を中心に全国1都6県から集まった親子30人(参加資格は小学4年生から中学3年生まで)がノートPCの組み立てにトライした。内訳は小学生が19人、中学生が11人、男子20人、女子10人で、米沢市を中心に山形県が20人と最も多く、遠くは三重県から参加した人もいる。ちなみに、参加費用は税込み10万円だ。組み立てたノートPCはそのまま持ち帰れるため、10万円という参加費用はかなり“お買い得価格”となっている。

今回組み立てる予定のノートPC(完成予想)

 組み立てに使うノートPCは店頭モデルの「LaVie L スタンダードタイプ(LL570/KG相当)」、直販のNEC Directでは「LaVie GタイプL スタンダード(s)」にあたる主力製品だ。基本スペックは下表の通りで、Microsoft Office Personal 2007を含め、豊富なアプリケーションも標準で付属している。別途料金を払うことでHDD容量を160Gバイトに増やせるほか、カラーリングを6色から選べるのがポイントだ。

 特にカラーリングは、店頭モデルの5色(ベリーブルー/リーフグリーン/シュガーピンク/パウダーホワイト/ガーネットレッド)にグロスブラックを加えた直販のNEC Directと同じ6色からの選択になるのに加え、ベリーブルーとシュガーピンクは直販モデル「LaVie G タイプJ」のみで適用されるスクラッチリペア塗装になっているのがイベントらしい計らいといえるだろう。

ハイテクものづくり教室で作ったノートPCの主なスペック
CPU Turion 64 X2 TL-52(1.6GHz)
メモリ 1Gバイト(512Mバイト×2)
チップセット AMD M690V/SB600
HDD 120Gバイト
光学ドライブ 2層対応DVDスーパーマルチ
グラフィックス チップセット内蔵(ATI Radeon Xpress 1200)
液晶ディスプレイ 15.4インチワイド(スーパーシャインビューEX2)
画面解像度 1280×800ドット
OS Windows Vista Home Premium
重量 約3.2キロ

 実際、参加者のうち21組がスクラッチリペア塗装されたベリーブルーとシュガーピンクを選んでおり、過半数を超える18組がベリーブルーを選択していたのが印象的だ。また、HDDは半数以上が160Gバイトを選択していた。

 ちなみに、ITmediaに用意されたパウダーホワイトは店頭モデルと同じカラーとなるが、普段は地味で暗い生活をしている編集部員に対し、PCくらいは明るく潔白でいてほしい、というメッセージが込められているのかもしれない……。

手厚いサポートの中でリラックスして組み立て作業を行うハズが……

 ものづくり教室は12時30分から17時30分過ぎまでという長丁場だが、その3分の2以上がノートPCの組み立てに割り当てられ、残りは起動確認や工場見学、科学実験が行われた。イベントの冒頭では同社からのあいさつがあったのち、集合写真を撮影してから組み立てが開始された。

 組み立て作業は、会場前方でNECのスタッフがプレゼン資料とともに手順を詳細に解説してくれるうえ、2組に1人の割合で正しく組み立てられているのかを随時チェックしてくれる指導員がつくため、「PCの中身を見るのは初めて」という参加者であっても比較的リラックスしたムードの中で作業に望んでいるようだった。特に子供たちは初めて体験するノートPCの組み立てを存分に楽しんでいるようだ。

参加者全員で記念撮影(写真=左)。会場の前方でスタッフが組み立て作業を実演しながら解説、スクリーンには説明用のスライドが映し出される。2組に1人ずつ組み立て作業をフォローする指導員がつくので、安心して組み立てられる(写真=中央、右)

 一方、レビュー記事の作成などでデスクトップPCやノートPCの分解に手慣れた編集部員だが、今回は普段とはまったく逆の立場となり、やや緊張の色は隠せない。普段は人目につかない場所で黙々とPCを分解しては組み立てているわけだが、今回は横から指導員、背後からNEC関係者の視線が突き刺さり、どうにも勝手が異なる。

 その視線には「大人なのでうまく組み立てられて当然」や「見せてもらおうか、PC情報サイトの記者とやらの実力を」といった無言のプレッシャーを感じる、ような気がしないでもない(多分、被害妄想だ)。何はともあれ、まずは緊迫の組み立てリポートをお届けしよう。

組み立て作業に必要な部品
1 ベースユニット(基板付き)
2 トップカバー
3 LCDユニット
4 キーボード
5 キーボードカバー
6 パームレスト
7 メモリカード×2
8 キャップ1(メモリカバー)
9 キャップ2(CPU周辺カバー)
10 無線LANカード
11 HDDユニット
12 キャップ3(HDD周辺カバー)
13 DVDユニット
14 ダミーカード(SDメモリーカード)
15 バッテリパック
16 工具箱

 作業を前に机に運び込まれたのは、組み立てに必要なパーツと工具箱が収まったボックスだ。パーツごとにきちんと分別されてボックスに入っている様子に、「これなら子供たちでも(私でも?)迷うことなく組み立てられそうだ」とちょっとした感動を覚える。なお、HDDと光学ドライブは誤って床に落としてしまうなどのトラブルを避けるためか、ボックスには入っておらず、取り付ける段階で搬入されていた。

 基本的には、このボックスから必要なパーツ1つずつを取り出し、ケーブルを差し込んだりネジで固定したりといった作業を何度も繰り返すことで、ノートPCを組み立てていくのだが、最初にPCの製造でお約束の儀式を済ませる必要がある。それは静電気対策だ。

 自作PCであれば、組み立て前に周囲の金属部分に手を触れて簡易的な静電気対策を行うのが一般的だが、さすがはNECで、工具箱の中には静電気防止リストバンドが入っていた。手首にベルトを巻き付け、ベルトから伸びたケーブルをデスクの端にある金属製のクリップに装着することで、作業者の静電気を逃がしてくれる仕組みだ。これは余談だが、静電気防止用のリストバンドや手袋は安価なので、特に自作PCユーザーは持っておいて損はないだろう。

必要なパーツが収納されたボックス(写真=左)。取り付けるバーツごとに使用するネジがA〜Hのボックスに分けられており、ネジの大きさや本数で迷うことはない(写真=中央)。ドライバーに加えて、細かい作業用にピンセットも用意されている。ドライバーは子供の手を意識した小さめのサイズで、大人には少々小さかった。静電気防止リストバンドを装着して組み立て開始だ(写真=右)

 リストバンドを装着し、ようやく組み立てを開始、といきたいところだが、組み立て前の準備運動といった意味で、板を使ったネジ締めの練習が行われた。ドライバーの扱いに不慣れな子供も少なくないようで、最初はネジをうまく回せない光景が見られたが、数回の練習でしっかり締められるようになった模様だ。

まずは練習用の板を使って、2本のネジを締める練習(写真=左、中央)。何もない板に向かってネジを回していくのは何とも不思議な感覚だ。箱から取り出したネジが散らばらないように、使用するネジを一時的に置いておく容器まで準備されていた(写真=右)。こうした細やかな配慮がうれしい

 さて、前置きが長くなってしまったが、いよいよ組み立てスタートだ。

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