MacBook Airの秘密に迫る動画リポート(1/3 ページ)

» 2008年01月21日 19時00分 公開
[林信行,ITmedia]

光学式ドライブなしでもDVD起動が可能

MacBook Air

 MacBook Airで一番気になるのは、オプションのSuper Driveなしでも本当に大丈夫なのか、という問題だ。MacBook Airは、光学式ドライブを内蔵しておらず、本体だけではパッケージで売られているソフトをインストールすることができない。

 アップルはこれに対して2つのソリューションを提供している。1つはMacBook Air SuperDriveを使うことだ。このドライブは、スロットローディング方式の8倍速SuperDriveで、2層書き込みを含むDVD±R DL/DVD±RW/CD-RWに対応している。書き込み速度は、CD-Rで最大24倍速、CD-RWで最大16倍速、DVD-R、DVD+R、DVD+RWで最大8倍速、DVD-RWで最大6倍速、DVD+R DL、DVD-R DLで最大4倍速だ。再生はCDが24倍速、DVDが8倍速となっている。

MacBook Air SuperDrive

 この外付けドライブは究極なまでにシンプルなデザインで、MacBook Airにもさすがによくマッチしている。

 だが、このSuperDrive以上に面白い、もう1つのソリューションがある。それが「Remote Disc」だ。Remote Discの利用は、ユーザーがMacBook Air以外にも最低1台のPCを持っていることが前提となっている。これはMacでもWindowsマシンでもかまわない。

 Remote Disc用のソフトをインストールしたPCの光学ドライブにCD/DVD-ROMなどを挿入すると、「このディスクをMacBook Airにマウントしますか」といった内容のダイアログボックスが表示される。ここで「OK」をクリックするとしばらくのタイムラグの後、ディスクがMacBook Airのデスクトップに現れるのだ。

 このRemote Discについては、まだナゾの部分が多いが、1つ重要なことが判明した。それはこの機能が「OSの再インストールに使えるのか」という問いに対する答えである。

 OSの再インストールをするには、通常、MacBook AirをMac OS X 10.5 “Leopard”が入ったDVD-ROMから起動し直す必要があり、ネットワークでこれを行うのはかなり大変な作業になる。

MacBook Airには新しいEFIが採用されている

 だが調べてみたところ、MacBook Airでは、Remote DiscによるOSの再インストールが可能なことが分かった。同製品ではEFIと呼ばれるPC起動用のソフトウェアが大きく改訂されており、Remote Disc機能を使ったネットワークブートに対応したのだ。

 実際にOptionキーを押しながら再起動してEFIの画面を見てみると、通常のディスク選択用のアイコンの下に、Air Macの無線を示すアイコンとポップアップメニューが並ぶ。

 残念ながらこの写真を撮った環境では、Remote Discのホストが存在しなかったため、実際にどのようにして接続するのかは確認できなかったが、この新EFIを使えばMacBook AirはRemote Discからネットワークブートが可能なようだ。

マルチタッチにはソフト側の対応が必要

ピンチや回転もできるタッチパッド

 MacBook Airで、もう1つ気になるのがマルチタッチ機能だ。MacBook Airでは、タッチパッドに指を2本置いてスクロールする操作のほかにも、iPod touchのように指2本の間隔を広げたり狭めたりして、画像の拡大/縮小を行なうピンチ操作、指2本を回転させて画像を回転させる機能などがある。

 ここで気になるのが、ピンチや回転といった画像操作が、すべてのソフトに対応しているか、ということだが、これはやはりソフトウェア側の対応を必要とするようだ。アップル純正のソフトウェア、例えばiPhotoでもこの操作ができる状態とできない状態があり、いつでも使えるわけではない。

 最も対応が進んでいるのはMac OS X付属のプレビューで、同アプリケーションでは複数ページからなるPDFのページを3本指でめくったり、ピンチ操作で画像の拡大/縮小をしたり、2本指を使って画像を回転させることもできる。ただし、回転操作中は画像を無段階で好きな角度に傾けることができるものの、指を放すと、画像はそのときの角度が水平方向に近ければ水平表示に、垂直方向に近ければ垂直方向に回転して止まる。つまりPDFの書類の1ページだけをナナメにできるわけではない。今後、どのサードパーティがこの機能に対応してくるかが楽しみだ。

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