DC-MC25U2のインタフェースは、DC-MC35UL2/UL3を踏襲しているが、緑基調のデザインからDC-MC25Uと同じ青基調のものに変更されている。左端に「HDD」というアイコンがぽつんと光っているが、これはDC-MC35UL2/UL3のデザインそのままだ。DC-MC35UL2/UL3では内蔵HDDのほかに、ネットワークドライブ、USB接続機器のアイコンが表示される。
操作感自体もDC-MC35UL2/UL3とまったく変わらない。ただし、本体(クレードル)には電源ボタンしかないため、操作はすべてリモコンから行う。動画/音楽/写真/すべて、の4つのボタンで表示対象となるメディアタイプを指定し、上下/左右のカーソルボタンでファイルを選択、OK(再生)ボタンで再生する。DVD-VideoのISOファイルも再生できるため、アングル、字幕切り替え、音声切り替え、メニューなどのDVD操作用ボタンも備えている。
基本的にはDC-MC35UL2/UL3の最新ファームに準拠しており、スリープ機能(自動電源オフ)やリフレッシュ機能(最新の状態に更新)も搭載されている。リモコンのボタンにもこれらの機能は印字されているが、ネットワーク機能やクレードルのPC接続機能を持たないDC-MC25U2ではリフレッシュ機能はあまり意味はない。
そのほか、privateというフォルダを非表示にできるフォルダロック機能やスキン機能も搭載されている。地味ながら音楽再生中にカーソル操作が可能になったことも便利な改善点だ。なお、試作機ではリモコンの表記が英語だったが、製品版では日本語表記になるとのこと。
メディアプレーヤーとしての操作についてはほとんど迷うことはないが、レジューム機能、ブックマーク機能については多少混乱するかもしれないので補足しておこう。レジューム機能は再生途中で停止させた場合に前回の続きから再生する機能で、ブックマーク機能は再生中に任意のポイントを記録する機能だ。本来別物に思える機能だが、レジューム機能は「非表示のテンポラリブックマーク」として実装されているようだ。
ブックマークをつけたファイルを再生途中で停止し、その後同じファイルを再生すると「ブックマーク 以前再生していた位置からレジューム再生しますか」と表示される。このとき、「はい」を選択すると停止したところから再生が始まる。しかし、いったん別のファイルを再生すると同様のメッセージは表示されるものの、「はい」を選択しても停止したところではなく、ブックマークをつけた位置から再生が開始する。
ブックマークは1ファイル1カ所しか指定できない(同一ファイル上で複数回指定すると上書きされる)が、最後に再生したファイルのみ停止位置がテンポラリブックマークとして記録され、それが通常のブックマークよりも優先されるということのようだ。このテンポラリブックマークは1つ分しか記録できず、ほかのファイルを再生してしまうと元のファイルのテンポラリブックマークは上書きされて通常のブックマークだけが残る。そう考えると納得いく挙動だが、ちょっと混乱をまねく仕様かもしれない。
この「テンポラリブックマーク」は自動再生がオンになっていると電源を切っても保持され、再度電源を投入したときにはその箇所から再生が始まる。これが自動再生のからくりだが、途中停止したファイルがなかった場合にはレジューム再生時同様、登録済みのブックマークが自動的に再生されてしまう。
ちなみに、DVD-VideoのISOファイルではブックマークができないが、最後に再生したISOファイルだけはレジューム再生が働く、別系統のレジューム機能が用意されている。
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