店頭販売向け製品のラインアップは、200Gバイト容量で5400rpmのSerial ATA HDDとDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブを搭載したベーシックモデル「VGN-FW30B」、光学ドライブがBD-R/RE書き込み対応のBlu-ray Discドライブに変更された「VGN-FW50B」、さらに地上デジタルダブルチューナーが搭載され、HDD容量が250Gバイトに増量された最上位モデル「VGN-FW70DB」の3モデルだ。
そのほかの仕様やデザインについては全モデルで共通化されており、ソフトウェアについても「Office Personal 2007」のほか、「VAIO Movie Story」「Click to Disc/Click to Disc Editor」「VAIO MusicBox」など、定評あるVAIO独自アプリケーションを一通りそろえている。したがって、HDD容量とBlu-ray Discドライブ、地デジ機能の取捨選択のみで、どれを購入するかが決まることとなる。
基本仕様は、開発コード名「Montevina」と呼ばれていた最新の「Centrino 2」プラットフォームを採用し、CPUがFSB 1066MHzのCore 2 Duo P8400(2.26GHz/2次キャッシュ3Mバイト)、チップセットがIntel PM45 Expressという組み合わせだ。グラフィックスチップはチップセット内蔵ではなく、ATI Mobility Radeon HD 3470(グラフィックスメモリは256Mバイト)を搭載。3Dグラフィックスの描画性能を高め、GPUの動画再生支援機能によってBlu-ray Disc再生時におけるCPU負荷を軽減している。
Intel PM45 Expressチップセットは新たにDDR3メモリをサポートし、同時発表の「VAIO type Z」ではDDR3メモリを用いているが、type F(FW)のメインメモリはDDR2だ。標準で2GバイトのPC2-6400 DDR2 SDRAM DIMMが1本装着されている。シングルチャネルでのメモリアクセスとなっているが、空きスロットが1本用意されているので、さらに2Gバイトのメモリモジュールを追加すれば、デュアルチャネルでのメモリアクセスも可能だ。
また、IEEE802.11a/b/g/n対応の無線LAN(11nはドラフト)、ギガビットLAN、Bluetooth 2.0+EDR、FAXモデムといったネットワーク機能に加え、HDMI出力端子、131万画素Webカメラ、FeliCaポート、IEEE1394などが搭載されている。ExpressCard/34、メモリースティックPRO、SDメモリーカード(SDHC対応)用のカードスロットも内蔵しているので、家庭で使うPCとして、必要なものは一通りそろっているといえるだろう。
パフォーマンスを見てみると、Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは4.7で、プリインストールOSのWindows Vista Home Premium(SP1)をかなり快適に動作させられることが分かる。
特にメーカー製ノートPCではグラフィックス関連のスコアが落ち込みがちだが、GPUのATI Mobility Radeon HD 3470を採用したことがスコアに反映された形だ。グラフィックス関連の項目以外はいずれも5.2と全体的に高水準にまとまっている。
以下に掲載したPCMark05、3DMark06、FF XIベンチのテスト結果を見ても、家庭向けのノートPCとしてはかなりの好成績を示し、動画や静止画の編集はもちろん、高度な3Dグラフィックスを用いるものでなければ、ゲームタイトルも楽しめるだけの性能を秘めていることが読み取れる。メインマシンとして、これ1台でなんでもこなしたいというニーズもしっかりとかなえてくれるだろう。
なお、直販のVAIOオーナーメードモデルでは、CPUがCore 2 Duo T9600(2.8GHz)/同T9400(2.53GHz)/同P8600(2.4GHz)、HDDは400Gバイト/300Gバイト/160Gバイトなどが選べるほか、グラフィックス機能をチップセット内蔵のIntel GMA 4500MHDに変更したり(この場合、チップセットはIntel GM45 Expressになる)、テレビチューナーの有無、Windows Vista(SP1)のエディション(Business/Home Premium/Home Basic)が指定できる。
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