“使用メモリ7Mバイト未満”で世界最速をうたう「ノートン 2009」テーマは無重力

» 2008年09月11日 03時03分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

開発テーマは「より速く、より軽く」

シマンテック コンシューマ営業統括本部 執行役員 統括本部長 丹羽誠氏

 セキュリティ対策ソフトウェアの新作発表が相次いで行われた9月10日、シマンテックも「ノートン」シリーズの最新版「ノートン・インターネットセキュリティ 2009」と「同 アンチウイルス 2009」を公開した。ダウンロード販売は即日、パッケージ販売は9月13日から開始される予定だ。

 新作発表会では、コンシューマ営業統括本部 執行役員 統括本部長の丹羽誠氏が登壇し、セキュリティ対策の最新動向や新製品の概要を説明した。「今やインターネットは日々の生活にかかせないものになっている。当社が2008年春に行ったアンケートでは、7割のユーザーがインターネットがなくなったら日常生活に支障をきたすと答えた。その一方でインターネット上の脅威はますます高度化・巧妙化しており、攻撃者の最大攻撃先がネットワークからWebサイトに移行している」とし、「その中でも信頼ある有名サイトが攻撃対象になることで、一般ユーザーがそれらのWebサイトを閲覧するだけで感染する例が増加中だ。以前は怪しいWebサイトだけを注意すればよかったが、今では正規のサイトでも安心できない」と脅威が“進化”していることを指摘。「ノートンは全世界で安心と安全を提供してきた。最新の2009版は、より速くより軽くが開発の中心テーマで、セキュリティ機能強化とパフォーマンスを大幅に向上させた。7月にパブリックβを公開し完成度を高めてきたことにより、自信を持って皆さんに提供できる製品に仕上がった」と自信をのぞかせた。実際、昨年β公開した「ノートン・インターネットセキュリティ 2008」に比べて約7倍のダウンロード数があったという。

使用メモリを減らし新機能を採用

米Symantec コンシューマ製品 シニア ディレクター デーブ・コール氏

 続いて、米Symantec コンシューマ製品 シニア ディレクターのデーブ・コール氏が新製品の特徴を解説した。ノートン 2009はPCの負荷を減らしつつ高度なセキュリティ機能を実現する「ゼロインパクト」を目指して設計され、「新製品では、これまでのあらゆる部分を見直すことで最も速く軽くすることを追求してきた。ユーザーインタフェースからスキャニングエンジンまで、300近い改良や強化を行った」と述べた。「その1つがインストーラーで、業界最速の1分以内というのが目標だった」とし、「ソフトウェアのインストールは、ユーザーがその製品を体験する最初の部分であり、非常に重要だ。ノートン 2009のインストールにかかる時間は、Windows Vista搭載PCの平均値で52.77秒(Passmark調べ)と業界最速であり、しかもワンクリックで行える」とアピール。加えて、「ソフトウェアのブート時間やアイドル時間のメモリ使用量も重要な部分であり、いずれもライバル製品を圧倒することができた」という。

ノートン 2009のインストール(Windows Vista上)は平均で52.77秒で済むという(写真=左)。起動時間は33.74秒(写真=中央)、メモリの使用量も6.92Mバイト(写真=右)といずれもライバル製品を上回る値を記録している(いずれもPassmark調べ)

 それらを実現する新機能として、スキャンの対象を絞り込んでスキャン回数を減らす「ノートン インサイト」、PCがアイドル状態になると自動でタスクを実行する「スマートスケジューラ」、アプリケーションが全画面モードに切り替わるとセキュリティ警告や通知を後回しにする「サイレントモード」、個人情報保護機能「ノートン ID セーフ」の強化が挙げられる。

 ノートン インサイトは統計的な手法から判断するほか、1800万人のユーザーがいるノートン・コミュニティの情報やホワイトリスト、SONAR(Symantec Online Network for Advanced Response)技術を組み合わせて判定することで、ファイルのスキャン数を劇的に抑えて高速化を図るもの。ノートンID セーフはチュートリアル機能を強化して導入のしやすさを図りつつ、Internet ExplorerとFirefoxが記憶したパスワードやIDの共有化、ログインのグルーピングおよび検索機能を強化した。

ノートン 2009の新機能である「ノートン インサイト」(写真=左)。SONAR技術をはじめ、さまざまな組み合わせでプログラムの信頼度を判定し、スキャンするファイルの数を減らしている(写真=中央)。従来製品のスキャンと新製品のスキャンイメージ(写真=右)

スキャンスピード(写真=左)やPCを使った一般的な作業(写真=中央)においても他社製ソフトウェアを上回っており(Passmark調べ)、パフォーマンスの高速化は多岐にわたるという(写真=右)

新バージョンのユーザーインタフェース

 一方、ユーザーがゲームやプレゼンテーションなど全画面モードに移行中はスキャンを実行しないサイレントモードに自動的に移行し、PCのアイドル時間にバックグラウンドで定義ファイルの更新やスキャンなどのセキュリティタスクを行うスマートスケジューラの導入により、ユーザーの手を煩わせることなくセキュリティを高めることができ、「ホテルのルームサービスのような快適さを実現できたと思っている」(同社)とした。

 そのほか、ホームネットワーキングとワイヤレスセキュリティの強化、リカバリ機能の実装、パターンファイルの更新を5〜15分に行うパルスアップデートを搭載したのも新バージョンの特徴だ。「ノートン 2009は競合他社と比較して驚くほどの違いを体験できる。ゼロインパクトのパフォーマンスも期待してほしい(コール氏)」とまとめた。

 新製品の発売に合わせて、10月31日まで1名が高度100キロメートルで無重力を体験できる「ノートンで宇宙へGO!」キャンペーンが展開されるほか、ノートン 2009の発売後1年間にわたり、広告キャンペーンのイメージキャラクターに中川翔子さんを起用することが発表された。

ノートン 2009ではCPU使用率やメモリ使用量が一目で把握できるようになった(写真=左)。スマートスケジューラとサイレントモードの概要(写真=中央)。ノートンID セーフの強化点(写真=右)

被害が出る前に脅威を防ぐ多層型の保護システム「ノートン プロテクションシステム」が新バージョンから実装された(写真=左)。ホームネットワークとワイヤレスセキュリティの強化点(写真=中央)。インターネットセキュリティ 2009とアンチウイルス 2009のパッケージと発売日(写真=右)

インターネットセキュリティ 2009とアンチウイルス 2009の単体パッケージに加え、プレミアムパッケージが用意される(写真=左)。インターネットセキュリティ 2009のパッケージと価格(写真=中央)。新製品の発表に合わせて、無重力空間を体験できるキャンペーンが実施される(写真=右)

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