初めてのCEATECだから、「AMD HD! Experience」をアピールするCEATEC JAPAN 2008

» 2008年09月30日 19時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

AMDならバリューPCでもBlu-rayコンテンツが楽しめる

 AMDは、CEATEC JAPANで初めて自社ブースを出展した。その自社ブースのオープニングとして行ったカンファレンスでは、同社のマーケティング本部PCプラットフォームプロダクトマーケティング部マネージャーの土居憲太郎氏が、「AMD HD! Experience」の特徴を紹介した。

 土居氏は、地上デジタル放送に対応する大画面テレビや、Blu-ray Discプレーヤー、フルHD画像を記録できるビデオカメラの普及によって、個人によるHDコンテンツ利用機会が増えたが、従来のPCではHDコンテンツを扱えるのが一部のハイエンドモデルに限られており、その状況を改善して、購入しやすい普及モデルのPCでも使えるようにするのがAMD HD! Experienceの目的という、これまでも同社が繰り返し紹介してきた背景を説明した。

 AMD HD Experience!を構成する技術として土居氏が特に取り上げたのがUVD(Universal Video Decoder)だ。AMDが自社のGPUやチップセットに統合したグラフィックスコアに実装しているUVDは、ハードウェア(GPU)でVC-1やMPEG-2、H.264のデコード処理を行うことで、CPUの負荷率を下げ、HDコンテンツ再生中でも、メールやインターネット利用などが可能になることが紹介された。

従来のPCでは、限られた一部のハイエンドモデルでしかHDコンテンツが利用できなかった。バリュークラスのPCでもHDコンテンツが楽しめるようにするのがAMD HD! Experienceの目的だ

CEATECで訴えるのは「UVD」と「GPGPU」

 さらに土居氏は、AMD HD! Experienceやこれから導入が進む「GPGPU」(GPUを描画処理だけでなく汎用目的の演算処理にも用いる)によって、PCを構成する各パーツが行う役割も変化すると述べている。その例として、従来のプラットフォームでは、CPUが動画再生や音楽、写真、動画の変換処理を行う一方、チップセットに統合されたグラフィックスコアや外付けのGPUはゲームで利用されるだけだったのが、これからはGPUでもHD動画再生支援(UVD)や音楽や写真、動画の変換処理、そしてゲームにおけるAIの演算処理、そして、より高画質の動画再生などが行われるようになると説明している。

これまでは、GPU=描画処理、CPU=それ以外のすべて、という役割分担だったが(写真=左)、UVD、そしてGPGPUの登場によって、GPUもHD動画再生支援や画像変換処理、AI演算処理などが行われるようになる(写真=右)

 土居氏は、AMDの技術進歩の中で、AMD HD! ExperienceがAMDのプラットフォーム技術とともに着実に進化していることを示した上で、将来は、CPUとチップセットが融合した「FUSION」の登場で、チップセットでもUVDが利用できるようになるほか、次世代モバイル向けGPUではGPGPUに対応することが紹介された。

 CEATECのAMDブースでは、「Radeon HD 4000世代と同じ」と土居氏が語る次世代モバイル向けGPUの動く開発サンプルが世界で初めて展示されている。開発中ということもあって、ボードサイズは大きいが、土居氏は、「製品版ではサイズはもっと小さくなり、消費電力も低くなるだろう」と説明している。

CEATECのAMDブースでは、世界で初めて公開される「次世代モバイル向けGPU」の動作デモが行われている。GPGPUをサポートすることが明らかにされているほか、土居氏によると「機能はRadeon HD 4000世代と同じ」ということになっている

 AMD HD! Experienceでは、多数のパートナー企業が対応することで、各種デバイスが同じコンテンツデータを利用できるようになるなど、より普遍的なプラットフォームへと成長するとともに、ユーザーの使い勝手も向上していく。すでに、PCバーツベンダーやPCメーカー、そして周辺機器メーカーやソフトウェアベンダーの計37社がAMD HD! Experienceパートナーとなっている。

 カンファレンスでは、UVDに対応したメディアプレーヤー「TotalMedia Theatre」を開発したアークソフトの代表取締役本部長兼米国本社副社長 富嶋稔氏が、UVDを利用することで高画質コンテンツの再生でもCPU負荷率が下がり、再生処理もスムーズであることを紹介したほか、現在、GPGPUに対応した動画編集ソフト「LoiLoScope」を開発しているLoiLoの取締役COO 杉山竜太郎氏が、LoiLoScopeのユニークなユーザーインタフェースを披露した。

AMD HD! Experienceパートナーのアークソフトは、「TotalMedia Theatre」でUVDに対応することで高画質再生をスムーズに行うことができると説明した(写真=左)。また、現在UVDとGPGPUに対応する動画編集ソフトを開発しているLoiLoも自社の「LoiLoScope」のユーザーインタフェースを説明した(写真=右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月23日 更新
  1. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  2. あの名コンビの声が“公認AI”で6カ国語に! 麻布台ヒルズ「まんが日本昔ばなし展」で体験するAI音声の最前線 (2026年09月22日)
  3. デスクをすっきり整理できる「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」がセールで25%オフの2万4690円に (2026年09月22日)
  4. 液晶ポリマー採用のSudokoo製ファンやSANDISK新SSD「Optimus」がアキバに上陸! ゲーミングデバイス「AIM1」など新顔多数の秋連休アキバ (2026年09月21日)
  5. 25万以上が訪れるも異例の幕切れとなったTGS2026 MSIのゴッホコラボPCから手軽な配信アプリまで、会場で見つけた注目製品をレポート (2026年09月21日)
  6. 15型PCや書類をスマートに収納する「ザ・ノース・フェイス Shuttle デイパック」がセールで20%オフの2万4649円に (2026年09月22日)
  7. PCのストレージ不足解消と高速化に役立つ「キオクシア 2TB 内蔵SSD SSD-CK2.0N4B/R」がセールで10%オフの5万8480円に (2026年09月20日)
  8. PC回りの音質を手軽に向上させる「Creative Pebble V3」が20%オフの4384円に (2026年09月22日)
  9. Gemini搭載PC「Googlebook」ついに予約開始へ/Anthropic CEOのAI開発減速提言 (2026年09月20日)
  10. 通勤とジム通いを両立できるバックパック「マムート セオン トランスポーター 25」がセールで40%オフの1万4413円に (2026年09月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー