新しい「MacBook Pro」は誰のためのマシンか?:気になるポイントをチェック(1/4 ページ)

» 2008年10月21日 12時54分 公開
[林信行,ITmedia]

MacBook Proを必要とする人

MacBook Airと同じボディ成形技術を採用した新しいMacBook Pro

 まずは製品の位置付けについて。今回アップルは、おそらく同社史上、最も充実したノート製品のラインアップを用意した。大々的に発表された新しい「MacBook」と「MacBook Pro」だけでなく、スペックアップした「MacBook Air」や、値下げされ「MacBookホワイト」という新呼称を冠した旧MacBook、そしてフルハイビジョン解像度を表示できる高解像度ディスプレイ版の旧17インチMacBook Proだ。

 外観的にも機能的にも、よく言えばバラエティが豊か、悪く言えばチグハグな印象のある製品ラインアップとなるわけで、かつてシンプルさを好み、製品ラインを「PowerBook」と「iBook」の2種類だけにまで絞り込んだアップルの製品戦略としては、少し違和感を覚える――この点については、アップルで行われた説明会で聞いてみた。

今回発表された新製品は、MacBook、MacBook Pro、MacBook Air、24型Cinema Displayの4つ。しかしラインアップには、旧MacBookやフルHDに対応した17インチMacBook Proも含まれている

 アップルの答えは「我々として、今回積極的にコミュニケートしているのは、MacBookとMacBook Proの2つです」というもの。筆者の個人的な解釈だが、新型MacBookは、旧MacBook Proと同等以上の性能を、10万円安く実現し、しかもアルミ素材の採用によって軽量化も果たした夢のマシンで、まさに今回の発表の花形であり、アップルの看板となる製品である。

 とはいえ、Macは多くのクリエイティブプロフェッショナルに愛用されており、特に映像系やエンジニアリング系のプロフェッショナルの中には、パフォーマンスが最優先という人も多い。この記事で紹介する新しいMacBook Proは、そうした人々のためのマシンだ。

 また映像編集系のプロフェッショナルの中には、外出先でもフルハイビジョン画質での編集をしたいというニーズが確実にある。MacBook Pro 17インチはそのニーズを埋める。一方で、Mac OS Xの良さは認めているが、予算もなく、とにかく安価に導入したいという声もある。MacBookホワイトはそれに応えるためのものだ。

 幅広いニーズに豊富なラインアップで応える、というのは、実は多くのPCメーカーが取っている普通の製品戦略だが、ブランド管理を重視するアップルでは、これまでこの“まっとう”な戦略を取らずに、最も幅広い層に応えうる少数の製品で、すべてのニーズを埋めようとしていた。

 しかし、アップルはここにきてラインアップを拡大した。おそらく、同社が予想していた以上のNetbook製品の人気で、このような方向転換を図ったのだろう。とはいえ、すべての製品を宣伝しては新製品の印象が薄まる。

 だからアップルとしては、あえて最も売り込みたい製品だけを大々的に発表し、ほかの製品については、こっそりと発売だけは行うが、特に宣伝まではしない、という戦略をとっているのだろう。

手のひらに伝わる頑丈さ

アルミ筐体を採用したMacBook。キーボード部分の穴を見るとアルミフレームの厚みが分かる

 さて、まずはMacBook Proのファーストインプレッションということで、特にまだアプリケーションもほとんどインストールしていない状態での感想を書く。

 やはり、なんといっても驚かされるのがアルミ削りだしボディの質感だ。従来のMacBook Proより薄くなったとはいえ、新MacBook Proの厚みは24.1ミリ。従来のMacBook Proよりも2ミリほど薄いが、MacBook Airに比べればはるかに厚い。

 それにも関わらず、筆者がMacBook Proを見たときには「1枚のノート」という言葉が頭に浮かんだ。これは感覚的な話だが、本体が大きければ大きいほど、そのフットプリントに対しての薄さが強調されることもあるだろうし、やはりアップル自慢のユニボディの製法――1枚のアルミ板をくりぬき、そこにロジックボードを入れるという作り方から来る存在感が、この印象を与えているのかもしれない。

側面からみたMacBook Pro(写真=左)。液晶部の厚さをiPhoneと比較してみた(写真=右)

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