新しい「MacBook Pro」は誰のためのマシンか?気になるポイントをチェック(3/4 ページ)

» 2008年10月21日 12時54分 公開
[林信行,ITmedia]

新トラックパッドは親指の位置にボタンが隠されていた

新しいトラックパッドを搭載

 さて、次は本製品の目玉でもあるガラス製のマルチタッチトラックパッドに触れよう。新MacBook Proでは、今日のPC操作の基本となる「クリック」をするためのトラックパッドボタンがなくなっている。

 2005年に発表したMighty Mouseという製品で、それまで「クリック」という操作に必須だったボタンを、マウスから取り去ってしまったアップルだが、今度はそのアイデアをノート型に採用されているトラックパッドにも取り入れた。

 同製品では(新MacBook同様)、マウスのカーソルを右手(利き手)の人差し指で動かし、目的のボタンの上で、トラックパッドそのものを下に押し沈めるという操作が基本になっている。押し沈めると「カチ」っという確かなクリック音がして、画面上のボタンが反応する。クリックするとき、トラックパッドの上に指を2本置いておけば、右クリックの操作になる。

 この操作だが、押し沈められるパッドは、意外にストロークがしっかりと深くて、人差し指で押そうとすると、やや筆者の人差し指には負担が大きい。やはり力の入りやすい親指で押したほうがむいているし、何よりもその操作が体に染みついている。しかし、これまでMacBookで、親指を置いていた部分は、新機種ではただのアルミフレームに過ぎず、押すことができない。

 そう思って使い続けていたところある事件が起きた。使い始めて半日ほど経ったあるとき、何かの操作をしていて、まったくの無意識で、“ないはずのトラックパッドボタン”を右手の親指でクリックしてみたところ、なんと、しっかりとボタンが沈む感触が親指に伝わり、その後「カチ」っというクリック音がしたのだ。

 しばらくして「ハっ」と気がついて、右手の下を見ると、親指はトラックパッドの最も手前のエリアを押していた。驚くべきは、この指使いでドラッグの操作もできていたことだ。写真の指使いを見てみてほしい。

4本指による操作にも対応した

 ドラッグ操作の最中、MacBook Proのトラックパッドには2本の指が置かれている。つまり、これは本来右クリックの操作として認識されるはずだ。例えば2本指をトラックパッドに置いて、ウィンドウのタイトルバーをクリックすると、図のようにそのウィンドウにいたる階層が表示される。

 ところが、なぜか同じ2本指でも、人差し指を置いたまま、トラックパッドの下のほうを親指で押し下げてクリックすると、右クリックにはならず、ただのクリックになる。この状態で、人差し指を動かすとタイトル部分をつまんで、ウィンドウを移動できるのだ。

 新トラックパッドが発表されたとき、筆者の周囲の何人かは「操作に慣れるのが大変そう」ともらしていた。ところがどっこい、新しいトラックパッドは、これまでとほぼ同様の感覚でも操作できるようになっていた。つまり、利き手の人差し指を従来より約40%ほど大きくなったトラックパッドの上のほうにおいてカーソルを動かし、親指をこれまでのトラックパッドボタンと同じくらいの距離の位置に構え、手元を見ずに操作すれば、操作しているときの感覚は、これまでのトラックパッドとまったく変わらない。新トラックパッドには、なんと旧トラックパッドと“触感的な互換性”があったのだ。

 もちろん、アップルが推奨しているように、人差し指で操作することもできる。この場合も、左手でも右手でも操作ができれば、左手と右手の指の組み合わせでも操作ができる。なんだかよく分からないけれどこうだろうと思って指を動かすと、本当にその通りに操作できてしまう、まるでこちらの心を読んでいるかのような、本当に魔法のような操作感なのだ(これは是非だまされたと思って、実際にモノを触れて試してみてほしい)。

 なお、古くからのMacユーザーの中には、パッドそのものをタップして(押し沈めずに表面をポンと軽快に叩いて)クリック操作の代わりにする「タップでクリック」という操作オプションを好んで使っている人も多いが、この場合も、当然従来とまったく同じ感覚で操作できる(せっかく、押し沈められるトラックパッドを押し沈めないのは、ちょっともったいない気もするけど……)。

 新トラックパッドでは、いくつか新しいマルチタッチ操作も加わっている。これまでのMacBookおよびMacBook Proでは、2本指を使って右クリックをしたり、ウィンドウをスクロールをする、という操作までは実装されていた。これにMacBook Airで2本指で画像の拡大/縮小をする操作と3本指を置いて左右に動かすことで、前後のページに戻るスワイプ操作が加わった。

 今回の新しいMacBook Proでは、さらに4本指を使う操作が加わっている。4本指を置いて上に移動すれば、開いているウィンドウすべてが画面の上端に消え、デスクトップが現れる(つまりExposeの「デスクトップを表示」)。4本指を下に移動すれば、Exposeのすべてのウィンドウを表示状態になる。そして4本指を左右に移動すると、アプリケーション切り替えの表示がでてくるので、ここで指を1本に減らして、切り替えたいアプリケーションのアイコンをクリックする。

 この操作、なぜ4本指を左右に動かしてアプリケーションを選べるようにしなかったのかが少し疑問だが、おそらく指を4本も置くとトラックパッド上であまり左右の動作ができないから、ということなのかもしれない。

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