「複雑すぎてお手上げ」――ショップも困惑気味のグラフィックスカード市場:古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2008年10月27日 12時00分 公開
[古田雄介,ITmedia]

RADEON HD 4830搭載カードが登場――「そこそこ速いけど、違いを知るのは難しい」

MSI「R4830-T2D512-OC」。コアクロックは585MHzに上げられている

 10月24日から、RADEON HD 4800シリーズの下位モデル「HD 4830」を搭載したグラフィックスカードが2種類出回っている。MSIの「R4830-T2D512-OC」は、オーバークロック仕様で1万8000円前後、玄人志向の「RH4830-E512H/HD」はリファレンスどおりのスペックで1万7000円前後だ。在庫はともに少なめ。

 RADEON HD 4830は、HD 4850とHD 4670の中間にラインアップされるGPUで、コアクロックは575MHzが標準となる。ストリームプロセッサーは、800個のHD 4850より少ない640個。リファレンスデザインのPCI Express x16カードは、GDDR3メモリを512Mバイト搭載している。6ピンの補助電源コネクタを備えており、消費電力はHD 4850と同じ110ワットとされる。

 入荷した多くのショップで、比較的好調に売れているとの回答を得た。フェイス パーツ館は「性能はHD 4670よりもHD 4850に近く、2万円を切る価格設定が魅力です。ただし、あと3000円程度上乗せすればHD 4850カードが買えるので、まあ、有力な選択肢の1つになっている感じですね」という。

 その一方で、「最近はGPUのラインアップが多くなっているうえ、各GPUに程度の違うオーバークロックタイプが存在します。しかも、同じGPUが知らないあいだに仕様を変更していることすらあるんですよ。もうぼくらでもお手上げなくらいに複雑で、困ります」(某ショップ店員)との声も。

 その“知らないあいだに仕様を変更している”GPUとは、GeForce GTX 260を指す。9月ごろから、シェーダーが増えた新型のGTX 260を採用したカードが出回っているが、仕様変更をはっきりと告知するメーカーはほとんどなく、店側も「知らないあいだに変わっているので、どこから新旧の分け目か分からないんです」(同氏)という。ただし、先週はリードテックから新しい「WinFast GTX 260 EXTREME+」が登場。一部のショップでは従来の同名称製品と比べて2000円程度高くなっているが、パッケージに新型GTX 260の採用を示すシールが張られており、旧型と区別しやすくなっている。価格は4万円前後だ。

 ややカオスな様相を呈しているGPU市場だが、そこで満足のいく製品を選ぶための簡単なコツがあるとか。「普通の人は細かい仕様の違いなんて差を体感できません。ハイエンド志向の人は各種のベンチマークをチェックして選べばいいですが、普通に3Dゲームを楽しむならミドルレンジ、HD映像を見たりVistaを快適に動かしたい程度の使い方なら、エントリークラスの売れ筋を買えばいいんです。売れ筋のGPUは生産量が多いので値頃感が高い。ですから、自然とコストパフォーマンスの高い製品が購入できるわけです」(TSUKUMO eX.)という。

 ちなみに、ミドルレンジクラスの人気GPUでは、RADEON HD 4650とGeForce 9600 GTを挙げるショップが多かった。ただ、エントリークラスのGPUは各ショップで候補がばらけており、売れ筋の特定はやや難しい状況だ。ある店員さんは「ま、エントリーなら1万円前後でパッケージが格好いいやつ選べばいいんじゃない?」と、適当な感じで答えていた。

玄人志向「RH4830-E512H/HD」(写真=左)。リードテックの「WinFast GTX 260 EXTREME+」。パッケージのシールに「216 stream」と書かれているのが新型だ(写真=中央/右)

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