注目機能を搭載したパフォーマンスモバイル──レノボ「ThinkPad T500」(2/3 ページ)

» 2008年10月31日 17時30分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

DisplayPortをいち早く搭載したT500

 インタフェースには。前面に無線LANのオン/オフスイッチ、メモリカードリーダを配置。左側面にはUSB 2.0やExpressCard 34/54スロット、PCカードスロット(TypeII準拠)、そしてDisplayPortが用意される。右側面には内蔵ドライブとUSB 2.0インタフェース、そして、背面はACアダプタポートにバッテリーと排気スリットが並ぶ。

 注目したいのが左側面のDisplayPortだ。この最新の出力インタフェースに対応するディスプレイは少ないが、変換アダプタを用いれば各種のデジタル出力規格に変換できる。これまではアナログRGBのみであったが、現在のディスプレイでは、デジタル接続が一般的になっている。その意味でDisplayPortの採用は意義がある。

 HDDは2.5インチ5,400rpmのSerial ATAドライブで、160Gバイト、または320Gバイトを搭載している。HDDの交換はネジ1つで可能で、取り出したHDDにはショックアブソーバも装着されている。内蔵ドライブは、DVDスーパーマルチドライブまたは新たにオプションとなったBlu-ray Discドライブを搭載している。ThinkPadシリーズではおなじみであるが、この内蔵ドライブスペースは「ウルトラベイ・スリム」と規格化されており、ThinkPad T500の対応オプションとして用意されている「ThinkPadアドバンスド・ウルトラベイ・バッテリーII」や、「ThinkPad シリアルATAハード ディスク・ベイ・アダプターII」を介して2.5インチHDDなどと交換可能だ。ドライブの交換も、ネジ1本およびレバーの組み合わせで簡単に行える。

前面のインタフェースはIEEE1394(4ピン)、無線LANオン/オフスイッチ、オーディオ入出力、メモリカードリーダ、右端が液晶ディスプレイ開閉ラッチ(写真=左)。背面はバッテリーを搭載するためシンプルな構成になっている。ACアダプタジャックと排熱用のスリット。左端はセキュリティロック(写真=右)。なお、ThinkPad T500ではふくろう羽ファンを採用しており、排気音はとても静かだ

ほとんどのインタフェースは左側面に集約している。PCカードスロット(Type II準拠)とExpressCard 34/54スロットが2段に並び、USB 2.0が3ポート、ギガビットネットワークコネクタを持つ。ディスプレイ出力はアナログRGBに加えてDisplayPortを装備する(写真=左)。右側面には内蔵ドライブとモデムポートを装備(写真=中)。HDDは右側面に搭載されており、ネジ1本でアクセス可能だ。インタフェースはSerial ATAで2.5インチサイズ。ゴム質のショックアブソーバに包まれている(写真=右)

性能重視か電力重視か。GPUを切り替えられるT500

 既に紹介したとおり、ThinkPad T500はグラフィックス機能を統合したIntel GM45 Expressチップセットを採用しており、この統合されたグラフィックスコア「Intel GMA 4500MHD」が利用できる。DirectX 10をサポートしているほか、HD動画の再生支援機能を備えているのが特徴だ。その一方で、ThinkPad T500には外付けのGPUとしてMobility Radeon HD 3650も搭載されている。こちらもDirectX 10をサポートしているとともに、統合グラフィックスより高い3D性能を持ち、さらには、256Mバイトの専用フレームバッファも搭載している(Intel GMA 4500MHDはグラフィックスメモリをメインメモリの領域に確保する)。

 2つのGPUは、ユーザーによって切り替え可能で、バッテリー駆動では消費電力が少ないチップセット統合のIntel GMA 4500MHDを、ACアダプタ駆動でパフォーマンスを求める場合には、Mobility Radeon HD 3650を使い分けることになるだろう。

GPUの切り替えは省電力マネージャーから行う。GPUの名前ではなく、「省電力グラフィック」(Intel GM45 Express)、あるいは「ハイ・パフォーマンス グラフィックスス」(Radeon HD 3650)となっている(写真=左)。省電力グラフィックス設定におけるハードウェア情報をGPU-Zで表示する。ここでもメモリがDDR2と記載されていた(写真=中)。ハイ・パフォーマンス グラフィックス設定におけるハードウェア情報をGPU-Zで表示する。Mobility Radeon HD 3650のスペックは、コアクロック600MHz、メモリクロック700MHz、メモリ容量は256Mバイト。シェーダーユニットの数は120個だ(写真=右)

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