イー・モバイルの上り最大5.8Mbps HSUPAサービスはどれだけ速い?

» 2009年04月22日 10時37分 公開
[園部修,ITmedia]

 イー・モバイルは4月17日、上り最大5.8MbpsのHSUPAサービスの提供を開始、Huawei製の対応端末「D23HW」を発売した。今回始めたHSUPAサービスは、東名阪の主要ターミナル駅や空港を中心に、一部地域限定で提供されているものだが、パケット通信料金は据え置き。対応端末さえ入手すれば、対応エリアでこれまでの上り1.4Mbpsよりもさらに高速なデータのアップロードが可能になる。

 ITmedia +D Mobile編集部がある丸の内3丁目は、HSUPAサービス提供エリアの1つ「東京駅周辺」に位置しており、実際社内でもこれまでより高速な通信が体験できた。仕事柄、PCから写真や動画などのサイズの大きなデータをアップロードすることが多いため、上り速度の高速化は非常に大きなインパクトがある。果たして従来の「D21HW」や、HSUPA非対応の「D02HW」と比べてどれくらい速いのか、実際に対応エリア内で試してみた。

PhotoPhotoPhoto 上り最大5.8Mbpsに対応した「D23HW」。デザインは上り最大1.4Mbps対応の「D21HW」とまったく同じ。色はグレーからプラチナホワイトに変わった

上りは6割増し程度の速度アップ

 テストには、PCの性能やブラウザの処理速度などにあまり影響を受けない、純粋な回線の速度を計測することを目的とした「Radish Network Speed Testing」を利用した。測定サーバは「東京」を選択。測定方向は、下りは7.2Mbpsで共通なので、「上り」のみを選び、測定精度「高」、データタイプは「圧縮効率低」とした。計測はそれぞれの端末をPCに接続して4回行い、各回の結果と平均値を求めた。まずはその結果を見てほしい。

東京都丸の内3丁目(新東京ビル1階 屋外) 19時前後
モデル名 上りスペック 平均 1回目 2回目 3回目 4回目
D23HW 5.8Mbps 1.972Mbps 2.270Mbps 2.112Mbps 1.362Mbps 2.142Mbps
D21HW 1.4Mbps 1.255Mbps 1.296Mbps 1.215Mbps 1.293Mbps 1.215Mbps
D02HW 0.384Mbps 0.352Mbps 0.341Mbps 0.358Mbps 0.358Mbps 0.352Mbps

東京都丸の内3丁目(国際ビル8階 屋内) 17時前後
モデル名 上りスペック 平均 1回目 2回目 3回目 4回目
D23HW 5.8Mbps 1.899Mbps 1.836Mbps 2.144Mbps 1.769Mbps 1.848Mbps
D21HW 1.4Mbps 1.183Mbps 1.269Mbps 1.270Mbps 1.171Mbps 1.022Mbps
D02HW 0.384Mbps 0.344Mbps 0.344Mbps 0.314Mbps 0.357Mbps 0.361Mbps

 参考までに、下りの速度も測ってみた。こちらはほとんど差はないといっていい結果だ。

東京都丸の内3丁目(国際ビル8階 屋内) 17時前後
モデル名 下りスペック 平均 1回目 2回目 3回目 4回目
D23HW 7.2Mbps 4.783Mbps 4.894Mbps 4.477Mbps 5.347Mbps 3.759Mbps
D21HW 7.2Mbps 4.021Mbps 2.792Mbps 3.809Mbps 5.066Mbps 4.416Mbps
D02HW 7.2Mbps 3.702Mbps 4.522Mbps 3.964Mbps 2.468Mbps 3.852Mbps

 こうして見てみると、当たり前ではあるが確実に上りの速度が向上していることが分かる。それほど混雑していない時間帯だった成果、速度もかなり速い。屋内のテストの方が成績がいいのは、屋外が1階のビルの谷間だったのに対し、屋内はビルの上階で電波の状態がよかったからだろう。ただ、今回の結果には含めなかったが、テスト中に100kbpsを下回るような結果が出たこともあったことは記しておきたい。これは無線通信の性質上やむを得ないことだが、電波の状況や近隣ユーザーの利用状況などに左右される要素は大きそうだ。

 とはいえ、調子がいいときは2Mbpsを超える転送速度が出ることもあり、上り方向の通信が多い人には福音と言える。また、GmailのようなWebアプリケーションや、さまざまな通信が発生するメーラー(特にIMAP4などを利用するもの)などの利用時にストレスが減る可能性は高い。

 対応エリアがかなり限定されている点は残念だが、これは今後徐々に拡大していくだろう。もちろん上り最大5.8Mbpsに非対応のエリアでも、最大1.4MbpsのHSUPAサービスは利用できるので、D02HWを使っていて、そろそろ高速なモデルに買い換えたいと考えている人は、D23HWへの買い換えによってさらに快適な環境が手に入れられるに違いない。ちなみにD23HWの価格は新にねんプランの契約で1万4980円から。ベーシックプランでの新規加入と既存ユーザーの買い増しは3万8980円だ。

上り最大5.8MbpsのHSUPAサービスに対応したエリア(4月17日現在)
地域 場所
東京近郊 東京駅周辺(地下ホーム・地下部分含む)、新宿駅周辺(新宿サブナード・JR西口地下街含む)、品川駅周辺、渋谷駅周辺、六本木駅周辺、秋葉原駅周辺、東京国際空港(羽田空港)(東京モノレール駅含む)、成田国際空港(JR成田空港駅含む)、東京ビッグサイト周辺、幕張メッセ内および周辺
愛知 名古屋駅地下街、栄駅周辺、栄地下街、中部国際空港(セントレア)
京都・大阪 京都駅ビル(地下部分含む)、新大阪駅周辺、大阪駅周辺(梅田地下街含む)、大阪国際空港(伊丹空港)、関西国際空港

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月23日 更新
  1. ワコムが有機ELと出会ったら……極薄で最軽量液タブ「Movink 13」をプロ絵師が試したぞ! (2024年05月22日)
  2. NUCが帰ってきた! ASUSの手でNUCとして国内でも復活 ROG NUCに産業用途のNUCもあり (2024年05月21日)
  3. Microsoftが「新しいAI PC」の要件を発表 40TOPS以上のNPU搭載が“必須”に (2024年05月21日)
  4. Armベースに完全移行した新型「Surface Pro/Laptop」が登場 45TOPS実現の「Snapdragon X」でAI PC体験を強化 約8万円の上位純正キーボードも (2024年05月21日)
  5. Intelのモバイル向け次世代CPU「Lunar Lake」は2024年第3四半期に登場 ライバルを超えるAI処理パフォーマンスを実現 (2024年05月21日)
  6. レノボがSnapdragon X Elite搭載ノートPC「Yoga Slim 7x」を6月18日に発売 「ThinkPad T14s Gen 6」も後日発売予定 (2024年05月21日)
  7. STEAM教育ってどうなの? マイクラで金融教育?「EDIX 東京 2024」で見た最新事情 (2024年05月22日)
  8. Dellが「Copilot+ PC」準拠の「XPS 13」「Inspiron 14 Plus」「Latitude 7455」などを発表 (2024年05月21日)
  9. AMDが中小規模サーバ向けCPU「EPYC 4004シリーズ」を発表 Socket AM5採用でコストを抑制 (2024年05月21日)
  10. 「Sonos Ace」はホームサウンドシステムと仲がいい、家族思いの高級ヘッドフォン ブランド初の新製品がついに登場 (2024年05月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー