遊び心を刺激するAir Forceに注目──「N260GTX Lightning」を楽しむイマドキのイタモノ(2/3 ページ)

» 2009年06月15日 17時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

目的に合わせて動作クロックと駆動電圧を調節。自分で選べる動作モード

 CeBIT 2009で初めて登場した「Air Force」は、Lightningシリーズに最適化されたチューニングユニットで、N260GTX Lightningに標準で付属する。Air Forceは5インチのオープンベイに取り付けられるほか、ユニット後部を取り外してケーブルでPCと接続することでPCケースから離しておくこともできる。

 こうしたチューニングに使う5インチベイアクセサリは初めてではないが、そのパネルにLEDで光るインジケータが多数用意され、それらがタッチパネル式というのがAir Forceの特徴といえるだろう。ボタンをなくしたことで外観がすっきりとしたのも、デザイン的にはプラスに働いている。

 PCとはUSBで接続する。5インチベイアクセサリとして利用する場合は、Air Forceの裏にある専用端子と付属の専用ケーブルをマザーボードのUSBピンヘッダに接続し、外付けユニットとして利用する場合は、パネル上部にあるmini USBとPCのUSBポートを接続する。

5インチベイアクセサリとしても、外付けのユニットとしても使えるAir Force(写真=左)。接続端子は取り付ける場所で使い分ける2種類が用意される。5インチベイに搭載する場合はAir Forceの裏にある専用端子を使い、外付けユニットとして使う場合はパネル上部のmini USBを利用する(写真=右)

 Air Forceを利用するには、GPUドライバのほかにパッケージに付属するドライバCDに収録されたLightning専用のドライバを導入する。Air Forceのタッチパネルはこのドライバを適用してから有効となり、Air Force用の監視アプリケーション「Lightning Window」も起動可能となる。Air Forceでは、GPU、メモリ、シェーダユニットのそれぞれで動作クロック、および、コア、メモリの駆動電圧が制御できるが、パネル部には4〜5個表示のLEDインジケータしかなく、設定内容を数値で確認したいときはLightning Windowを利用することになる。なお、評価機では、GeForce Driver Release 182.06との組み合わせでAir Forceにプリセットされたモードが反映されない現象が確認された。この問題はRelease 185.85に更新することで回避できた。

 Air Forceの前面パネル両端には、「Game」「Office」「PowerSaving」「Default/Reset」「Theater」「Lightning」と動作モードを選択するボタンがあり、中央部には「Core/Light +」「Core/Dark −」、「Mem Contrast +/−」、「Core +/−」「Mem +/−」「Shader +/−」と、それぞれの設定用ボタンが用意されている。

 「Game」「Office」「PowerSaving」「Default/Reset」は、それぞれに異なる動作クロックや駆動電圧が事前にセットされており、指定したいモードにタッチすることで設定が切り替わる。ちなみに、「Game」モードのプリセット値は、コアクロックが655MHz、メモリクロックが1000MHz(DDRの転送レートで2000Mbps相当)、シェーダユニットクロック1404MHzと、GeForce GTX 260のオーバークロックモデルと比べても比較的高い設定になっている。

各部で設定された状況を数値で確認できる「Lightning Window」。ドライバCDに収録されているドライバを適用してから、Air Forceパネルの「Lightning」と刻印された部分をタッチすることで起動する(写真=左)。起動しているAir Forceのフロントパネル。LEDインジケータは左から、GPUコア電圧、メモリ電圧、GPUコアクロック、メモリクロック、シェーダクロックの順に並ぶ。モードを選択してから手動で調整することも可能だ(写真=右)

プリセットで選んだら、ユーザーが微調整

 プリセットされた設定モードを選び、さらなるオーバークロック設定をチューニングしたいなら、それぞれの設定項目をタッチすることで調節が可能だ。LEDインジケータは、電圧に関する表示が5段階に、動作クロックに関する表示は「4つのLEDで7段階」で把握できる。4個のLEDで7段階というのは、1〜3レベルまではLEDがそのまま点灯し、4レベルではそれまで点灯していた3つのLEDのうち最下段が点滅に変わる。以下、5レベルでは2段目が点滅し、6レベルでは3段目が点灯、7レベルで4つすべてが点灯する。

 Air Forceで設定できるN260GTX Lightiningの最高クロックはコアクロックで680MHz、メモリクロックで1050MHz(DDRの転送レートで:2100Mbps相当)、シェーダユニットクロックで1458MHzになる。また、「Office」「PowerSaving」モードではクロックが大幅に下げられる。

 各モードにおける動作クロックは以下のようにプリセットされている。

設定モード default Game Office PowerSaving 最大
コア 576 655 350 300 680
メモリ 999 1000 600 100 1050
シェーダ 1242 1404 700 600 1458

「Theater」モードは特殊な項目だ。このモードではLight/Dark、あるいはContrast +/−の部分だけが変更可能で、輝度とコントラストのみ調節できる。パフォーマンスや省電力、ひいては映像視聴のための静音モードチューニングというよりは、映像を視聴する前に輝度とコントラストを微調整するのが目的で、動作クロックや駆動電圧に関しては直前に選択していたモードがそのまま引き継がれる。もし、ユーザーが動作クロックや駆動電圧を変更したければ、Theaterモードで輝度やコントラストを調節したあとに別のモードへ切り替えればいい。また、「Default」モードは、N260GTX Lightningのデフォルトではなく、GeForce GTX 260のリファレンスクロックに設定される。

Theaterモードは輝度とコントラストのみ調整可能。動作クロックや駆動電圧は、直前に選択されたモードの設定を引き継ぐ。Theaterモードで画面回りを調整したあとに、別なモードに移行すると動作クロックと駆動電圧は移行したモードに合わせて設定される

 評価機を操作した限りだが、Air Forceのフロントパネルに実装されたタッチセンサは、感応エリアが狭いように思えた。動作クロックや駆動電圧を変更するときの誤操作を防ぐためと考えられるが、思うように操作するにはある程度の慣れを必要とした。評価期間で習得したコツとしては、刻印されたエリアをまんべんなく「なでる」ことと、連続して操作する場合でも時間の間隔を十分空けるといいようだ。なお、動作モードの切り替えには若干のタイムラグが設けてあるが、MSIに確認したところ、GPUに過度の負荷を与えないための仕様とのことだ。以上のことを意識してゆっくり操作すれば、Air Forceは思い通りに反応するだろう。

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