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2万円で24型フルHDを買うか、もうちょい足して20型を2枚にするか?――デルの液晶が大幅値下げ中デル×PC USER

» 2009年09月02日 11時00分 公開
[ITmedia]

16:9ワイド液晶ディスプレイの価格がここまで下がった

そう、デルなら何とかしてくれるかもしれない

 昨今は液晶ディスプレイの価格破壊が激しく、数年前にはそれなりの出費が求められた高解像度ワイドのモデルもぐっと入手しやすくなった。NetbookのおかげでPC全体の価格帯もここ1年で下がっており、加えて世間では依然として厳しい経済状況が続いている。基本的にディスプレイは価格に比例して画面サイズ、解像度、そして品質も上がるが、こうした状況下でディスプレイを買い替え、買い増しするなら、「できるだけ低価格で品質も納得できる製品を選びたい」と考える人は少なくないだろう。

 そこで注目したいのが、デルの液晶ディスプレイだ。同社は以前からワールドワイドでの大規模な製品展開を生かしたアグレッシブな価格設定を行っており、しかも頻繁に実施される各種キャンペーンを利用すれば、元からコストパフォーマンスの高い製品がより安価に入手できることで知られている。同社の価格情報を毎日チェックしていれば、最初は予算外だとあきらめていた製品が、十分手が届く価格で売られていたりすることもあるのだ。

 というわけで、デルの液晶ディスプレイを早速確認してみたところ、予想外に値下がりしている2つのモデルに出くわした。それが、24型ワイドモデルの「S2409W」と20型ワイドモデルの「S2009W」だ。S2409Wは1920×1080ドットのフルHD表示が可能な24型ワイドパネルを搭載し、HDMIも含めた3系統入力に対応して1万9800円、S2009Wは1600×900ドット(WXGA++)と一般的なPC環境よりワンランク上の解像度を備えた20型ワイドパネルを備え、2系統入力もそろえて1万1800円となる。

24型フルHD+HDMIで2万円は安すぎないか?

24型ワイドモデルの「S2409W」

 それではまず、24型ワイドモデルのS2409Wから見ていこう。基本スペックは、最大輝度が300カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1、応答速度が中間調で5msと十分だ。液晶パネルはTN系で、視野角は垂直160度/水平170度となる。スタンドは上21度/下5度のチルトが可能なので、見やすい角度に調整して使える。

 画面は外光の反射を抑えるノングレア処理で見やすい。色域はsRGB程度で広色域タイプではないが、広色域パネルは発色特性を正しく理解して使わないとPC利用では弊害が大きいので、一般的な用途ではむしろWindows標準のsRGB程度が使いやすいはずだ。

 映像入力は、アナログのD-Sub、デジタルのDVI-DおよびHDMIの3系統で、DVI-DとHDMIは著作権保護技術のHDCPに対応している。アスペクト比16:9のフルHDパネルは映像コンテンツとの愛称が抜群なので、PCはDVI-Dで接続しながら、プレイステーション 3やBDレコーダー/プレーヤーをHDMIで接続するのもおすすめだ。こうした利用シーンでは、S2409Wの持ち味を存分に発揮できる。

 スピーカーは内蔵していないが、音声の入出力は備えており、ステレオミニのライン入力が1系統、同じくステレオミニのライン出力が1系統ある。購入時には、画面の下部に取り付ける専用のスピーカーも追加でき、デスクで場所を取りがちなスピーカーの専有面積が不要になる。本体サイズは576.96(幅)×222.6(奥行き)×416.19(高さ)ミリ、重量は約8.09キロだ。シンプルな狭額縁のデザインで、設置時の圧迫感は意外に少ない。

HDMIを含む3系統入力に対応(写真=左)。チルト調整が行えるスタンドはシンプルで設置場所を選ばないデザインだ(写真=中央)。VESA規格準拠のアーム(マウントは100ミリピッチ)を装着することもできる。操作ボタンは右フレームにあり、用途別の画質モード(プリセットモード)の切り替えなどが行える(写真=右)

 2008年後半からフルHD対応の液晶ディスプレイは低価格化が加速しているが、安価な製品は21.5〜23型ワイドと画面解像度に対して画面サイズが少し小さなものが多く、2万円を切る価格で24型ワイドのS2409Wが入手できるのはうれしい。画面サイズが一回り大きくなることで、映像コンテンツ鑑賞時の迫力が増すのはもちろん、普段のPC利用時でもアイコンや文字が大きめに表示されるので視認性が高い。

 そもそもS2409Wは当初の販売価格が5万9800円であり、4万円引きにもなっていることに驚かされる。まさに抜群のコストパフォーマンスといえる1台だ。

1枚買うか、それとも2枚買うか、それが問題だ

20型ワイドモデルの「S2009W」

 20型ワイドモデルのS2009Wは、S2409Wの下位機という位置付けだ。sRGB程度の色域を持つノングレアパネルを採用し、最大輝度が300カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1、応答速度が中間調で5msとなっており、こうしたスペックは上位機のS2409Wに匹敵する。液晶パネルはTN系で、視野角は垂直160度/水平160度となる。こちらもスタンドは上21度/下4度のチルト調節が可能だ。

 映像入力は、アナログのD-SubとデジタルのDVI-Dを2系統を装備。S2409Wと同様にスピーカーは内蔵しないが、画面の下部に取り付ける専用のスピーカーを追加することもできる。本体サイズは486.2(幅)×219.6(奥行き)×361.8(高さ)ミリ、重量は約4.64キロと、S2409Wより二回りほども小さいため、設置しやすいだろう。

 現在、1万円前後で購入できる安価な液晶ディスプレイは1440×900ドット(WXGA+)の画面解像度を備えた19型ワイドモデルが主流だが、S2009Wはこれより横方向の解像度が高く、広い作業領域を確保できるにもかかわらず、価格は1万1800円におさまる。この価格なら、1枚といわず、一気に2枚導入して3200×900ドットという超高解像度・超ワイドのデュアルディスプレイ環境を構築するのも容易だ。複数のアプリケーションやウィンドウを同時に起動して使うことが多いユーザーであれば、2万円台前半で圧倒的な解像度を入手できることに高い価値を見出せるはずだ。

3年保証と良品先出しサービスもポイント

 S2409WとS2009Wはどちらも2009年9月15日午前6時までの特別価格なので、このチャンスを逃す手はない。単に最低価格を目指すならば、アキバの週末特価で投げ売りされている激安ディスプレイなどもあるだろうが、残暑厳しい中で少し安いだけの製品を探し回る苦労や時間も考えると、それがベストな選択とはいいがたい。せっかく店頭で買ったとしても、ディスプレイは箱がかさばるので購入後に手で持ち帰るのも一苦労だ。

 これら2つのモデルは標準で3年間のメーカー保証が付き、良品先出しサービスが受けられるという利点もある。良品先出しサービスとは、購入後3年以内であれば、万が一の故障時でも先にデルから良品が送られ(最短で翌日着)、後日不良品が引き取られるというものだ。故障時にPCが使えない期間を最小限に抑えられるのは実に安心感がある。

 なお、PCの購入は“Windows 7待ち”という人もいるだろうが、ディスプレイはWindows 7発売後も陳腐化せずに使い続けられるので、そういった意味でのちゅうちょは不要だ。むしろ、Windows 7に備えて、今からディスプレイだけでも大画面フルHDや超高解像度の環境に乗り換えてみてはどうだろうか?

※記事初出時、画面サイズの記述で一部誤解を招く表現がありました。おわびして訂正させていただきます。

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