　インテルは、3月31日（日本時間）にXeonの新シリーズ「Xeon 7500番台」「Xeon 6500番台」を発表した。7500番台と6500番台はNehalem-EXという開発コード名で呼ばれてきたシリーズだ。上位モデルのX756x、X755xは8コアを搭載して16スレッドの同時処理が可能。対応するチップセットは開発コード名で“Boxboro-EX”と呼ばれていたIntel 7500シリーズになる。

開発コード名“Nehalem-EX”と呼ばれた「Xeon 7500」シリーズ

　Xeon 7500番台とXeon 6500番台はXeon EXのラインアップで初めてNehalem世代のコアを採用したモデルで、2～8P以上のマルチソケット構成に対応する。8コア搭載16スレッド対応のCPUを4つ搭載したシステムでは、実に64スレッドが同時に処理できることになる。

　それぞれのCPUはQPI（QuickPath Interconnect）で接続され、従来の7400番台とくらべて3.8倍の性能向上を実現、メモリ帯域は9倍に達するという。また、これまでサードパーティーでしか構築できなかった8ソケット以上のシステムが、Intel 7500シリーズチップセットによって、インテルのチップセットでも構築できるようになった。

　今回登場するXeon 7500番台とXeon 6500番台のラインアップは、8コアを内蔵してTDPが130ワットになるX7560とX7550、6コアを内蔵してTDPが105ワットになるE7540とE7530、E6540、4コアを内蔵する95ワット（TDPは95ワット）とE7520（TDPは105ワット）が登場するほか、低電圧版としてTDPが95ワットのL7555（8コア内蔵）とL7545（6コア内蔵）が用意される。また、2.68GHzの高クロックで動作する代わりにHyper-Threading Technologyに対応しないX7543（6コア内蔵）もある。なお、Xeon 7500番台は8ソケット構成まで対応可能だが、Xeon 6500番台は2ソケット構成の対応に限られる。

　CPUソケットは従来モデルとピン互換性のないSocket-LS（LGA 1567）を採用する。CPUに統合されたメモリコントローラはDDR3-800、もしくはDDR3-1066が利用可能。Registered DIMMもサポートする。4本の専用メモリバス（Scalable Memory Interconnect：SMI）をまとめてコントロールできるクアッドチャネルに対応するだけでなく、「Scalable Memory Buffer」（SMB）を採用して1本のSMI当たり2本のメモリバスを接続する。

　今回登場するXeon 7500番台と6500番台の主なスペックと価格は以下の通りだ。


プロセッサーナンバー	コア／スレッド数	動作クロック	TDP	TBT	3次キャッシュ	QPI	価格（1Kロット当たり）
X7560	8個／16スレッド	2.26GHz	130ワット	対応	24Mバイト	6.4GT/s	33万5420円
X7550	8個／16スレッド	2.00GHz	130ワット	対応	18Mバイト	6.4GT/s	24万7930円
E7540	6個／12スレッド	2.00GHz	105ワット	対応	18Mバイト	6.4GT/s	17万9880円
E7530	6個／12スレッド	1.86GHz	105ワット	対応	12Mバイト	5.86GT/s	12万6370円
E7520	4個／8スレッド	1.86GHz	95ワット	非対応	18Mバイト	4.8GT/s	7万7770円
L7555	8個／16スレッド	1.86GHz	95ワット	対応	24Mバイト	5.86GT/s	28万6810円
L7545	6個／12スレッド	1.86GHz	95ワット	対応	18Mバイト	5.86GT/s	18万9600円
X7542	6個／6スレッド	2.26GHz	130ワット	対応	18Mバイト	5.86GT/s	17万9880円
X6550	8個／16スレッド	2.00GHz	130ワット	対応	18Mバイト	6.4GT/s	22万3580円
E6540	6個／12スレッド	2.00GHz	105ワット	対応	18Mバイト	6.4GT/s	15万5530円
E6510	4個／8スレッド	1.73GHz	105ワット	非対応	12Mバイト	4.8GT/s	6万7590円