Kモデルを搭載してオーバークロック設定をしたシステムのパフォーマンスはどれだけ向上するだろうか。この評価作業では、KモデルのCPUとインテルのマザーボード「Intel DP55WG」を組み合わせてシステムを構築した。DP55WGはIntel P55 Expressを搭載するので、Core i5-655Kに統合されたグラフィック機能は利用しないが、その分だけ消費電力と発熱が減り、オーバークロックでは都合がいい。CPUに統合されたグラフィックスコアを有効にしたシステムでKモデルのオーバークロックを行うユーザーは、このことを考慮して以下の結果を参考にしていただきたい。また、Kモデルはオーバークロックに使える機能を実装しているものの、オーバークロック設定は自己責任の下に行うことに変わりはないので、この点も注意していただきたい。
評価用システム構成 | ||||
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CPU | Core i7-875K | Core i7-875K OC | Core i5-655K | Core i5-655K OC |
マザーボード | Intel DP55WG | |||
チップセット | Intel P55 Express | |||
メモリ | DDR3-1333 4Gバイト(2Gバイト×2) | |||
GPU | Radeon HD 5870 | |||
HDD | WD5000AAKS(500Gバイト/7200rpm/16Mバイト) | |||
OS | 64ビッ版(一部テストは32ビット版)Windows 7 Ultimate | |||
ベンチマークテストの測定結果を紹介する前に、KモデルとDP55WGの組み合わせで行うオーバークロック手順を説明しておこう。基本的に倍率の設定はBIOSで行う。今回使用したDP55WGに適用されていたBIOS「4905」の場合、F2キーでBIOSにアクセスしたのち、「Performance」タブ内の「Processor Overrides」からオーバークロックに関連する項目を設定する。なお、今回の評価作業では倍率変更の効果をチェックするため、ベースクロックの設定は「133MHz」のままとした。
オーバークロックで設定できる項目で、今回変更したのは以下の部分だ。
今回設定したTurboBoost時の上限倍率は、Core i7-875Kで「4コア時26倍」「3コア時28倍」「2コア時30倍」「1コア時32倍」、Core i5-655Kで「2コア時32倍」「1コア時35倍」とした。それぞれ、1コア動作時の動作クロックは4.26GHz、4.66GHzとなる
TBTがTDPに対する発熱量をチェックしながら動作クロックを上げる仕組みなので、TDP設定の書き換えには、クロックの上げ幅とTDPの関係を設定しなおす意味がある。ただ、あくまで理論的なものであって、具体的にどの程度効果があるかを示すことは難しいが、今回はそれぞれ1ランクずつ引き上げてみた。
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