その後も、デルによってPC流通の新しいモデルが提唱されるなど、PC事業をめぐる環境は変動し続けたが、そのなかで、IBMがPC事業をレノボに移管したときのエピソードを西田氏は紹介している。それによると、IBMは東芝にもPC事業の移管を提案したが、その提案を東芝は断ったという。そのため、レノボへの移管が決まったのだが、ただ、そのおかげでPC事業におけるIBMとレノボの“契約期間”が終了した現在、IBMは納入用のノートPCに東芝の製品を取り扱うようになったという。
25年前のノートPCを振り返った西田氏は、今後25年間過ぎても「PCはなくならない」という。「携帯電話やタブレットデバイスでPowerPointの作成は困難。高い生産性を実現するのは、やはりPCだ」と述べた上で、「ほかのデバイスとの融合は進むだろう。また、新しい技術を取り入れて高度に進化が進めば、今のような形態をしているかは分からない」とノートPCの未来を予想した。
特別展示には、これまでも発表会記事で紹介している歴代のノートPCや、現役の最新ノートPCが並んでいるが、それとあわせて「ノートPC以前」に東芝が開発、販売していたデスクトップPCや黎明期の電子計算機も公開されている。黎明期の電子計算機は通常非公開で見ることができない。そういう意味で貴重な機会といえるだろう。ここでは、その一部を紹介する。
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