バッテリー駆動時間のテストは、BBench1.01(海人氏・作)で行った。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」だ。無線LANで常時接続し、電源プランはWindows 7標準の「バランス(ディスプレイ輝度40%)」を利用している。
テスト結果は、3時間17分経過後に休止状態に移行した(バッテリー残量5%表示)。モバイルノートPCとしての実用レベルはクリアしているが、バッテリーが交換できないこともあり、これで十分とするかどうかの判断は分かれるところだろう。
静音性はまずまず。室温22度、暗騒音32デシベルの環境で、本体前面から5センチの距離で騒音レベルを測定したが、アイドル時でも37デシベルとファンの風切り音をはっきり認識できるレベルにはあり、静かな部屋ではHDDの動作音も少し耳に付いた。
冷却ファンの振る舞いは少し負荷に敏感な印象だ。低負荷時はアイドル時と変わらないことが多いが、まれに40デシベル程度まで上昇することがあった。また、高負荷時は40デシベル前後で安定していたが、42デシベル程度まで大きくなることがテスト中に何回かあった。
室温22度の環境で測定したPCMark05/3DMark06終了後の温度は、底面左側で最大35.5度まで上がったが、キーボードとパームレストは最大30度と表面にはほとんど熱が伝わってこなかった。室温が低いことを割り引いても、発熱の処理はかなり優秀といえる。
価格は、今回テストした「パフォーマンスモデル」パッケージの標準構成で7万9980円と実にリーズナブルだ。Celeron U3400(1.2GHz)、2Gバイトメモリ、320GバイトHDD、64ビット版Windows 7 Home Premiumといった構成で5万7980円という価格から購入できる「エントリーモデル」パッケージも用意されている。
金属素材を利用した剛性感の高いスリムなボディは高級感が抜群で、とてもこのような価格で買えるノートPCとは思えない。ベンチマークテストで実証した性能面や使い勝手の部分もモバイルノートPCとして十分な水準にあり、買い得感の高さは疑いようがない。
バッテリー駆動時間がそれほど長くないうえに、バッテリーが着脱できないこと、データストレージにSSDが選べないことなど、モバイルに特化したノートPCとして考えると物足りない部分もなくはないが、そのあたりは本質的にコストパフォーマンスを重視したモデルと割り切って考えるべきだろう。
一般用途ではメインマシンとして使える性能と機能を持つノートPCに、モバイルでも使える機動力、デザイン面の付加価値も備わっており、ビジネス向けではあるが、コンシューマユーザーにとっても大いに気になる存在だろう。6〜10万円くらいの価格帯でノートPCの購入を検討しているユーザーにとっては、検討対象に加える価値のある製品だ。
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