このイベントでは、ブロガーとして2011 International CESを取材したアジャイルメディア・ネットワーク研究所代表取締役社長の徳力基彦氏から、同イベントの展示会場や公式イベント「CES Unveiled」、そして、Lenovoが設けたプライベートブースで展示されていた最新の製品が報告された。
徳力氏は、偶然見かけた会場設営作業で、会場内を大型のリフトが数多く走り回っていたことや、各社の展示ブースが1社だけで国際フォーラムの展示会場全体に匹敵するほど広大であるといった、「巨大な規模」を強調。また、Lenovoのプライベートブースでは、レストランを利用した展示ブースやパーティーイベントなど、日本のイベントでは見られない、自由な演出を紹介した。
展示製品の報告では、米国Lenovoのスタッフながら日本語が堪能(そして、PC USERのCESリポートでもたびたび登場している)なケビン・ベック氏による「IdeaPad U1 hybrid」の説明をビデオで紹介、Windows 7モードからAndroidモードで一瞬に切り替えられることが示されると、参加者から「おおっ!」という声が上がった。
レノボ・ジャパンからは、製品マーケティング ビジネス・マネージャー ThinkPad 製品担当の土井憲太郎氏から、同社製品ラインアップ構成の説明と、現在開発中の製品での導入が予定されている「Lenovo Enhanced Experience 2.0」(EE 2.0)が紹介された。現行製品で導入されているLenovo Enhanced Experience 1.0では、起動時間とシャットダウンの時間短縮が訴求されていたが、EE 2.0は、インテルの最新CPU“Sandy Bridge”こと第2世代Core iシリーズに対応したとともに、出荷直後の状態で最高の効果があったEE 1.0から、EE 2.0ではユーザーが使用を続けている状態でも効果が持続するようになったという。
レノボ・ジャパン 大和研究所 ThinkVantage Technology・ノートブックソフトウェア開発 第三ThinkVantage Technology開発の木村由布子氏は、EE 2.0の起動時間はEE 1.0からさらに27%の短縮が実現すると述べ、そのために、Lenovoの全開発拠点でパフォーマンス改善に取り組んでいるだけでなく、Microsoft、Intel、AMDなどの協力企業との協業体制をとっているとした。また、EE 2.0 では“Sandy Bridge”世代への対応だけでなく、“次世代”Windowsを想定したチューニングも行っていることを明らかにした。
レノボ・ジャパン 大和研究所 ThinkVantage Technology・ノートブックソフトウェア開発 第一ThinkVantage Technology開発の金子敦氏は、「Rapid Boot」の詳細を説明した。Rapid Bootは、サービスの起動と停止を制御し、起動に時間がかかるサービスは遅れてスタートするように処理される。BIOSの初期化からドライバのロードと初期化の次に、ログオンを含む最低限のソフトを起動してOSの起動を完了させ、その後、一時的に遅らせていたサービスを起動させて全プロセスを終了する。
さらに、木村氏からRapid Driveが説明された。RapidDriveはSSDとHDDを一緒に搭載して、仮想的に同じドライブとして管理する技術で、起動に必要なイメージをSSDに保存することで起動時間の短縮を可能にするという。(記事掲載時、徳力氏の表記に誤りがありました。おわびして訂正いたします)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.