小型で多機能なUSB地デジチューナーを徹底レビュー(前編)テレキング vs. ちょいテレ・フル(1/3 ページ)

» 2011年02月17日 16時15分 公開
[吉川慧、古田雄介,ITmedia]
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USBメモリ大でハードエンコやダブル録画ができる時代!

USB接続のフルセグチューナー。バッファロー「ちょいテレ・フル DT-F200/U2W」(上)とアイオー・データ機器「テレキング GV-MVP/FZ」(下)

 mini B-CASカードが登場して以降、手のひら大の地デジチューナーも登場し、PCへ気軽にテレビ環境をプラスできるようになった。その中でも多機能ぶりで人気を集めている製品が、アイ・オー・データ機器の「テレキング GV-MVP/FZ」と、バッファローの「ちょいテレ・フル DT-F200/U2W」だ。

 小型のUSBフルセグチューナーは携帯性が高く、自宅や会社、屋外など、場所を選ばずに利用できるのがメリットだ。また、電波の届きにくい屋外では、受信状況によって地デジとワンセグを自動で切り替えるモデルも多く、アンテナ感度も順調に進化している。数年前まで主流だったワンセグチューナーよりも圧倒的に高精細な映像をいつでもどこでも楽しめるわけだ。それでいて価格も現実的な範囲に収まっている。例えば、今回試用したシングルチューナー搭載の「GV-MVP/FZ」は1万円弱、ダブルチューナーの「DT-F200/U2W」は1万6000円前後で購入できる。

自宅やオフィスでは付属のF型コネクタ用アダプタを使って、安定した視聴環境をキープできる(写真=左)。GV-MVP/FZは屋外アンテナとアダプタを付け替える(写真=中央)。DT-F200/U2Wは2本のうちメイン側の屋外アンテナとアダプタを付け替える仕様だ(写真=右)

 GV-MVP/FZの本体サイズは、23(幅)×75(奥行き)×12(厚さ)ミリと、USBスティック型の中でもコンパクトで、重量も18グラムと軽い。USBメモリとほぼ同等のボディに、MPEG-2(TS)とMPEG-4 AVC/H.264に変換するトランスコードチップを搭載しているのが特徴だ。

 MPEG-4 AVC/H.264形式で録画する場合、地デジで放送されている1440×1080ドットの解像度を保ったままで、最大約10.6倍の長時間録画が可能になる。例えばHDDに100Gバイトの空きスペースがあれば、無圧縮のMPEG-2(TS)では13時間程度しか残せないところを、最長で約138時間まで保存できるようになる。SSDのみ内蔵するノートPCにも連続ドラマを録りためるといった使い方が可能なのだ。

GV-MVP/FZのロッドアンテナを展開したところ。アンテナの長さは実測で最長約16センチだった(写真=左)。手持ちのPCに接続。約7センチ程度の張り出しだが、アンテナの可動域が180度以上の可動域があるので、アンテナの伸ばし方を工夫すればその範囲にすべて収まる(写真=右)

 次にDT-F200/U2Wだ。本体サイズは32(幅)×86(奥行き)×15(厚さ)ミリで、重量は25グラムと、GV-MVP/FZに比べて一回り大きい。もっとも、フルセグチューナーを2基搭載している点を考えれば十分コンパクトといえる。

 倍速録画には対応していないが、2番組同時録画や裏番組録画が可能なので、いくつもの番組を頻繁に録画する使い方に強い。2本のアンテナを使って受信感度を高める「ダイバーシティーモード」も搭載しており、屋外に持ち出したノートPCに接続している状態でも、視聴の確度も高められる。ニュース番組や情報番組を定期的に録画して、通勤電車などでチェックするといったスタイルでも重宝しそうだ。

USBケーブル経由でPCと接続し、付属のクリップで本体を固定する仕組み。ノートPCの液晶パネルに固定してアンテナを伸ばす使い方が基本だ。右側のメインアンテナは最長28センチ、左側のサブアンテナや約17.5センチの長さとなる

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