レビュー
» 2011年04月27日 21時35分 公開

iPad革命の本当の出発:「突き抜けた」と思わせるiPad 2の魅力 (2/5)

[林信行,ITmedia]

必要にして十分なバランスの取れたカメラ性能

 iPad 2を初めて触る人が次に気にするのは、おそらく正面と背面についた2つのカメラだろう。これを試すには、標準搭載されているPhoto Boothが手頃だ。起動すると、正面カメラに写ったあなたの顔に8つのリアルタイム効果をかけて表示してくれる。いくつかの効果は、指でタッチして効果の中心点を移動させたり、2本指でねじを回すようにして、映像のねじれ具合を調整できる。

 iPad 2に内蔵されるカメラの画素数は、正面が640×480ドット、より高解像度な背面カメラが1280×720ドットと決して高解像度とは言えない。しかし、これは少なくとも当面は、それほど問題にならないはずだ。というのも、そもそも10インチの大きさがあるiPad 2をデジタルカメラ代わりにして、両手で抱えてパシャパシャと写真を撮って回る人がそれほどいるとは思えず、どちらかといえば、カメラアプリケーションで使うというよりも、FaceTimeやSkypeなどを使ったビデオ通話やお化粧アプリ、ソーシャルネットワークアプリのプロフィール用に自分のポートレート写真を取り込むといった用途が中心になるからだ。


 もちろん、高い解像度でも撮影できればいいにこしたことはないだろうが、その点に関しては、まずは価格や薄さを優先させた、ということなのだろう。

高速CPUやグラフィックス機能、ジャイロセンサーが新体験を生み出す

 iPad 2の実力を試したい人が、次にすべきは「Real Racing 2 HD」や「N.O.V.A.2」といったゲームのアプリケーションだ。どちらのゲームも、iPadならではの大画面に耐える高画質表示に対応しているだけでなく、ジャイロセンサーにも対応している。

 旧モデルでは、加速度センサーしか搭載していなかったので、本体を傾けてプレイするレーシングゲームなどは、かなり大げさに本体を傾ける必要があり、あまり細やかな操作はできなかった。

 これに対して、iPad 2と「Real Racing 2 HD」の組み合わせでは、本体はほぼ水平のまま、左右に気持ちほんのちょっと傾けるだけでも、車がそっちの方向に流れ、より自然な運転ができるようになる。

 このジャイロセンサーのすごさを、より見た目にも分かりやすく体験させてくれるのが「N.O.V.A.2」だ。ゲームを起動するといくつかアニメーションがあるので、これを「SKIP」し、砂浜のシーンが現れたら、iPad 2を上下左右に振ってみよう。ほんのちょっとした傾きにも、ものすごく生々しい動きで追従してくるのが感じられ、ビックリするはずだ。

 もし手近に初代iPadがあるなら、ぜひそちらとも動作を比べてみてほしい。アプリケーションの起動速度からしてまるで違えば、画面の発色のよさも違う。これまでも十分にきれいだと思っていた初代iPadのディスプレイだが、iPad 2の登場によって“上には上”が作れることを知らしめてしまった。

 初代iPadとiPad 2とを並べた比較は残酷だ。iPad 2では、Webページの表示やスクロールなど、すべてが圧倒的に速い。それもそのはずで、iPad 2のCPUは、CPUコアが2つ入ったデュアルプロセッサの「A5」。例えば、これまでのiPadではゲームのプレイ中に、メールを受信すると、ちょっとひっかかるような動きになることがあったが、iPad 2ではそれも完全に消え、ゲーム画面の動きの滑らかさが途切れることがない。

 アップルによれば、iPad 2のグラフィックス性能は、iPadの最大9倍だそうだが、まだiPad 2のパフォーマンスをフルに生かすような本格的なアプリケーションがほとんどないため、どのアプリケーションを使ってもやたらと快適に動作する。

 この快適動作には、iPad 2の内蔵メモリが大幅に増強されていることも大きく関係しているのだろう(実行中のプログラムが作業領域として使う内蔵メモリは、初代iPadの2倍にあたる512Mバイトあると言われている)。

 ちなみに、ゲームをしていると、もう1つ気がつくのがスピーカーだ。今回、本体底面の下側にハッキリと存在感を見せているスピーカーグリルは、旧iPadでこもりがちだった音を、iPad 2ではかなりハッキリと出力するようになったことを示している。

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