レノボ・ジャパンが「最高のキーボード」と訴求して投入した「ThinkPad T400s」シリーズが第3世代となった。その「ThinkPad T420s」は、従来モデルで導入された、「Delete」「Esc」キーが大きいキーボードと“印伝”にヒントを得たというドットプリントを施したタッチパッドなどを継承するなど、その外観は大きく変えていない。
しかし、その内部には、“Sandy Bridge”世代の「第2世代Coreプロセッサ・ファミリー」を搭載し、プラットフォームもSandy Bridgeに対応した新しい“Huron River”を採用するなど、大きく変わった。
本体の重さは約1.8キロと従来のThinkPad T410sとほぼ同じだ。しかし、本体サイズは343.0(幅)×230.1(奥行き)×21.2〜26.0(厚さ)ミリと、ThinkPad T410sの337.0(幅)×241.5(奥行き)×21.1〜25.9(厚さ)ミリと比べて、明らかに横長になった。これは、搭載する液晶ディスプレイは、14型ワイドで解像度が1600×900ドットとこれまでの1440×900ドットから横縦比が16:9と横長に変更されたのが影響している。横方向の解像度が拡張されたことで、表示できる情報量も多くなったが、縦方向は変わらないのと、画面サイズは同じ、むしろ縦方向には狭くなっているので、目に見えて使いやすくなったという感じはない。
レノボがThinkPad T400のときから「使いやすくなった」と訴求するキーボードレイアウトは、縦長のEscキーとDeleteキーをはじめとしてThinkPad T420sでも継承している。キーピッチも従来のままで、キーピッチはほぼ全体で均等で、実測で約19(横)×19(縦)ミリ。長くなった本体の幅はスピーカーなどを収める“余白”に割り当てている。個人的にはESCキーはよく使うものの、DeleteキーよりBackSpaceキーを多用するので、そちらを大きくしてもらいたいが、これは少数派なのだろうか。キーボード上端に用意されたLED内蔵の電源ボタンとマイクミュート、スピーカーミュートもThinkPad T410sと同じデザインだ。
本体に用意されたインタフェースのレイアウトも従来と共通する。左側面にはUSB 2.0とExpressCardスロット(/34対応)、ヘッドセット端子を備え、右側面は無線LANのオン/オフスイッチとウルトラベイ・スリムに対応する光学ドライブを搭載と、ここまではThinkPad T410sと変わらないが、背面には、ギガビット対応有線LANとPowerd USB対応のUSB 2.0、アナログRGB出力、DisplayPortのほかに、USB 3.0を搭載した(その代わりにeSATAが廃止された)。
このほか、本体に内蔵された無線接続インタフェースとして、IEEE 802.11 a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 3.0、モバイルWiMAXが利用できる。この構成はオーダー時のカスタマイズで選択可能だが、3Gを利用するワイヤレスWANに対応する構成は2011年4月の段階でまだ提供されていない。
液晶ディスプレイの横縦比の変更とそれに伴なう本体サイズの横長化と解像度の向上、そして、USB 3.0の追加など、外回りの変化はあれど、使っているとその変化はそれほど感じない(もちろん、USB 3.0対応周辺機器が使えるというのは大きな変化だが)。
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