URoad-9000はその凝ったデザインから、どことなく“いわゆる普及層狙い”のお手軽な印象を受ける人がいるかもしれないが、今回検証したようにルータとしての機能もかなり充実している。
「Wバッテリーで10時間動作」を単体バッテリーで8時間動作のモデルと比較するのはどうかという議論はさておき、大容量バッテリーだけでも7時間近くは動作することを考えると、一応は長時間動作を実現する製品であることに間違いはない。また、Wバッテリーを有効活用するための単体充電器を「別売りオプションでなく、標準で付属」する点は、モバイル利用シーンをさらに使いやすく広げられる意味で高く評価したい。
一方で、単純に長時間動作のWiMAXルータが欲しいなら、内蔵バッテリーで約8時間の動作が可能なWM3500Rの方が分かりやすいのも事実だ(また、単体&着脱可能なバッテリーで9時間動作+重量98グラムの「URoad-8000」も登場する)。携帯性については、その形状からに身につけるのは辛いが、バッグやポーチなどに入れっぱなしで使うスタイルならほぼ無視できる。
なにより、(変則的ではあるが)自由度の高いWバッテリー仕様で10.5時間動作するならば多くの人の1日の外出時間をカバーできるだろうし、自宅でもWiMAXという人にもかなり強力なルーター機能やバッテリーレスで利用可能な点が魅力だ。実効通信速度も最新WiMAX端末として高い水準にあるだろう。
というわけで、同じメーカーであれば新モデルというか追加モデルのURoad-8000の仕様も悩ましいのだが……(こちらも追って評価したいと思う)、そろそろWiMAXを──という人は、その存在を頭に入れておいてほしい1台だ。WiMAX通信契約とのセット購入で割安に入手するのも勧められる。
“10時間動作のWバッテリー”だけじゃない、クロウト好みの機能にもニヤリ──「URoad-9000」実力検証(前編)
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