MSIのイチオシパーツに“ユーザー目線”スピリッツを感じた!2011年のTAIPEIは「Z68」マザーと「特製」のN580GTX Lightningで(1/4 ページ)

» 2011年05月30日 10時00分 公開
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「ミリタリークラスII」に進化したコンポーネント

 Intel Z68 Expressチップセットの発表と同時に、各マザーボードベンダーが、この最新チップセットを搭載したモデルをリリースした。当然、MSIからも「Z68A-GD80」と「Z68MA-ED55」の2製品が投入されている。特に上位モデルのZ68A-GD80は、チップセットの“全アリ”仕様とともに、自作PCユーザーから注目されている。

MSIの「Z68A-GD80」はIntel Z68 Expressチップセットを採用したMSIのハイエンドマザーボードで最上位モデルとなる

 Z68A-GD80が注目される理由は、“GD80”という型番で示されるハイエンドモデルで導入された多機能性だ。“Sandy Bridge”世代のCPUに統合されたグラフィックスコアとPCI Expressバスに接続した外付けGPUを併用できる「Lucid Virtu」や、SSDをキャッシュにしてHDDを高速化する「Intel Smart Response Technology」など、Intel Z68 Expressに導入された各種機能に対応するとともに、マザーボード自体もハイエンドとしてMSIが用意する機能を導入した“全部入りの全部入り”というモデルだ。

 MSIのハイエンドマザーボードやグラフィックスカードでおなじみの「ミリタリークラス」コンポーネントも、ZA68A-GD80などの最新モデルでは「ミリタリークラスII」に進化している。MSIのいうミリタリークラスとは、米国防総省の「MIL-PRF-39003L」規格に準拠するコンポーネントに採用したものを指す。軍用を想定した過酷な環境下で耐えうるわけで、システムの安定性と信頼性が高いことを意味する。

 従来の「ミリタリークラス」では、「Hi-c CAP」「固体チョークコイル」「アルミ固体電解コンデンサ」という3つの条件を挙げていたが、ミリタリークラスIIになると固体チョークコイルが「スーパーフェライトコイル」という上のグレードに置き換わる。これは、コイル鳴きしない(これは固体チョークコイルも同様の効果をうたっている)、放熱効率が高いなどのメリットを持つチョークコイルだ。

 なお、「Hi-c CAPって何?」というユーザーのために補足すると、これはキャパシタ(コンデンサ)の一種で、素材として「タンタル」という金属を用いたものを指す。タンタルを用いたコンデンサは、導電性に優れリーク電流が少なく、安定性やオーバークロック耐性に優れている。

 MOSFETにはMSI製マザーボードの特徴でもある「DrMOS」を採用する。これは、従来複数のチップで構成されていた回路を1つに集積したチップで、スイッチングによる無駄な消費電力を減らすことで効率を高めている。このため発熱も抑えられて安定性やオーバークロック耐性が向上している。

 MSIのマザーボードでは、電源回路のフェーズ数が競合モデルと比べて少なかったり、CPU電源回路のヒートシンクがシンプルであったりするが、これは、DrMOSの高効率や低発熱といった「ユーザーにとってのメリット」のおかげといえる。電源回路のフェーズ数に関しては、1基のDrMOSで従来のMOSFET4基分に相当するとMSIは説明している。

 競合に比べてシンプルなデザインのヒートシンクに関しても、マザーボードの発熱がそれだけ低く抑えられている証となる。クーラーユニットを重視する自作PCユーザーとしては、マザーボード側のヒートシンクがシンプルで小型であれば、巨大なCPUクーラーユニットを選択しても物理的干渉がほとんどなく、また、ケース内部の空気の流れが促進されるなど、実は有利に働く要素が多い。

ミリタリークラスコンポーネントが判別できるCPU電源回路周辺。アルミ固体電解コンデンサはもちろん、上からDrMOSチップ、スーパーフェライトコイル(SFC)、Hi-c CAPと並んでいる(写真=左)。ヒートシンクは若干大きいがシンプル。発熱量も少ないため見た目の演出的要素の方が大きいように感じる(写真=右)

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