AMDがCOMPUTEX TAIPEI 2011に合わせて発表した「AMD 9シリーズ」チップセットを搭載したマザーボードが、各ベンダーから発表される予定だ。この中から、MSIの最上位モデル「990FXA-GD80」について、ボードレイアウトとオンボードで用意された機能、コントローラを緊急フォトレビューとして紹介しよう。
CPUソケットは“黒く塗られた”AM3+で「次世代のCPUに対応する」という。そのCPUの詳細は、現時点では明らかでないが、“黒く塗られたAM3+”を搭載するマザーボードは、2011年3月に行われたCeBIT 2011でもサンプルボードが多数登場していた。ただ、その多くはAMD 8シリーズチップセットを搭載したモデルで、AMDの“次世代のCPU”を利用するにはベンダーによる検証とBIOSのアップデートが必要といわれている。しかし、今回登場するAMD 9シリーズチップセットを搭載するマザーボードでは、そのままで“次世代のCPU”に対応することになる。
型番が示すように、990FXA-GD80は、AMDが発表したAMD 9シリーズチップセットを搭載するマザーボードラインアップで、ディスクリートGPUを組み合わせるパフォーマンス重視のハイエンドモデルという位置づけになる。そのため、MSIがこれまで訴求してきた高い動作安定性と製品寿命を確保する「Military Class II」の導入や、高効率電力回路を実現して省電力と発生熱の抑制を実現する「DrMOS」の採用、自動オーバークロック設定機能の「OC Genie II」の実装など、MSIの独自機能は990FXA-GD80でも継承する。
DrMOSを実装する990FXA-GD80の電源回路は、CPU供給系統で8フェーズ構成、ノースブリッジ(AMD 990FX)系統で2フェーズ構成、メモリバス系で2フェーズ構成となる。システムの負荷に合わせて有効フェーズ数が可変なのは従来のMSI製ハイエンドマザーボードと同じだ。メモリスロットの脇には、有効になっているフェーズ数が把握できるLEDが用意されている。
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