「VAIO S(SA)」徹底検証――直販限定×高級志向の13.3型モバイルノート待望の高解像度化、外装もグレードアップ(3/6 ページ)

» 2011年06月09日 11時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

最大1TバイトのクアッドSSDをはじめ、高速/大容量のストレージを用意

底面のネジ止めされたカバーを開けると、バッテリーに加えて、1基のSO-DIMMスロットとストレージにアクセスできる。無線WANモジュールを選択した場合、底面にはSIMスロットも用意される

 チップセットはIntel HM67 Expressを採用。メモリはDDR3-1333(PC3-10600 SO-DIMM)に対応し、標準で4Gバイトをオンボード実装している。これに加えて底面にSO-DIMMスロットが1基用意され、最大で8Gバイトの構成(4Gバイトオンボード+4GバイトSO-DIMM)が可能だ。

 データストレージの選択肢は豊富で、256G/512G/1TバイトのクアッドSSD(RAID 0構成)、128GバイトのシングルSSD、500GバイトのHDD(7200rpm)、640G/750GバイトのHDD(5400rpm)が用意されている。メモリスロットとHDDベイには底面のカバーを外すだけで簡単にアクセスできる。評価機に内蔵された256GバイトクアッドSSDのユニットはVAIO Zと同じ独自仕様となっており、端子も汎用のものではないため、(そもそもメーカー保証外の行為だが)ユーザーによるストレージの交換は困難だ。

 HDDを選択した場合は、衝撃からHDDのデータを保護する「VAIO HDDプロテクション」機能も搭載される。落下に加えて、転倒直前に発生する急な揺れのような予備動作も、加速度センサーで感知して磁気ヘッドの退避を行う最新版だ。

 左側面奥に内蔵する光学ドライブは、Blu-ray Disc(BD-RE)ドライブかDVDスーパーマルチドライブのどちらかを選べる。

Exmor CMOSセンサー搭載のWebカメラを搭載、通信機能も充実

WebカメラはExmor CMOSセンサーを採用。有効画素数は130万画素だ

 液晶ディスプレイ上部に内蔵するWebカメラは、薄暗い場所でもノイズを抑えた撮影が可能なExmor CMOSセンサー採用の高画質(有効画素数130万画素)タイプだ。ここもVAIO S(SB)の有効画素数31万画素Webカメラ(Exmor CMOS非採用)よりハイスペックになっている。

 通信機能は1000BASE-T対応の有線LAN、IEEE802.11a/b/g/nの無線LAN、IEEE802.16e-2005のモバイルWiMAX、Bluetooth 2.1+EDRが標準装備だ。さらに無線WAN+GPSモジュール(受信最大7.2MbpsのFOMA HIGH-SPEED、b-mobileに対応)の内蔵も選択できる。

 本体装備の端子類は右側面にまとめられており、1基のUSB 3.0、2基のUSB 2.0のほか、SDXC対応SDメモリーカードスロット、PRO-HG対応メモリースティック デュオスロット、HDMI出力など先進的な内容だ。タッチパッドの下にある左右ボタンの間には指紋センサーを備えるほか、TPMセキュリティチップ(TCG ver.1.2)の内蔵も選択できる。

前面の左側にワイヤレス通信の切り替えスイッチを搭載(写真=左)。細長いヒンジのある背面には、排気口が配置されている(写真=右)

左側面には光学ドライブとヘッドフォン出力があるが、ヘッドフォンをつないで利用していると、光学ドライブのトレイ開閉時にケーブルが干渉しがちな点が少し気になる(写真=左)。右側面には狭いスペースに、PRO-HG対応メモリースティックデュオスロット、SDXC対応SDメモリーカードスロット、盗難防止ロック用ホール、アナログRGB出力、HDMI出力、USB 3.0、USB 2.0×2、有線LAN、ACアダプタ接続用のDC入力が敷き詰められている(写真=右)

Windows 7のエディションや付属ソフトのカスタマイズにも対応

 OSには64ビット版のWindows 7(SP1)を採用し、Home Premium、Professional、Ultimateの各エディションが選べる。オフィススイートとしてMicrosoft Office 2010の各エディション、クリエイティブツールとしてAdobe Photoshop Elements 9やAdobe Premiere Elements 9、そしてAdobe Creative Suite 5 Production Premiumを追加することも可能だ。

 従来機と同様、リコメンド機能付きのメディアプレーヤー「Media Gallery」、写真や動画の管理と編集に対応した「PMB VAIO Edition」、本体の専用ボタンで起動するサポート/トラブルシューティングツール「VAIO Care」など、VAIO独自のアプリケーション群は引き続き標準搭載する。

今回入手したVAIO S(SA)のデバイスマネージャ画面。ディスプレイアダプタに2つのグラフィックスが登録されているのが分かる

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