デザインを重視したXPS 14zでは、インタフェースの多くを背面に集中している。側面にはSDメモリーカードスロットとマイク、ヘッドフォン端子(左側面)と光学ドライブ(右側面)だけだ。光学ドライブはスロットインタイプを採用する。背面には、有線LANとUSB 3.0とUSB 2.0がそれぞれ1基にHDMI出力とMini DisplayPort出力と映像出力が充実している。HDMIは1.4に対応するので、ステレオ立体視出力にも対応する。
映像出力が背面にあるのは、据え置き利用の場合問題はそれほど出ないと思うが、USBも背面に集中しているのは、USBメモリの抜き差しなど、“ちょっとつなげる”周辺機器を多用するユーザーは面倒に感じるだろう。これは延長ケーブルなどで対抗するしかない。

左側面には、マイクとヘッドフォン端子にSDメモリーカードスロットを備える。カードスロットはダミーカード式だ(写真=左)。右側面にはスロットイン式のDVDスーパーマルチドライブを内蔵する。前寄りにあるボタンを押すとバッテリー残量を5つのLEDで示す(写真=右)XPS 14zは、ユーザーが構成を選択するBTOではなく、デルが4パターンの構成を用意する。主に、搭載するCPUとメモリ、データストレージ、外付けGPUが異なる。CPUにCore i7-2640Mを搭載するモデルは外付けGPUなし構成を選べず、Core i7-2430Mを搭載するモデルはデータストレージにSSDを選べない。「初心者がパーツの選択で迷わないように」というのがデルの説明だが、CPUもメモリもHDDも2種類ずつしか用意していないなら、初心者ユーザーでもそれほど迷うことなく、自分の都合に合わせた構成を選べるのではないだろうか。
評価機は、CPUにCore i7-2640Mを搭載し、外付けGPUにGeForce GT 520Mを組み込み、データストレージに容量750GバイトのHDDを採用する“プラチナパッケージ”だった。ダイレクト価格は9万9800円を予定している。ベンチマークテストで測定した結果を掲載したが、デルからは「出荷前の試作品レベル」とのことで、あくまで参考値としての扱いになる。
| ベンチマークテスト項目 | XPS 14z | ||
|---|---|---|---|
| PCMark7 | PCMarks | 2226 | |
| lightweight | 2151 | ||
| productivity | 1655 | ||
| creativity | 2910 | ||
| entertainment | 2096 | ||
| computation | 3206 | ||
| system_storage | 1804 | ||
| PCMark7 | PCMarks | 8611 | |
| memories | 5025 | ||
| TV and Movies | 3968 | ||
| Gaming | 5371 | ||
| Music | 7940 | ||
| Communications | 11334 | ||
| Productivity | 6241 | ||
| HDD | 5064 | ||
| CrystalDiskMark3.0 | 1000M | Seq | 127.4 |
| 512K | 39.98 | ||
| 4K | 0.487 | ||
| 4K QD32 | 1.137 | ||
| Seq | 127.8 | ||
| 512K | 64.2 | ||
| 4K | 1.183 | ||
| 4K QD32 | 1.194 | ||
| CINEBENCH R11.5 | OpenGL | 15.5 | |
| CPU | Multi | 2.75 | |
| CPU | Single | 0.92 | |
| CINEBENCH R10 | CPU | Multi | 10073 |
| CPU | Single | 5560 | |
| モンスターハンターフロンティア オンライン ベンチマークテスト | 1360×768ドット | 1966 | |
| The Last Remnant | 1366×768ドット | 31.99 | |
XPSブランドのノートPCは、なによりまず、デザインを重視した「かっこいい」ことを求めてきた。そして、その性能もハイエンドを目指し、その代わり、価格は高めに設定していた。しかし、XPSシリーズも価格競争力を意識したラインアップを用意し、XPS 14zでは最小構成で7万9880円、最上位のSSD搭載モデルでも12万9980円に抑えている。
ボディデザインもXPS 15zと共通ながら、コンパクトなボディに大きなディスプレイを搭載する。ボディサイズに比べて重さは“ディスプレイ相当”だが、屋内利用をメインとした若年層のメインPCなら問題ない。
見た目はXPS 15zの流れにあるが、そのボディにこめられたメッセージは分かりやすく、かつ、実利的だ。XPS 14zは“新しいXPSノートPC”の第1弾といってもいいほどの変化をユーザーにもたらしてくれるのではないだろうか。
→「XPS 14z」をデル公式サイトで購入する
インスピレーションを研ぎ澄ます、美しいデザインノート。価格は7万9980円(税込/11月15日現在)
エレガントなデザインを身にまとった15型クラス最薄ノート――デル「XPS 15z」
Adamoではないけれど:これは“デルらしくない”ノートPC――「Dell XPS 15z」発表会
今度はMacBook Pro対抗か:デル、15.6型で“世界最薄クラス”をうたうノートPC――「Dell XPS 15z」
詳細は近日公開:デル、新デザインの薄型ノートPCを投入予告
実はドドンと出していました:デル、Alienwareほか、Sandy Bridge採用新モデルを大量公開
デル、“Sandy Bridge”搭載4モデルの“販売”を再開
デル、“Sandy Bridge”搭載「XPS 17」「XPS 15」受注開始──出荷は4週間後から
“宇宙最強”もSandy Bridge:デルが第2世代Core i7搭載モデルを投入、Alienwareも刷新Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.