大きな画面を(比較的)小さなボディに──「XPS 14z」を試す(2/2 ページ)

» 2011年10月25日 14時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]
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インタフェースは背面に集中した

 デザインを重視したXPS 14zでは、インタフェースの多くを背面に集中している。側面にはSDメモリーカードスロットとマイク、ヘッドフォン端子(左側面)と光学ドライブ(右側面)だけだ。光学ドライブはスロットインタイプを採用する。背面には、有線LANとUSB 3.0とUSB 2.0がそれぞれ1基にHDMI出力とMini DisplayPort出力と映像出力が充実している。HDMIは1.4に対応するので、ステレオ立体視出力にも対応する。

 映像出力が背面にあるのは、据え置き利用の場合問題はそれほど出ないと思うが、USBも背面に集中しているのは、USBメモリの抜き差しなど、“ちょっとつなげる”周辺機器を多用するユーザーは面倒に感じるだろう。これは延長ケーブルなどで対抗するしかない。

前面にはインタフェースを備えない(写真=左)。背面にはUSB 3.0、USB 2.0、HDMI出力、Mini DisplayPort出力、有線LANを備える(写真=右)

左側面には、マイクとヘッドフォン端子にSDメモリーカードスロットを備える。カードスロットはダミーカード式だ(写真=左)。右側面にはスロットイン式のDVDスーパーマルチドライブを内蔵する。前寄りにあるボタンを押すとバッテリー残量を5つのLEDで示す(写真=右)

底面は側面と一体のパネルとなっていて、バッテリーの交換やメモリの増設などはできない。付属するACアダプタは125×50×30ミリ、重さはコード込みで446グラムになる

BTOではなく4モデルに集約した

XPS 14zの評価機材で確認したWindowsエクスペリエンスインデックス

 XPS 14zは、ユーザーが構成を選択するBTOではなく、デルが4パターンの構成を用意する。主に、搭載するCPUとメモリ、データストレージ、外付けGPUが異なる。CPUにCore i7-2640Mを搭載するモデルは外付けGPUなし構成を選べず、Core i7-2430Mを搭載するモデルはデータストレージにSSDを選べない。「初心者がパーツの選択で迷わないように」というのがデルの説明だが、CPUもメモリもHDDも2種類ずつしか用意していないなら、初心者ユーザーでもそれほど迷うことなく、自分の都合に合わせた構成を選べるのではないだろうか。

 評価機は、CPUにCore i7-2640Mを搭載し、外付けGPUにGeForce GT 520Mを組み込み、データストレージに容量750GバイトのHDDを採用する“プラチナパッケージ”だった。ダイレクト価格は9万9800円を予定している。ベンチマークテストで測定した結果を掲載したが、デルからは「出荷前の試作品レベル」とのことで、あくまで参考値としての扱いになる。

ベンチマークテスト項目 XPS 14z
PCMark7 PCMarks 2226
lightweight 2151
productivity 1655
creativity 2910
entertainment 2096
computation 3206
system_storage 1804
PCMark7 PCMarks 8611
memories 5025
TV and Movies 3968
Gaming 5371
Music 7940
Communications 11334
Productivity 6241
HDD 5064
CrystalDiskMark3.0 1000M Seq 127.4
512K 39.98
4K 0.487
4K QD32 1.137
Seq 127.8
512K 64.2
4K 1.183
4K QD32 1.194
CINEBENCH R11.5 OpenGL 15.5
CPU Multi 2.75
CPU Single 0.92
CINEBENCH R10 CPU Multi 10073
CPU Single 5560
モンスターハンターフロンティア オンライン ベンチマークテスト 1360×768ドット 1966
The Last Remnant 1366×768ドット 31.99

評価機材の構成をデバイスマネージャーで確認する


 XPSブランドのノートPCは、なによりまず、デザインを重視した「かっこいい」ことを求めてきた。そして、その性能もハイエンドを目指し、その代わり、価格は高めに設定していた。しかし、XPSシリーズも価格競争力を意識したラインアップを用意し、XPS 14zでは最小構成で7万9880円、最上位のSSD搭載モデルでも12万9980円に抑えている。

 ボディデザインもXPS 15zと共通ながら、コンパクトなボディに大きなディスプレイを搭載する。ボディサイズに比べて重さは“ディスプレイ相当”だが、屋内利用をメインとした若年層のメインPCなら問題ない。

 見た目はXPS 15zの流れにあるが、そのボディにこめられたメッセージは分かりやすく、かつ、実利的だ。XPS 14zは“新しいXPSノートPC”の第1弾といってもいいほどの変化をユーザーにもたらしてくれるのではないだろうか。

“見た目”を大事にするXPSシリーズでは、パッケージデザインも重視している(写真=左)。パッケージを開けるとすぐにXPS 14zの天面が現れる(写真=右)

→「XPS 14z」をデル公式サイトで購入する
インスピレーションを研ぎ澄ます、美しいデザインノート。価格は7万9980円(税込/11月15日現在)


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