この消費電力でこの性能──エコなGPU「Radeon HD 7700」シリーズはどこまで走る?イマドキのイタモノ(1/2 ページ)

» 2012年02月15日 14時01分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

Janiperを新アーキテクチャで置き換えるRadeon HD 7700

 “次世代”GPUで先行するAMDから、Radeon HD 7700シリーズが発表された。これはAMDが示すロードマップにおける開発コード名「Cape Verde」に相当する。Radeon HD 7900シリーズとRadeon HD 7700シリーズの間に入る“Radeon HD 7800”シリーズとみられる「Pitcairn」はまだ発表されていないが、Pitcairnが登場する前に、購入しやすい価格帯になるであろうCape Verdeのパフォーマンスを確かめておこう。

Radeon HD 7770を搭載するリファレンスデザインのグラフィックスカード

 Radeon HD 7700シリーズは、99〜199ドルの価格帯向けの製品だ。ロードマップで見ると、この下のクラスは、依然として「Northern Islands」ことRadeon HD 6000シリーズが継続する見込みなので、Radeon HD 7700シリーズが“Graphics Core Next”(GCN)を搭載する最廉価モデルとなる。

型番 Radeon HD 7970 Radeon HD 7950 Radeon HD 6970 Radeon HD 6950 Radeon HD 7770 Radeon HD 7750
コードネーム Tahiti Tahiti Cayman Cayman Cape Verde Cape Verde
SIMD 32 28 24 22 10 8
ストリームプロセッサ数 2048 1792 1536 1408 640 512
テクスチャユニット 128 112 96 88 40 32
ROPユニット 32 32 32 32 16 16
GPUコアクロック 925 800 880 800 1000 800
メモリクロック 1375 1250 1375 1250 1125 1125
メモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリ接続バス幅 384 384 256 256 128 128
メモリ容量 3072 3072 2048 2048 1024 1024
補助電源レイアウト 8+6 6+6 8+6 6+6 6
DirectXサポート 11.1 11.1 11 11 11.1 11.1
PCI Express 3 3 2.1 2.1 3 3
プロセスルール 28ナノメートル 28ナノメートル 40ナノメートル 40ナノメートル 28ナノメートル 28ナノメートル

 Radeon HD 7700シリーズは、Radeon HD 7900シリーズ同様GCNアーキテクチャのコアを採用しており、28ナノメートルプロセスルールで製造され、PCI Express 3.0やDirectX 11.1、ZeroCore Power Technologyなどサポートする機能もRadeon HD 7900シリーズと同等となる。このクラスの従来モデルはRadeon HD 6770となるが、これはRadeon HD 5770のリネームだったため、久しぶりに新しいGPUが登場したことになる。

 現時点で、Radeon HD 7700シリーズのラインアップは2モデル用意している。上位モデルがRadeon HD 7770で、下位モデルがRadeon HD 7750だ。ストリームプロセッサ数は、Radeon HD 7770が640基でRadeon HD 7750が512基。GCNは64基単位なので、それぞれ10ユニットと8ユニットとなる。これは、上位モデルのRadeon HD 7970の3分の1に相当する。なお、アーキテクチャが違うものの、Radeon HD 6770はSIMDエンジンが800基だったので、これより少ないことになる。コアクロックは、Radeon HD 7770のリファレンス設定でも1GHzに達した。Intel HD Graphics 3000のコアクロックが一部のノートPCで1GHzを上回っているが、ディスクリートGPUとしては初めてになる。一方、Radeon HD 7750は800MHzにとどまる。

 テクスチャユニットやROPユニットも、Radeon HD 7970から大きく減らされているが、それでも数だけ見ればRadeon HD 7770とRadeon HD 6770は同じだ。グラフィックスメモリは引き続きGDDR5メモリを用いており、バス幅は128ビットで接続でする。ただし、メモリクロックは1125MHz、転送レートは4.5Gbps相当と、Radeon HD 6770よりも低く、帯域幅もRadeon HD 6770の76.8Gバイト/秒に対しRadeon HD 7770は72Gバイト/秒と減った。

 消費電力に関しては、Radeon HD 6770からさらに引き下げられた。Radeon HD 7770は最大80ワット、Radeon HD 7750は最大55ワットとされている。Radeon HD 6770と比べてRadeon HD 7770は28ワットの削減、Radeon HD 7750は半分に近い。補助電源コネクタは、Radeon HD 7770で1基用意するが、Radeon HD 7750にいたっては補助電源コネクタを持たない。

GPU-ZでRadeon HD 7770とRadeon HD 7750の構成と仕様を確認する

外部補助電源コネクタが6ピン1基に

 Radeon HD 7770を搭載するリファレンスデザインのグラフィックスカードは、長さがRadeon HD 6770などと同様、短くコンパクトだ。搭載するクーラーユニットは2スロットサイズで、映像出力インタフェースもRadeon HD 7900シリーズのリファレンスデザインで用意するDVI、HDMI、2基のmini DisplayPortを1列に並べたレイアウトだ。CrossFireX用のエッジコネクタも1つ備える。

Radeon HD 7770を搭載するリファレンスデザインのグラフィックスカードは、2スロットサイズのクーラーユニットを搭載しており、長さはRadeon HD 6770と同等だ。映像出力インタフェースもRadeon HD 7900シリーズのリファレンスデザインと共通する

CrossFireX用エッジコネクタを1基搭載しているほか、Radeon HD 7770では補助電源コネクタも1基設けている

 Radeon HD 7750を搭載するリファレンスデザインのグラフィックスカードは、1スロットサイズのクーラーユニットを搭載する。カードの長さはRadeon HD 7770搭載リファレンスからさらに短い。同じ“Cape Verde”を搭載しているとは思えないサイズの違いだ。補助電源コネクタもないことから、組み込めるPCケースや電源ユニットは幅広いと考えられる。なお、Radeon HD 7750路ファレンスデザインではCrossFireX用のエッジコネクタを用意しない。

Radeon HD 7750を搭載するリファレンスデザインのグラフィックスカードは、1スロットサイズのクーラーユニットを搭載するが、高負荷時にやや音が大きい。映像出力インタフェースはDisplayPort、HDMI、DVIが各1基の構成だ。リファレンスデザインでは、CrossFireX用エッジ端子も補助電源コネクタも備えていない

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