「Windows 8 Developer Preview」(Windows 8 DP)を使っていると、Metroスタイルアプリについていくつか特徴が見えてくる。従来のWindowsアプリケーションと比較して、その違いで代表的なのは下記のものだろう。
これまでであれば、タスクバー上に現在実行中のアプリケーションが一覧で表示され、「そこに表示されていない=実行されていない」ということが明示的に確認できた。アプリケーションの終了も「×」ボタンを押すほか、メニューから「終了」を選んで終了させる方法が用意されていた。だが、Windows 8 DPでは、通常の操作でこうしたことはできない。「Windowsキー」+「Tab」などでアプリを順次切り替えると実行しているアプリを確認できる程度だ。
しかし、この「いつ実行して、いつ終了したのか分からない」というのが、Windows 8の設計思想を端的に示している。
Windows 8におけるMetroスタイルアプリの実行メカニズムを解析していこう。アプリの挙動を把握するには「タスクマネージャー」を利用する。タスクマネージャーの起動方法はいくつかあるが、ここでは、デスクトップ画面へ移動して、タスクバー上で右クリックして表示するメニューから「Start Task Manager」を選択する。各アプリやバックグラウンドプロセスの稼働状況が一目で分かるようになっている。Windows 8 DPにおけるタスクマネージャーは、従来のものからリニューアルして見た目が異なるほか、Windows 8における新機能に対応する変更が加えられている。
タスクマネージャーから行うアプリの基本的な管理事項は、すべてトップメニューの「Processes」タブで行える。メインのアプリ、ならびにバックグラウンドプロセスについて、現在のステータスやリソースの消費状況が一目で分かるからだ。
この記事に示したタスクマネージャーでは、実行中のアプリが6つ表示され、そのうちの3つに「Suspended」というステータスの表示が確認できる。6つのアプリのうち、上にある「Internet Explorer」と「Windows Task Maneger」の名前左横には、三角形のマークがついている。これは「従来のWindowsベースのアプリケーション」と「Windows 8以降のMetroスタイルアプリ」を区別するもので、前者には三角形のマークがつき、後者には何もつかない。「Internet Explorer」が2つあるのは、「従来版」と「Metroスタイル版」で、2種類のInternet Explorerが同時に起動していることを意味する。
Metroスタイルアプリのステータスに表示する「Suspended」とは、そのアプリが「サスペンド」状態で、一時的に休眠していることを表している。これは、Windows 8で初めて導入されたMetroスタイルアプリ特有の動作状態だ。
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