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» 2012年04月04日 20時00分 公開

HDDだが5万円台の“Slimbook”も一緒にチェック:8万円台でCore i7+高速SSD搭載、意外と高コスパ?──オンキヨー初のUltrabook「DR6A-US31C7」検証 (2/2)

[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]
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かなり高めな、Ultrabookモデルのパフォーマンス

 両モデルは、CPUとストレージが異なる以外、基本スペックも同じだ。

 主な仕様はインテルの第2世代超低電圧版Core iシリーズ+Intel HM65 Expressチップセットの組み合わせに、4Gバイトのメインメモリ(PC3-10600対応4Gバイト×1)、1366×768ドット表示の14型ワイド液晶ディスプレイ、CPU統合グラフィックス(Intel HD Graphics 3000)など。OSは64ビット版Windows 7 Home Premium(SP1)をプリインストールする。

 CPUは、Ultrabookモデルが超低電圧版Core i7-2637M(1.7GHz/最大2.8GHz/2コア・4スレッド)、Slimbookモデルが超低電圧版Core i3-2367M(1.4GHz/2コア・4スレッド)。ストレージはUltrabookモデルが128GバイトSSD(評価機はMicron「C400 MTFDDAK128MAM」を実装)、Slimbookモデルが500GバイトHDD(評価機は日立GST「HTS545050A7E380」を実装)となる。

photophotophoto Ultrabookモデル「DR6A-US31C7」(評価機)のデバイスマネージャー画面
photophotophoto Slimbookモデル「DR6A-AS31C3」(評価機)のデバイスマネージャー画面

 両モデルの価格差は3万円。オンキヨーダイレクトの直販価格は、Ultrabookモデルが8万9800円、Slimbookモデルが5万9800円だ(それぞれプラス2万5000円でOffice Home and Business 2010付属モデルも用意する)。

 各種ベンチマークテストの結果は以下の通り。参考として、Core i5-2467Mを搭載する東芝のUltrabook「dynabook R631」(店頭モデル)、Core i7-2620Mを搭載するソニーの薄型モバイルノートPC「VAIO Z VPCZ21」(VAIOオーナーメードモデル/ディスプレイをフルHD、CPUをCore i7-2620M、メインメモリを8Gバイト、ストレージを128GバイトSSD-64Gバイト×2 RAID 0/第3世代-にカスタマイズ)、および一部にWindows 7をインストールしたMacBook Air(MC968J/A)の結果も並列する。

photophoto Windows エクスペリエンスインデックス(左)、PCMark7(右)の結果
photophoto PCMarkVantage(左)、CrystalDiskMark 3(右)の結果
photophoto 3DMark06(左)、ストリートファイターIVベンチマーク(右)の結果

起動時間の違い 左:Ultrabookモデル(SSD)/右:Slimbookモデル(HDD)
(再生できない場合はこちらから)


  起動時間 ようこそ画面まで スリープ以降 スリープ復帰 シャットダウン
DR6A-US31C7 18.5秒 14.6秒 4.5秒 4.2秒 13.5秒
DR6A-US31C3 44.4秒 25.1秒 8.6秒 4.6秒 31.7秒

バッテリー動作時間  
DR6A-US31C7(電源プラン:省電力) 6時間31分
DR6A-US31C3(電源プラン:省電力) 6時間16分
参考:dynabook R631店頭モデル(電源プラン:eco) 7時間3分
参考:VAIO Z VPCZ21(電源プラン:省電力) 6時間12分
※BBench 1.01(海人氏作)を用い、IEEE802.11nの無線LANでインターネットに常時接続し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定で実施

 UltrabookモデルとSlimbookモデル、CPUとストレージの違いはそのままパフォーマンススコアの差として表れている。特にUltrabookモデルは、高速志向のSSD「C400シリーズ」を採用するためか、データ転送速度はかなり優秀だ。全体的にも、標準電圧版Core i7-2620Mを搭載するVAIO Z VPCZ21オーナーメードモデルと変わらないスコアがいくつもある。実操作感もキビキビ快適だ。

 BBenchで測定したバッテリー動作時間はカタログ値の約8.6時間に対し、Ultrabookモデルは6時間31分、Slimbookモデルは若干短い6時間13分となった。バッテリーは7.2ボルト/7800mAh出力タイプだが、本体に内蔵され着脱はできない。普段は机上で、たまに会議に持ち出すといった一般ビジネスユーザーであれば十分だが、6時間程度ではモバイル利用シーンや出張の多いユーザーにおいては若干の不安がぬぐえない印象だ。


photo バッテリーは内蔵型で、着脱はできない。ACアダプタは19ボルト/3.42アンペア出力。サイズは107(幅)×46×30(高さ)ミリで、重量はケーブル込みで270グラムとなる。DCプラグは細めのストレート型で、右側面に約50ミリほどのスペースが余計に必要。狭い机ではすこぶるじゃまなので少々気をつけたい

 一方Slimbookモデルのスコアは超低電圧版Core i7のUltrabookモデル、超低電圧版Core i5のdynabook R631に次ぐ、順当なものとなる。500GバイトHDDを実装するということで、保存容量こそ多いが速度は標準的で(ほかの要素もあると思うが)バッテリー実動作時間も若干の短縮となる影響がある。とはいえWeb+一般オフィスアプリケーションを利用するオフィス向けクライアントPCとしてはまったく不満のない性能だ。数万円の範囲での3万円安、実売5万9800円は数年前のNetbookと同等クラスの価格帯だと考えると、業務用ビジネスPCとしてちょうどよいと思える。


photo  

 今回のUltrabook/Slimbookは、同社直販サイト「オンキヨーダイレクト」あるいは同社法人チャネルでの販売となる。基本は業務PCとしての利用シーンを想定した、SMB/SOHOを中心とするビジネスユーザー向けのモデルとしてコストパフォーマンスはなかなか高いと評価できる。

 ただ、コンシューマー目線では正直なところ「悪くはないね」という評価にもなってしまいがちである。

 オンキヨー製PCと言えば、2012年1月に量販店向けPCの展開を一時休止する方針を明らかにした。最近はコストパフォーマンスに優れるベーシックノートPC、高品位のサウンド性能を追求した地デジPCDJプレイ向けPCのほか、かつては2画面Netbook地デジ/ラジオ内蔵Netbookオーディオ機器風PCなど、意外に独自色のあるモデルを出していたことでも知られる。

 今回のUltrabookを皮切りに法人層にしっかり訴求しつつ、コンシューマー層にも「なにこれすごい」と驚かせてくれる次期モデルの投入にも期待したい。


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