5月10日に行われたインテルのUltrabookイベントで、NECのUltrabook「LaVie Z(仮称)」が初公開された。
LaVie Zは先日の2012年PC春モデル発表会で「2012年夏予定」と予告があった、同社初のUltrabookだ。
公開された仕様は、13.3型ワイドの液晶ディスプレイを採用、本体重量999グラム以下、第3世代Coreプロセッサーファミリーを搭載予定、新素材「マグネシウムリチウム合金」採用、発売時期は2012年夏、価格は未定──のみだが、試作機を手にした印象は「うほ、軽い」。隣に展示されていたひとまわり小さな11.6型サイズのZENBOOK UX21E(約1.1キロ)より確実に大幅に軽量だ。周りでは「新しいiPad(652グラム)よりちょっと重いくらいだね」という声も聞こえたが、なるほどその表現が近いかもしれない。999グラム以下とあるが、確実にその数値より低いことは間違いない。
ボディには、NECがLaVie Zのために開発したという「マグネシウムリチウム合金」をロワーパネルに、マグネシウム合金を天面パネルに採用する。マグネシウムリチウム合金の比重はマグネシウム合金比で約75%という。マグネシウム素材特有のひんやりを押さえたサラサラ手触りの金属感が、薄さ・軽さと相まってなかなか心地よい。
このほか、本体左側面に盗難防止ロックポート、排熱口、SDメモリーカードスロット、右側面にDC入力、HDMI出力、USB 3.0×1、USB 2.0×1、3.5ミリステレオミニジャック(ヘッドフォン/マイク)、前面は情報表示インジケータ、そして逆ヒンジ構造のため後面にはインタフェースは備えない。黄色のUSBのような四角いポートはACアダプタのDC入力端子だ。薄型化と安全性を両立すべく、この形状を採用したという。確かに直径2ミリ程度のピン端子を採用するUltrabookもあり、何かの拍子に折れそうだと心配になったことがある。この四角い端子はかなり安心感がある。
また、かなり強固と思われるマグネシウムリチウム合金を採用するためか、非常に軽いが手にして振っても不安になるたわみ/グラつきなどは生じない。同時にディスプレイヒンジの重さも適度で、同じく手にして振ってもプラプラ揺れたり、パタリと全開してしまうことはなかった。ただ軽量ゆえ、机に置いたまま指1本で開く──のはできなかった。
裏面はスリットとスピーカー穴、5つのゴム足があり、バッテリーの着脱は行えない。バッテリー動作時間はまだ公開されていないが、Ultrabookとして最低8時間〜10時間ほどは確保してほしいと思う。CPUは6月登場予定とされる超低電圧版の第3世代Core i5あたりを採用すると思われるが詳細は不明だ。
キーボードはアイソレーションデザインで、基本キーの縮小はほぼないベーシックな配列だ(カーソルキーは1段下げされていないが)。キーストロークはそれなりに浅めだが、適度な抵抗感があるのでわりと大丈夫そうだ。
「例えると、(ファミリーカーメーカーが出した)スーパーライトウェイトスポーツカー」(NEC説明員)。……なるほど。かなり気合いを入れて開発したのが伺える。
NECのUltrabook初号機「LaVie Z」の外観。指2本でも無理なく持ててしまうほどの軽さだ
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NECの「LaVie Z特設サイト(http://121ware.com/lavie/z/)」で、LaVie Z最軽量モデル(…ということはいくつかラインアップがあることを示している)の重量当てクイズが実施されている。正解者3名にLaVie Z実機が当たる。
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