マルチタッチで紙と鉛筆のような作業環境を──「Cintiq 24HD touch」アイデアスケッチからフィニッシュまでこれ1台(1/2 ページ)

» 2012年07月10日 17時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]
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バックライトにRGB LEDを採用したCintiqの最上位モデル

 ワコムが発表した「Cintiq」シリーズの新モデルは、「Cintiq 24HD touch」と「Cintiq 22HD」だ。Cintiq 24HD touchは、Cintiq 24HDの上位モデル、Cintiq 22HDは、「Cintiq 21UX」の後継モデルとなる。

 Cintiq 24HD touchは、色再現性を向上して、ハードウェアカラーキャリブレーションに対応、さらに、マルチタッチ操作を導入した。Cintiq 24HDで採用した、姿勢を柔軟に変更できるマルチポジション対応スタンドやIntuos 4に相当するペンタブレット機能も受け継いでいる。

Cintiq 24HD touchは、Cintiq 24HDの上位モデルとなり、Cintiq 22HDは、Cintiq 21UXの後継モデルとなる(写真=左)。Cintiq 24HDで導入したマルチポジション対応スタンドにIntuos 4相当のペンタブレット機能に加えて、Cintiq 24HD touchでは、色再現性が向上し、マルチタッチ操作に対応した(写真=右)

 ディスプレイユニットには、10ビット入力に対応する広色域IPS液晶パネルを採用。液晶ディスプレイのバックライトにRGBのLEDを採用し、DisplayPort接続時の色表現では、10億7374万色/1024階調を実現する。液晶ディスプレイの最大輝度は300カンデラ平方メートル、コントラスト比は850対1となり、こちらも、Cintiq 24HDの190カンデラ/平方メートル、550対1から改善した。ただし、最大輝度が向上したことで内部の温度が上昇しやすくなったため、Cintiq 24HD touchでは、本体に内蔵する冷却用ファンの回転数を標準の“Low”と、回転数を10パーセント増やした“High”で切り替える設定項目をOSDメニューに用意した。(注:なお、ワコムは、RGB LEDの搭載についてスペック表で公開していないが、「よくある質問」にある従来モデルとの違いの説明でRGB LED採用を示している)

RGB LEDの採用と高輝度対応で内部の発熱要因が増えたCintiq 24HD touchは、OSDにファンコントロールメニューを用意した。標準はLowだが、Highにすると回転数が10パーセント増える

Adobe RGB カバー率97パーセントにハードウェアカラーキャリブレーション

 色再現性では、Adobe RGBカバー率で、Cintiq 24HDの92パーセントから97パーセントまで向上した。カラーキャリブレーションでは、市販のカラーキャリブレーションデバイスとワコムが用意したCintiq 24HD touch専用ユーティリティによるハードウェアカラーキャリブレーションを導入した。なお、現在この機能に対応するカラーキャリブレーションデバイスは、「i1 Color」「ColorMunki」「Spyder4」の3機種になる。

 ワコムの説明では、それぞれのカラーキャリブレーションデバイスに付属するユーティリティによるソフトウェアキャリブレーションと比べて、ワコムが用意したユーティリティによるハードウェアキャリブレーションは、14ビットガンマ補正機能による滑らかな階調表現など、より高精度に補正ができるとしている。また、代表的な画質をプリセットとして用意しており、作業内容に応じてユーザーが簡単に設定を切り替えられる。用意するプリセットには、sRGB、Adobe RGB、DCIなどをそろえている。

ワコムが独自に用意したハードウェアカラーキャリブレーションユーティリティは、起動すると接続したキャリブレーションデバイスを認識し、ユーザーの設定、もしくは、選択したプリセットに合わせて、カラーキャリブレーションを行う。説明会ではColorMunkiを用いた操作を紹介した

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