「Xperia Tablet S」徹底検証(前編)――Sony Tabletからの進化を見極めるブランド一新、中身はどうだ?(3/5 ページ)

» 2012年09月04日 11時15分 公開

エンターテインメント機能を大幅強化

 Xperia Tablet Sの大きな特徴の1つとして、タブレットのメディアブラウザ、コンテンツブラウザとしての役割を強く意識し、AV/エンターテインメント機能を進化させている点が挙げられる。

下面に出力約1ワット+約1ワットのスピーカーを内蔵

 特に大きく強化されたのが、サウンド面だ。薄型ボディながら、ステレオスピーカーの出力は約1ワット+約1ワットを確保しており、従来から166%/5デシベルの音圧向上を実現した。再生周波数帯域もワイド(従来の1000〜1万Hzに対し、750〜1万6000Hzに拡張)になっている。

 また、劣化を抑えて原音を忠実に再現する高音質デジタルアンプ技術「S-MASTER」、ノイズを補正してワイドレンジでフラットな音を再現する「CLEAR PHASE」、ゆがみなく内蔵スピーカーの音圧を高める「xLOUD」、映画などの臨場感を高める仮想5.1chサラウンド技術「S-FORCE FRONT SURROUND」、低音域のゆがみを抑えてクリアで力強い低音を再生できる「CLEAR BASS」など、ウォークマンなどのオーディオ機器で定評のあるソニーの信号処理/音響技術を多数搭載した。これらを実現するために、専用のDSPを搭載し、Android OS(CPU)からオフロードしてデジタル処理を行っているという。

 高音質化技術が多くて少々ややこしいが、ユーザー側の操作としては、「Clear Audio+」ボタンを押すだけで、細かいチューニングなしに、これらの技術を生かしたコンテンツに最適なサウンド設定が簡単に行えるようにしているのもポイントだ(細かいマニュアル調整も可能)。楽曲間やファイル間の音量レベルを均一化する「ダイナミックノーマライザー」も便利だ。

 実際に聞き比べてみても、しっかりと低音の効いた音で音楽や映画コンテンツが楽しめ、サラウンド効果もはっきりと感じられる。タブレットデバイスとしては随一の音質といって差し支えないだろう。

「Clear Audio+」にチェックを入れるだけで、音楽再生におすすめの設定を適用してくれる(画面=左)。音楽に詳しい知識のないユーザーでも簡単によい音が楽しめるだろう。Clear Audio+を利用せず、「音拡張設定」から自分で細かいチューニングを行うことも可能だ。「CLEAR PHASE」「xLOUD」「S-FORCE FRONT SURROUND」のオン/オフ設定は「音拡張設定」の「設定」から行える(画面=中央)。それぞれ聞き比べてみると、その効果がはっきりと分かる。「音拡張設定」の「イコライザー」では、音楽ジャンルに合わせたプリセットが用意されている(画面=右)。自分でカスタマイズした設定を保存しておくことも可能だ

基本スペックはAndroid 4.xタブレットとして標準的

 基本スペックは、最近のAndroid 4.xタブレットとしては特に目立つものではない。CPUにはクアッドコアのNVIDIA Tegra 3を採用している。「vSMP(Variable Symmetric Multiprocessing)」という技術によって、4つのARMコア(A9)と省電力なコンパニオンコアを状況に応じて使い分けることで、ハイパフォーマンスと省電力を両立している点が特徴だ。

 メモリは1Gバイトを内蔵する。ストレージはeMMC(embedded Multi Media Card)準拠のNANDフラッシュメモリを搭載し、容量は16Gバイト、32Gバイト、64Gバイトと3種類が用意されている。

 通信機能は、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 3.0をサポート。海外では3Gモデルが用意されているが、国内では販売されない。センサーは、GPS、電子コンパス、3軸加速度センサー、ジャイロスコープ、光(照度)センサーを内蔵している。プリインストールOSはAndroid 4.0だ。

 ここではXperia Tablet Sのパフォーマンスを確認するため、ベンチマークテストのAnTuTu BenchmarkとQuadrant Professional Editionを実行した。従来機もOSのアップデートを行った上で改めて計測している。結果は、どちらのテストでもXperia Tablet Sが総合スコアで2倍以上のスコアを出しており、性能面の確実なアップが確認できた。

AnTuTu Benchmarkのスコア(グラフ=左)。Quadrant Professional Editionのスコア(グラフ=右)

バッテリー動作時間のテスト結果

 バッテリー動作時間のテストでは、液晶ディスプレイの輝度を約50%まで下げ、Wi-Fi/GPSはオン、Bluetoothはオフ、音量は50%(ヘッドフォン出力)という条件で、「mVideo Player(開発者:afzkl氏)」を使い、MPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルをリピート再生させて行った。

 この条件でバッテリー満充電の状態からテストを開始し、残量2%で自動的に電源が切れるまで、8時間11分動作した。

 液晶ディスプレイの輝度をXperia Tablet Sに目視で合わせて(約70%程度)、同じ条件で測定した従来機よりも50分ほど長く動作することが確認できた。公称値の差からすると少々物足りなくも感じるが、常時接続環境でこれだけの長時間駆動ができれば実用上十分だ。先代機よりも速く、そしてスタミナも向上していることは間違いない。

iconicon
iconicon

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月13日 更新
  1. 6500円でデスクに新風! Thermalrightの小型液晶がヒット、背景にメモリ高騰? (2026年02月09日)
  2. カラー電子ペーパーで好きな画像を飾れる「SwitchBot AIアートキャンバス」が楽しい 13.3型の迫力と魅力 (2026年02月13日)
  3. 手のひらサイズの小型PCがお得に! GEEKOMが「冬セール」を開催中 (2026年02月12日)
  4. ワコムが安い? 驚きの2025年を振り返り メモリ高騰におびえる2026年の「自作PC冬眠」と「次世代CPU」への期待 (2026年02月12日)
  5. PC値上げの波はVAIOにも? 糸岡社長が明かす「マウスエフェクト」への対応とブランド価値の向上 (2026年02月13日)
  6. キンタロー。も驚くほぼ「入力ゼロ」の“次世代”確定申告 2026年の弥生は3つのAI活用とデスクトップ製品強化を両輪に (2026年02月12日)
  7. 新ARグラス「XREAL 1S」を試す 解像度と輝度が向上、BOSEサウンドで没入感アップ “3D変換”も大きな魅力 (2026年02月10日)
  8. アイ・オー、拡張ドック機能を備えたType-C接続対応の27型4K液晶ディスプレイ (2026年02月12日)
  9. 元Appleのジョナサン・アイブが手掛けるフェラーリ初EVの内装デザイン公開 物理ボタンとデジタルの融合 (2026年02月10日)
  10. 「雲」から降りてきたAIは「パーソナル」な存在になれるのか――開催から1カ月経過した「CES 2026」を振り返る (2026年02月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年