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» 2012年12月31日 13時45分 公開

“6色W黒”で文書も写真もOK:5色展開のスリムボディで攻めるA4複合機――キヤノン「PIXUS MG6330」徹底検証 (5/6)

[榊信康(撮影:矢野渉),ITmedia]

写真プリント/カラーコピー/スキャンの画質は?

 次はプリントおよびスキャンの品質を見ていこう。ここでは、写真プリント、カラーコピー、スキャンの3つの機能での出力結果を掲載し、それぞれの寸評を述べていく。


 写真プリントでは、5つのデータを「キヤノン写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード]」に最高品位の印刷モードで印刷した。プリンタドライバによる色補正は用いずに、メーカーが提供するICCプロファイルを使用している。

 以下の画像サンプルはいずれも印刷した紙をスキャナで取り込んだもので、実際の出力とは異なる。表示する環境によって色やコントラストはかなり違って見えることもあり、大体の傾向を把握する程度にとどめて、評価そのものは各画像の説明文を参考にしていただきたい。

・プリントサンプル1――カラー建造物(設定:最高品位)

 気持ちアンダーだが、シャドーの階調はしっかりと残せている。それでいて黒が浮くこともなく、締まるところはしっかりと締まっている。細部の描写も繊細でいうことはない。

印刷サンプル(画像=左)と元画像(画像=右)

・プリントサンプル2――カラー風景(設定:最高品位)

 これも少しアンダーなことを除けば、良好な結果だ。シャドーの深い部分ではつぶれがちに見えるが、階調はギリギリで残している。細部の描写は遠くの鉄塔までもしっかりと描けている。

印刷サンプル(画像=左)と元画像(画像=右)

・プリントサンプル3――モノクロ風景(設定:最高品位)

 色相がズレて青みが強くなってしまった。それでもさすがに階調の再現力は高く、雲の微妙な調子までもきれいに再現できているのは、グレーインクの効果か。

印刷サンプル(画像=左)と元画像(画像=右)

・プリントサンプル4――カラー人物(設定:最高品位)

 一様にシアンがかぶっているため、人肌の再現性が少々物足りない。タキシードのしわでは多少黒くつぶれた部分が見えるが、敷物の白さはしっかり再現できている。

印刷サンプル(画像=左)と元画像(画像=右)

・プリントサンプル5――カラー静物&グラデーション(設定:最高品位)

 カラーバランスは保たれているが、彩度がやや高いため、レモンの微妙な調子は消えてしまった。色鉛筆などは非常に鮮明な色を放っている。特にレッドからイエローの部分にかけて色が強いのは、新インクの効能だろう。

印刷サンプル(画像=左)と元画像(画像=右)


 カラーコピーの出力サンプルについては、A4普通紙に標準モードと高速モードで出力した2つの結果を掲載している。出力した画像データは静物とグラデーションパターンを組み合わせたものだ。

・カラーコピーサンプル――カラー静物&グラデーション(設定:デフォルト/高速)

 標準設定では、全体的に普通紙としてはかなりきれいに出力できている。黒の締まりがよい半面、暗部の微妙な階調は再現できておらず、色鉛筆の黒いケース上に印刷された濃いグレーの文字はほとんどつぶれてしまった。また、レモンに発生したバンディングは、プリントヘッドの位置調整をしても消えなかった。

 高速設定では、標準設定で指摘した暗部の階調表現がさらに悪化している。ただし、やはり絵全体の雰囲気は損ねておらず、ドラフトモードとは思えないほどの品質を保っている。階調の再現性を求めないデータであれば、高い出力品質が期待できる。

 ちなみに掲載はしていないが、標準の上の「きれい」モードも試したところ、途端にシャドーの再現力は向上した。時間がかかるので常用はおすすめできないが、イラストや写真の入った原稿をコピーする場合だけ用いる手はある。

カラーコピーのサンプル。デフォルト設定(画像=左)と高速設定(画像=右)


 印刷物をスキャンしたサンプルは、静物とグラデーションを組み合わせたカラー写真を600dpiで取り込んだデータを掲載した。

・スキャンサンプル――カラー静物&グラデーション(設定:600dpi)

 白飛びと黒つぶれが生じ、明暗の階調が多く損なわれてしまった。スキャンした後にレタッチで対応できるレベルではないので、スキャンの前に暗点と明点はしっかりと指定したほうがよいだろう。

スキャンサンプル(画像=左)と部分拡大(画像=右)。右の画像はクリックすると、600dpiのスキャン画像の一部を等倍表示

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