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» 2013年06月02日 00時01分 公開

自作派必読:第4世代Coreの性能は? 「Core i7-4770K」で速攻検証!! (2/4)

[石川ひさよし(撮影:矢野渉),ITmedia]

統合GPU性能が大幅にアップ。CPU性能もやや向上し、トランスコードで効果を発揮

 Core i7-4770Kのベンチマークでは、比較対象としてCore i7-3770Kを用意した。アンロックされた「K」プロセッサ同士の比較だが、今回は定格設定のまま行う。チップセットはIntel Z87対Z77となる。詳しい検証環境は以下の表を参考にしていただきたい。

 CPUとマザーボード以外は共通で行なっている。ドライバはIntel Z87環境が評価キット用として入手したドライバを、Intel Z77は現在入手できるドライバの最新版を用いている。また、基本的に統合GPUを利用する環境でテストを行ったうえで、GeForce GTX 680搭載グラフィックスカードを搭載した状態でいくつか3D関連テストを追加している。

比較対象 Core i7-3770K(3.5GHz) Core i7-4770K(3.5GHz)
メモリ CFD Elixer W3U1600HQ-4G(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×2)
マザーボード GIGABYTE GA-Z77X-UD3H(Rev.1.0) Intel DZ87KLT-75K
チップセット Intel Z77 Intel Z87
GPU Intel HD 4000 Intel HD 4600
dGPU GeForce GTX 680 GeForce GTX 680
グラフィックスカード Palit GeForce GTX 680 JETSTREAM 2GB Palit GeForce GTX 680 JETSTREAM 2GB
ストレージ OCZ Vector(Serial ATA 3.0、128GB)
OS Windows 8 Pro 64bit
電源 Seasonic SS-1000XP(80PLUS Platinum、1000W)

 PCMarkは、05、Vantage、7と3つ計測した。ただし、PCMark Vantageに関しては、バージョン1.2.0から、TV and Moviesの詳細テスト実行にMedia Center Packが必要となった。今回はこれを導入していないため、TV and Movieテストが「N/A(0)」となっているので、参考程度にとどめてほしい。

 PCMark 05では、HDD以外の項目はすべてCore i7-4770Kが3770Kを上回った。それも明確に差が付いている。CPU関連の項目で見ると、スコアがよかったのは、File Encryption、Image Decompression、Audio Decompressionといったあたり。2/4スレッドのマルチスレッドテストは、全面的にCore i7-4770Kのほうが優れていた。

 ただし、全体的に見れば、Graphics関連のスコアアップが最も大きい。それも3D関連だ。2Dに関してはほぼ同等のスコアだが、3Dに関しては3D - Polygon Throughput Multiple Lightsで、Core i7-3770Kが26ポイント程度なのに対し80ポイント、3D - Pixel Shaderに関しても3770Kが323ポイントであるのに対し418ポイント、3D - Vertex Shaderは3770Kが99ポイントであるのに対し182ポイントと大きく引き離した。

PCMark 05

 PCMark Vantageに関しては前述の通りなのであまり深くは追求しないが、Overallではより高いスコアを示している。気になるのはGamingでスコアが低い点だが、詳細を見ると、GPU関連項目はより高いものの、CPUやストレージ、メモリといった関連項目でスコアを落としていたようだ。

 ただし、CPUに関してはほかの詳細テストを見ると決して3770Kには負けていない。なお、HDDが低いのは全般的に言える点でやや気になるところだが、次のPCMark 7ではほぼ同等のスコアとなっており、誤差と思われる。

PCMark Vantage

 PCMark 7も同様、OverallではCore i7-4770Kが350ポイント強ほど高かった。詳細テストでは主にLightweight、Productivity、Entertainmentで勝り、CreativityとComputationは誤差の範囲と言えるレベルでやや下回った。System storageはPCMark 7ではほぼ同等という結果だ。

PCMark 7

 次にSandra 2013.SP3aの結果を個別に見ていこう。「プロセッサの性能」のDhrystone、Whetstoneは、それぞれCore i7-3770Kよりやや高いスコア。「マルチメディア処理」は4項目すべてCore i7-4770Kが3770Kを大きく上回った。これはAVX2の効果と捉えることができる。

 「暗号処理」「.NET演算」「.NETマルチメディア演算」は全般的にやや上回る程度で、.NET演算のWhetstone 浮動小数点はやや低い値が出ていた。メモリに関しては、「メモリーの帯域」で見るとほぼ同等だが、「メモリーのレイテンシ」で見るとL2までは同等、L3とメインメモリに関しては増えている。一方、「キャッシュとメモリー」では、2K〜256kバイトがあたりまでCore i7-4770Kが大幅に上回っており、その後はほぼ同等に落ち着くという傾向を示した。これは、昨年のIDFで示されたL1−L2キャッシュの強化という点と一致する結果だ。

Sandra 2013.SP3a「プロセッサの性能」(画面=左)と「マルチメディア処理」(画面=右)

Sandra 2013.SP3a「暗号処理」(画面=左)と「.NET演算」(画面=右)

Sandra 2013.SP3a「.NETマルチメディア演算」(画面=左)と「メモリーの帯域」(画面=右)

Sandra 2013.SP3a「メモリーのレイテンシ」

 実アプリケーションでのCPU性能を見るために計測したCINEBENCH R11.5では、Multi CPU、Single CPUともにCore i7-3770Kより若干高いスコアに落ち着いた。一方、「MediaEspresso 6.5」によるトランスコードテストでは、ソフトウェアエンコード時にCore i7-3770Kとの間で24秒の差がついた。また、エンコード・デコードともにハードウェアを用いた際には15秒、エンコードのみハードウェアとした際でも3秒ほどCore i7-3770Kより短時間で処理を終えた。

CINEBENCH R11.5

 グラフィック関連テストに移る前にOpenCL性能を見ておきたい。CLBenchmark 1.2の結果は、全体的に見ればCore i7-4770Kが勝る部分が多いものの、一部で3770Kのほうが勝っているテスト項目もある。PCMarkで見てきたとおり、CPUとGPU個別に見ればCore i7-4770Kの圧倒的勝利が当然と思うところだが、この結果を見ると、まだグラフィックドライバ(のOpenCL関連)の最適化が進んでいないのではないだろうか。

CLBenchmark 1.2

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