CrystalDiskMark 3.0.2(ひよひよ氏)で内蔵ストレージの性能をチェックしよう。
VAIO Duo 13は、Serial ATA 6Gbps対応のSSDを採用している。今回入手した店頭モデルはSamsungの128GバイトSSD「MZNTD128HAGM」、VOMモデルは東芝の512GバイトSSD「THNSNH512GDNT」を搭載していたが、実際の製品でSSDが必ずしも評価機と同じとは限らない。
テスト結果は、PCIe SSDを採用したVAIO Pro 13のVOMモデルがシーケンシャルリードで1Gバイト/秒に達するなど、圧倒的なスコアをたたき出した。ほかの5機種が内蔵するSerial ATA SSDとは、格の違いを見せつけている。
とはいえ、VAIO Duo 13のVOMモデルはリード/ライトとも十分に高速で、Serial ATA 6Gbpsとしてはトップクラスといえる文句なしのパフォーマンスだ。実際の利用シーンでも快適にデータの読み書きが行える。それに比べて店頭モデルは、シーケンシャルライトとランダム512Kライトのスコアが低く、同じSerial ATA SSDでも差がついた。
CINEBENCH R11.5は、MAXONの3DCGソフト「CINEMA 4D」をベースにしたベンチマークテストだ。「CPU」はマルチスレッド(最大64way対応)で、「CPU(シングルコア)」はシングルスレッドで処理を行う。CPU以外の要素はほとんどスコアに影響しないため、シンプルにCPUの性能(マルチスレッド性能/シングルスレッド性能)を計測するのに最適なテストだ。
ここでは、VAIO Duo 13がサポートするcTDPの効果を大きく感じる結果が出た。店頭モデルはどのモードでもあまりスコアが変わらないが、高性能なCore i7-4650U(1.7GHz/最大3.3GHz)を搭載しているVOMモデルは、「CPU」テストにおいて、パフォーマンス優先設定のほうが標準設定より0.51ptもスコアがよい。VAIO Duo 13のVOMモデルは、テストした5機種の中で突出したスコアだ。
また、標準設定では店頭モデルとVOMモデルの差が0.15ptしかないのに、パフォーマンス優先設定では0.66ptも差が出ている。VAIO Pro 13についても標準設定からパフォーマンス優先設定に切り替えることでスコアが伸びるが、cTDPに対応していないため、VAIO Duo 13のVOMモデルほど性能は向上しない。
逆にいえば、パフォーマンス優先設定で使わないと、せっかくのCore i7-4650UもマルチスレッドではCore i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)とあまり変わらない性能しか出せないことになる。
PCMark 7はFuturemarkによるベンチマークテスト。主にOS標準のアプリケーションを利用し、PCの用途全般をシミュレートする。全体的にストレージ性能の影響が強く出過ぎる傾向があるものの、PCの総合的な性能を大まかに把握したい場合の目安として有効だ。
なお、今回のテスト結果はLightWeight ScoreとProductivity Scoreに含まれるText Editingで異常値が出ており、スコアが低くなっている。これはVAIO Pro 13にも当てはまる傾向だが、タッチパネル非搭載モデルは該当しないことから、タッチパネルが影響しているのかもしれない。異常値の傾向は共通であり、タッチパネル搭載機同士であれば相対的な差を比べることで多少の参考にはなるだろう。
総合スコアでトップに躍り出たのは、VAIO Duo 13のVOMモデルだ。パフォーマンス優先設定を基準に見てみると、VAIO Duo 13の店頭モデルとVOMモデルはSystem Storageではっきりした差がついているほか、VOMモデルのほうが12〜15%ほどスコアがよい。CPU性能だけでなく、ストレージ性能の影響も大きいと思われる。
どちらもパフォーマンス優先設定と標準設定の差はあまりないが、タブレットモードになるとガクッとスコアが落ちる。落ち込みの度合いはVOMモデルのほうが大きく、総合スコアでは両者同じようなスコアだ。それでも項目別に見るとVOMモデルのほうが明らかに速い項目がいくつかあり、ストレージ性能のアドバンテージが反映されている。いずれにせよ、Windows 8を快適に操作するのに十分な性能だ。
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