BBench 1.01(海人氏)でバッテリー駆動時間を測定した。無線LANでインターネットに常時接続し、Bluetoothはオン、NFCはオン、キーボードバックライトはオフ、電源プランは「バランス」(ディスプレイの輝度40%)に設定し、「画面の明るさを自動的に調整する」オプションは無効にしている。
BBench 1.01の設定は、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」および「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 10を指定し、タブブラウズはオフにしている。満充電の状態から、バッテリー残量がほとんどなくなって自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測している。VAIO Duo 13は残量2%、VAIO Duo 11とVAIO Pro 13は残量5%で休止状態へ移行し、計測時間にはほんの少し誤差がある点はご留意いただきたい。
VAIO Duo 13の店頭モデルは、パフォーマンス優先/標準(キーボードモード)と静かさ優先(タブレットモード)で計測した。BBench 1.01は描画負荷が低いためか、設定によるテスト結果の違いはほとんどなく、残り2%で終了するまで最大11時間34分の駆動が可能だった。VOMモデルも似たような結果で、最長の静かさ優先(タブレットモード)で11時間41分を記録した。
いずれも公称値の約18時間には及んでいないが、このサイズのモバイルノートPCとして、スタミナは非常に優秀だ。VAIO Duo 11の店頭モデルが4時間38分というテスト結果なので、これに別売のシートバッテリーを装着しても、駆動時間は約2倍の9時間強と予想される。つまり、VAIO Duo 13は内蔵バッテリーだけで、VAIO Duo 11に拡張バッテリーを装備した状態より長時間駆動が可能ということだ。
VAIO Pro 13の内蔵バッテリーによるテスト結果と比べても、2時間以上勝っており、Ultrabook最長をうたうスタミナはダテではない。
タブレットでの利用を想定していることもあってか、VAIO Duo 13は画面の輝度が標準的なモバイルノートPCより高めだ。入力作業などならバックライト輝度を20%程度に絞ることで、さらに長時間のバッテリー駆動も行えるだろう。
VAIO Duo 13は、第4世代Core搭載PCとして世界で初めて(ソニー調べ)、Windows 8のConnected Standbyをサポートしているのもポイントだ。
このConnected Standbyについても簡単なテストをしてみた。Microsoftアカウントでログインしてメールの受信設定を行い、バッテリー残量70%の状態からスリープ(Connected Standby)状態で放置したところ、12時間近く経過した時点で68%、18時間経過後でも66%の残量があった。
この間、迷惑メールを含めて100通以上のメールを受信しており、しかも2〜3時間おきに画面を点灯してバッテリー残量を確認しながらテストしていることも考えれば、申し分ない結果で、完全に実用レベルだ。MicrosoftはConnected Standbyのサポート条件として、「16時間で約5%以内のバッテリー消費に抑える」という目標を記載しているが、それも当然満たしている。
騒音計を本体の手前5センチの場所に置き、アイドル時、低負荷時、高負荷時それぞれの騒音レベルを計測した。
店頭モデル、VOMモデルともタブレットモード(静かさ優先)では終始静かだ。高負荷時でも耳を近づけないと、ファンが回っているかどうか分からないくらいのレベルだった。標準設定でも高負荷時の騒音は抑えめで、13型クラスのUltrabookとしてかなり静粛な部類に入る。
さすがにパフォーマンス優先設定では高負荷をかけ続けると大きな音が鳴り出し、特にパフォーマンスの高いVOMモデルでは騒音レベルが上昇するが、いきなりうるさくなるのではなく、しばらくは控えめな音で徐々に上がっていくので、耳障りな印象はあまりない。高負荷時にファンノイズが気になりがちなVAIO Pro 13とは、かなり印象が異なる。
ボディの発熱については、前述の3DMark Vantageを2回実行し、1回目の終了直後に放射温度計で各部の温度を計測した。キーボードモードでは、底面奥側の中央部と左側面のスリット付近が熱を持つが、キーボード部分にはほとんど熱が伝わってこない。パフォーマンス優先と標準の設定で発熱の差はほとんどなかった。
タブレットモードでは、横位置の上部(厚みがある部分)が表裏とも発熱する。手にかかる負担を軽減させるためには、この辺りを持ったほうが楽なのだが、通気口もこちら側にあるため、手持ちで使うにはあまりよくない発熱の傾向だ。ボディの重さ、大きさからしても、手持ちで使うよりは、机の上にパタンと倒して、指でのタッチとペンを使うことに重きを置いた設計になっているのだろう。
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