「Windows 8.1タブレット」は、iPad mini/Nexus 7に対抗できるのか鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1」(1/2 ページ)

» 2013年08月28日 10時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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Windows 8.1タブレットは、iPad mini/Nexus 7に対抗できるのか

photo 8.1型サイズのディスプレイを採用するWindows 8タブレット「Iconia W3」

 古くは2010年のIFAで発表されたSamsung「Galaxy Tab 7.7」に始まり、最近はGoogle「Nexus 7」、Amazon「Kindle Fire」など、Android搭載モデルを中心に7型タブレットのラインアップが増えている。Appleも2012年秋に「iPad mini」を投入しており、この7型クラスタブレットの市場は活況といえる。

 さて2013年現在、この7型クラスタブレットの市場シェアはほぼAndroidとiOSで占められているのだが、この連載としては「では、Windowsタブレットはどうか」を考えてみたい。

 タブレット市場での遅れを認識したMicrosoftは、タッチ操作を想定したユーザーインタフェースも取り入れた「Windows 8」を開発。さらに「Surface RT」「Surface Pro」というタブレット製品を自ら市場に投入し──先行するライバルらと対抗を狙ったのはご存じの通りだ。同社がタブレット市場に対して並々ならぬ熱意を込めていたのは、Windows 8搭載タブレットのハードウェア要件や認定がこれまでにないほど厳しく、こと「Windows RT」にいたっては参入ベンダーを当初からやや絞り込むなど、これまでの慣習を崩してまで取り組んできた様子からもそれがうかがえる。だが結果として……少なくとも2013年8月現在、Windowsタブレットがライバルと比べてどれだけ受け入れられているかは多くが知る通りである。

 その状況を何とか打開すべくMicrosoftが2013年10月17日(日本時間)にリリースするのがWindows新バージョンの「Windows 8.1」だ。

 以前までの同社はWindows 8タブレットとしては10型以上のディスプレイサイズを主に想定していた。実際、具体的にディスプレイサイズを仕様として規定していたわけではないが、解像度1366×768ドット以上(アスペクト比16:9)がWindows 8タブレットとしての最低要件となっており、これが登場当時、市場に存在する10型より小さいタブレットはディスプレイ仕様の要件からかなり外れていた。例えば前述したiPad miniは解像度1024×768ドット、Nexus 7(2012)は1280×800ドット、初代Kindle Fireに至っては1024×600ドットだ。ゆえに7型クラスでWindows 8タブレットの要件を満たすものがなかったのも当然と思える

 そんなタブレットの動向がミニサイズのものが受け入れられつつある状況を受け、Microsoftもディスプレイ最低解像度の要件を緩和。1024×768ドットまで引き下げとなった。こうした中で登場したのがAcer「Iconia W3」だ。ディスプレイサイズは8.1型で解像度は1280×800ドット。当初案件の1366×768ドットには横幅が満たないが、緩和後の要件は満たしている。

 こちら、次期Surfaceとして登場するという噂がある「Surface mini」なる機器が出るまで、Microsoftのミニタブレットのリファレンスモデルと位置付けられるようである。実際、2013年6月末に開催されたMicrosoftの開発者会議「BUILD 2013」にて、来場者にSurface Proとともに機器が配布されたことからもその意向はなんとなく想像できる。

 このIconia W3を筆者もしばらく日常生活で実使用したのだが、Windows 8.1におけるミニタブレット向けの改良点をチェックしつつ、同時に現状のWindowsが抱える問題点を確認しよう。

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