11.6型の新“2in1”、11ac/LTE拡充、ペン対応アプリも進化――ソニー「VAIO」春モデル2014年PC春モデル(1/2 ページ)

» 2014年01月28日 10時00分 公開
[ITmedia]

2014年VAIO春モデルの主な特徴

■ラインアップ

  • マルチフリップ方式ヒンジにより3モードで使える11.6型の新2in1「VAIO Fit 11A
  • 第4世代Core搭載で極薄の11.6型タブレット「VAIO Tap 11
  • スライドボディを採用した13.3型の2in1「VAIO Duo 13
  • 軽量クラムシェルボディの11.6型/13.3型モバイルノート「VAIO Pro 11/13
  • エントリークラスの15.5型ノート「VAIO Fit 15E
  • 画面を寝かせてタッチできる21.5型テーブルトップ「VAIO Tap 21
  • 13.3型/14型/15.5型の2in1「VAIO Fit 13A/14A/15A」(継続販売)
  • 購入時に仕様を選択できるVAIOオーナーメード(VOM)モデルも用意
  • VOMモデル限定の14型ノート「VAIO Fit 14E

■ハードウェア

■ソフトウェア

  • 店頭モデルは64ビット版Windows 8.1、Office Home and Business 2013、Photoshop Elements 12を搭載
  • VAIO Fit 11ATap 11Duo 13Tap 21にVAIO Inspiration Suiteを採用

■その他

  • 直販VOMモデルのVAIO Fit 11Aはブラック/ピンクのカラーを用意
  • ソニーのレンズスタイルカメラがVAIOに対応

2014 CESで先出しされた11型クラスの新しい2in1が登場

新モデル「VAIO Fit 11A」の利用イメージ

 ソニーは1月28日、「VAIO」の2014年春モデルを発表した。2014年秋冬モデルと同様、店頭販売向けの標準仕様モデルと、購入時に仕様が選択できるソニーストア直販のVAIOオーナーメード(VOM)モデルを用意し、2014年2月22日より順次発売する。

 新ラインアップの目玉は、独自の変形機構により3つのモードで利用できる11.6型“2in1”デバイス「VAIO Fit 11A」だ。

 そのほか、第4世代Core搭載で薄型の11.6型Windowsタブレット「VAIO Tap 11」、スライドボディの13.3型2in1デバイス「VAIO Duo 13」、軽量モバイルノートPCの11.6型モデル「VAIO Pro 11」と13.3型モデル「VAIO Pro 13」、エントリーノートPCの15.5型モデル「VAIO Fit 15E」と14型モデル「VAIO Fit 14E」、画面を寝かせてタッチできる21.5型テーブルトップPC「VAIO Tap 21」は、ソフトウェアの強化が中心のマイナーチェンジとなる。

 なお、VAIO Fit 11Aと同じ変形機構を備えた13.3型/14型/15.5型2in1デバイス「VAIO Fit 13A/14A/15A」は2013年秋冬モデルを継続販売する。

Bay Trail-M搭載の2in1エントリーモデル「VAIO Fit 11A」

新たに加わったVAIO Fit Aの11.6型モデル「VAIO Fit 11A」

 「VAIO Fit 11A」は、天板が2つに折れ曲がって11.6型フルHD液晶ディスプレイが反転する独自の「マルチフリップ」方式ヒンジを採用した2in1デバイスだ。同じヒンジを用いた13.3型/14型/15.5型2in1モデル「VAIO Fit 13A/14A/15A」の下位に位置するVAIOの新しいエントリーモバイルノートとなる。

 上位機同様、通常の「キーボードモード」ではクラムシェルノートPCと遜色ない使い勝手のキーボード入力環境を提供しつつ、映像の表示ではディスプレイを反転させてスタンド付きタブレットのように使う「ビューモード」へ、タッチ操作では反転したディスプレイを閉じた「タブレットモード」へと、利用シーンに応じて最適な3つのモードに変形できるのが特徴だ。筆圧対応のデジタイザスタイラス(別売)にも対応する。

 VAIO Fit 13A/14A/15AはいずれもHaswellこと第4世代Coreがベースのシステムだが、VAIO Fit 11AはBay Trail-Mの開発コード名で知られる新世代の低価格ノートPC向けPentium/Celeronを採用した。Bay Trail-TことAtom Z3000シリーズと同じSilvermontマイクロアーキテクチャを用いているが、PCと同等のメモリ/ストレージ容量に対応し、メモリサポートはDDR3Lながら、Serial ATA 3GbpsやPCI Express 2.0といったインタフェースを利用できるなど、性能面に重きを置いた低価格ノートPC向けSoCだ。

上位機同様のマルチフリップ方式ヒンジにより、キーボードモード、ビューモード、タブレットモードに変形できる
VAIO Fit 11A/13A/14A/15Aのサイズ比較
VOMモデルでは店頭モデルと同じシルバーに加えて、ブラックとピンクのカラーが選べる

 店頭モデルの「SVF11N19EJS」はCeleron N2920(1.86GHz)、4Gバイトメモリ、128GバイトSerial ATA SSDを搭載。ボディカラーはシルバーだ。VOMモデルではPentium N3520(2.166GHz/最大2.42GHz)、8Gバイトメモリ、256GバイトSSDなど、ハイスペックな構成も選べるほか、ブラックとピンクのカラーも用意している。

 上位機より低消費電力のSoCを採用するため、本体サイズは285(幅)×198(奥行き)×16.5〜19(高さ)ミリ、重量は1.28キロと、VAIO Fit 13A(幅325.4×奥行き223.4×高さ14.3〜17.9ミリ、約1.31キロ)と比較してコンパクトな仕上がりだ。有効画素数799万画素のアウトカメラ("Exmor RS for PC" CMOSセンサー)やNFC、SDメモリーカードスロット、USB 3.0×2、HDMI出力×1など、一通りのインタフェース類も備えている。公称のバッテリー駆動時間は約8時間だ。


ノート(Pro 11/13、Duo 13、Fit 14E/15E)の変更点

 それ以外のシリーズは、プリインストールOSをWindows 8からWindows 8.1に移行し、Photoshop Elements 12やソニー独自アプリの最新版を備えたマイナーチェンジモデルとなっている。

 軽量クラムシェルボディの13.3型モバイルノート「VAIO Pro 13」と11.6型モバイルノート「VAIO Pro 11」は、店頭モデルに802.11acの高速無線LANを採用。いずれもVOMモデルは新たにCore i7-4650U(1.7GHz/最大3.3GHz)+Intel HD graphics 5000の構成が選択可能になり、VAIO Pro 11でも512GバイトSSDを搭載できるなど、より高性能を求めるニーズに対応した。

 独自のスライドボディを採用した13.3型2in1デバイス「VAIO Duo 13」は、今シーズンもVAIOノートのフラッグシップという位置付けだ。その店頭モデルは、OSやソフトウェアを更新した小幅な仕様変更にとどまる。KDDIのau 4G LTE対応のモバイルデータ通信モジュールを搭載した上位機「SVD13229DJB」は、2013年秋冬モデルを継続販売する。

13.3型モバイルノートPC「VAIO Pro 13」と11.6型モバイルノートPC「VAIO Pro 11」(写真=左)。スライドボディの13.3型2in1デバイス「VAIO Duo 13」(写真=右)

 エントリークラスの15.5型クラムシェルノートPC「VAIO Fit 15E」も、店頭モデルはOSやソフトウェアの更新程度といったマイナーチェンジだが、VOMモデルは最大16Gバイトのメモリ、最大1.5TバイトHDDの搭載が可能になった。VOMモデル限定の14型クラムシェルノートPC「VAIO Fit 14E」も引き続きラインアップしており、上位機であるVAIO Fit 15Eと同容量のメモリ、HDDを搭載できる。

エントリークラスの15.5型ノートPC「VAIO Fit 15E」(写真=左)と「VIAO Fit 14E」(写真=右)

タブレット(Tap 11)、テーブルトップ(Tap 21)の変更点

 「VAIO Tap 11」は、本体のカバーを兼ねるワイヤレスキーボードが付いたWindowsタブレット。第4世代Core Y搭載で最薄となる9.9ミリ厚のボディを維持しながら、店頭モデルに802.11acの高速無線LANを標準搭載し、さらにLTE内蔵モデル(au 4G LTE対応)を追加した。VOMモデルは8Gバイトメモリも選択可能になっている。

 21.5型フルHD液晶ディスプレイを備えた「VAIO Tap 21」は、バッテリーを内蔵し、画面を寝かせてタッチ操作が行えるテーブルトップPC。店頭モデルの変更点はOSとソフトウェア構成くらいで、VOMモデルでは802.11acの高速無線LANが選べるようになった。

11.6型Windowsタブレット「VAIO Tap 11」(写真=左)。21.5型テーブルトップPC「VAIO Tap 21」(写真=右)

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