「VAIO Pro 13」――さらにハイスペックを軽快に持ち運べる“14春モデル”徹底検証最新PC速攻レビュー(4/4 ページ)

» 2014年03月11日 11時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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実力テスト(3):液晶の画質、スタミナ、動作音、発熱も隙がない

 13.3型フルHD液晶ディスプレイの画素密度は約166ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)。Retinaディスプレイ級の高画素密度ではないが、ドット感がほとんど気にならない精細で美しい表示だ。視野角の広いIPSパネルを採用するが、省電力への配慮から集光バックライトを導入しているため、斜めの角度から見ると暗く見える点は好みが分かれるだろう。

 液晶ディスプレイの計測結果は優秀といえる。色温度は約6300Kと、業界標準のsRGB(6500K)よりわずかに低い程度で自然な白色だ。最大輝度は350カンデラ/平方メートル強と明るい。ガンマ補正カーブは、RGBの各線がほぼ重なってきれいな直線を描いており、明部から暗部までクセのない自然な表示となっている。色域についてもWindowsやWebコンテンツで業界標準となっているsRGBにかなり近いので、写真や動画の閲覧や編集といった用途にも向く。

液晶ディスプレイの計測結果。ガンマ補正カーブは、RGBの各線がだいたい重なって直線を描いており、階調再現性は良好といえる(画像=左)。色域の広さを見ると、「トリルミナスディスプレイ for mobile」の採用により、sRGB(下に敷いたグレーの領域)にかなり近い鮮やかな発色が行えることが分かる(画像=右)

 Webブラウズとテキスト入力を想定したBBench 1.01によるバッテリー駆動時間の計測は、電源プランを「バランス」(ディスプレイの輝度40%)に、CPUとファンの動作モードを「標準」に設定して実行した。この条件で満充電から残り5分で休止状態に入るまでのバッテリー駆動時間は8時間48分だ。最厚部17.2ミリ、約1060グラムという薄型軽量ボディを考慮すると、実に優秀なスタミナといえる。

 動作音とボディの発熱については、電源プランとファンの動作モードを切り替えて試してみた。標準の「バランス+標準」設定での静音性は非常に高く、低負荷時はほぼ無音、高負荷状態でもうるさいという印象はない。

 「バランス+パフォーマンス優先」では、低負荷状態では標準と変わらないが、高負荷をかけると動作音が次第に大きくなっていく。いったん動作音が大きくなると、負荷をかけるのをやめても放熱のため、しばらくは大きなファンの動作音が聞こえる。

 「高パフォーマンス+パフォーマンス優先」はかなり負荷に敏感で、低負荷時でもファンが動作していることが分かる程度の音がした。ベンチマークテストを実行すると、最初からファンノイズが大きい印象だ。

 ボディの発熱は底面の中央部が中心となる。テスト結果に大差はないが、ファンがよく回る「高パフォーマンス+パフォーマンス優先」が最も温度が低い傾向だった。どのモードでも手がよく触れるキーボードやパームレストに熱が伝わってくることはなく、放熱の処理も優れている。

左から、動作音テスト、発熱テストの結果

ベンチマークテストの概要(2)

  • 液晶ディスプレイ表示品質テスト
    • i1Pro+i1Profilerでディスプレイの表示を実測し、ガンマ補正カーブを抜粋
    • i1Proが生成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示し、色域をsRGB(薄いグレーで重ねた領域)と比較

※液晶ディスプレイは1時間以上オンにし、表示を安定させた状態で中央付近を測定

  • バッテリー駆動時間テスト
    • BBench 1.01

※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetooth+NFCオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測

  • 騒音テスト
    • 騒音計で実測(本体から手前5センチ、暗騒音32デシベル、室温19度)
  • 発熱テスト
    • 放射温度計でボディ表面温度を実測(室温19度)

まとめ:あらゆる要素を高次元で兼ね備えるハイエンドUltrabook

 以上、VAIO Pro 13の2014年春モデルをじっくりチェックした。すでに高い評価を得ている製品だけに、その強化版となる今回のモデルも完成度は申し分ない。

 クラス最軽量ではないものの、バッテリー駆動時間も合わせてみれば、軽量志向のモバイルノートPCとして高い競争力がある。Core i7-4650UやPCI Express SSDのパフォーマンスも上々で、性能志向のユーザーにとっても大いに魅力的な製品だ。液晶ディスプレイやサウンドの品質、キーボードの打ちやすさなどのレベルも高く、購入したユーザーは総じて高い満足感が得られると思われる。

 ソニーストアでの直販価格は、最小構成で12万8800円(税込)からだ。Core i7-4650U、タッチパネル搭載、メモリ8Gバイト、256GバイトSSDといった評価機の構成で見積もると、19万8700円(税込)となる。最近のモバイルノートPCとしては高価な部類に入るが、その内容を考えれば妥当だろう。

 ソニーとして発売されるVAIOノートは2014年春モデルが最後になるが、Webならびに電話による技術サポート、修理対応は販売終了後も継続される(VOMモデルの標準保証は3年間)。「ソニーとしてのVAIO最終モデル」を手に入れたいと考えている方は、クラムシェル型VAIOノートの最新進化形であるVAIO Pro 13を検討してみてはいかがだろうか。


スペック詳細:VAIO Pro 13(SVP1322A1J)

CPU-Zの情報表示。2014年春モデルでは、第4世代Core Uシリーズの中でも最上位のCore i7-4650Uが選択可能になった(画像=左/中央)。CPUはデュアルコアでHyper-Threadingに対応し、4スレッドの同時実行が可能だ。Turbo Boost 2.0により、高負荷時には最大3.3GHzで動作する。内蔵グラフィックスコアはIntel HD Graphics 5000を採用。実行ユニットはIntel HD Graphics 4400/4200の2倍にあたる40基で、高い3D描画性能が期待できる。8Gバイトのメモリ(DDR3L-1600)は、オンボード実装ながらデュアルチャンネル転送に対応する(画像=右)
デバイスマネージャの画面。PCI Express 2.0 x4インタフェースの256GバイトSSDはSamsung「MZHPU256HCGL-00000」、IEEE802.11a/b/g/n/acの無線LANはIntel「DualBand Wireless AC-7260」を搭載していた
VAIO Pro 13(SVP1322A1J)の主な仕様
製品名 VAIO Pro 13(SVP1322A1J)
メーカー ソニー
OS 64ビット版Windows 8.1
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) 約322×216×12.8〜17.2ミリ
重量(実測値) 約1060グラム(1057グラム)
画面サイズ(液晶方式) 13.3型ワイド(IPS)、トリルミナスディスプレイ for mobile、X-Reality for mobile搭載
アスペクト比 16:9
タッチパネル 静電容量式
デジタイザ
ディスプレイ解像度 1920×1080ドット(約166ppi)
CPU(コア数/スレッド数) Core i7-4650U(2/4)
動作周波数 1.7GHz/最大3.3GHz
チップセット CPU内蔵
vPro 対応
GPU CPU統合(HD Graphics 5000)
メモリ 8Gバイト(DDR3L 1600MHz/最大8Gバイト)
メモリスロット(空きスロット数) オンボード、デュアルチャンネル転送対応
ストレージ(評価機実装) 256GバイトSSD(Samsung「MZHPU256HCGL-00000」)
ストレージフォームファクタ M.2
ストレージ接続インタフェース PCI Express 2.0 x4
光学ドライブ
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac(DualBand Wireless AC-7260)
Bluetooth Bluetooth 4.0+HS
NFC 搭載
センサー 照度
有線LAN
ワイヤレスWAN
キーボード 日本語JIS 87キー
キートップ仕様・形状 アイソレーション
キーピッチ 約19ミリ(縦実測約18.5ミリ)
キーストローク 約1.35ミリ
キーボードバックライト 搭載
ポインティングデバイス タッチパッド(左右ボタン統合)
主なインタフェース USB 3.0×2(1基は電源オフチャージ対応)、HDMI出力×1、ヘッドフォン/マイクコンボ(3.5ミリ)、DC入力(丸形)、Webカメラ(イン92万画素 "Exmor R for PC" CMOS)
メモリカードスロット SDメモリーカード(SDXC対応)
SIMカードスロット
その他カードスロット
スピーカー(音質補正ソフトウェア) ステレオ(ClearAudio+、xLOUD、CLEAR PHASE、S-FORCE Front Surround 3D、VPT、Voice Zoom、Sound Optimizer)
マイク 搭載(デュアル)
指紋センサー
セキュリティデバイス − ※BTO選択可
セキュリティロックポート
バッテリー動作時間 約10.5〜約13時間(構成により異なる)
バッテリー仕様 37ワットアワー
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ) ※プラグ含まず 39×104×27ミリ
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み) 171グラム/215グラム
ACアダプタ出力仕様 19.5ボルト/2.0アンペア、5ボルト/1.0アンペア(USB)
ACアダプタ対応電圧 100〜240ボルト(50/60Hz)
DC端子形状 丸形
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) 2ピンメガネ型
防水/防滴
カラーバリエーション ブラック、シルバー
オフィススイート − ※BTO選択可
価格(税込) 19万9780円
発売日 2014年3月8日

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