コンパクトなベアボーンに対して、「CPUやシステムメモリ、データストレージの組み込みが大変そう」と考えてしまうユーザーは少なくない。しかし、日本Shuttleのベアボーンに関しては、ケースの工作精度が高く、かつ、レイアウトが作業性を考慮しているので、組み込み作業は簡単に行える。ネジ穴が合わなくてどうする?ということで悩んだり、ネジを無理にまわしてゆがんでしまうということもない。
天面のカバーは背面のネジ2つを外すと取り外せる。カバーを外せば2つのドライブベイを外せばマザーボードにアクセスできる。マザーボード前面がクリアになるのでメモリスロットもMini PCI ExpressスロットもSerial ATAも抜き差しが容易だ。
メモリスロットの近くにCPUクーラーユニットのヒートシンクが張り出しているので、見た感じでは作業がしにくいように思えるが、ノートPC用メモリスロットを使っているので、抜き差し作業は難しくない。
CPUクーラーユニットも、固定はCPUソケット周囲にある4カ所のピンだけなので、ピンを抜けばヒートパイプでつながったヒートシンクごと取り外せる(ヒートシンク側は固定していない)。ボディ内部にできるだけスペースを確保できるように内部をレイアウトしているので、サイズの割には作業は簡単だ。
コンパクトなベアボーンとして先に登場しているDS81と比べて、サイズはやや増しているXH81だが、内部の組み込み作業は行いやすく、インタフェースも前面にUSB 3.0を2基備え、2.5インチドライブベイも2基のデバイスを実装できるようになった。さらにPCI Express x1スロットも用意するなど、拡張性はDS81から向上している。
日本Shuttleでは、デジタルサイネージやPOS、FAなどビジネス利用も訴求しているが、個人ユーザーでも処理能力と省スペースの両立だけでなく、かつ、本体搭載のインタフェースやスロットなど、拡張性も重視したい場合には、DS81に代わる購入候補となるだろう。
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