さて、バックアップのTIPSとは別に、12月9日にASUSTOR NASのOSであるADMの最新版「ADM2.3」がリリースされたので少し触れておこう。
12月9日以降、ADMにログインすると更新を知らせるメッセージが表示されるはずだ。「更新」をクリックすれば自動的にインストールされる。この際、接続はすべて切れてしまうので、利用しない時間帯を選んで更新するのがいいだろう。
ADM 2.3は、ベースとなるLinuxカーネルが2.6.39から3.4.26に変更されているほか、次のような新機能・改良が加えられた。
ASUSTOR NASがADドメインに参加すると、NASにアクセスする際にADのアカウントを使用する。Windows ADの権限コントロールはSamba、File Explorer、AFP、NFS、WebDAVに対して有効となる。
Windowsネットワークのファイル共有機能で利用されるプロトコルSMB 2.0をサポートした。SMB 2.0はWindows Vistaから導入されたバージョンで、多重アクセスの同時受付をサポートし、Windows環境で多数のユーザーが同時にアクセスした際のパフォーマンスが30〜50%向上した。
ADM 2.3では以下のエンタープライズ向けの機能が追加されている。
TFTPは認証機能がないファイル転送プロトコルで、ネットワークブートでOSを読み込むときなどに使用する。最近ではベアメタルクラウドのプロビジョニングシステムなどでも用いられている。
ASシリーズは、ファームウェアの更新やAPP Centralからのアプリインストール、ダウンロード機能などのためにインターネットにアクセスできる環境が必要だ。だが、企業によっては社内LANからのアクセスはプロキシサーバを経由するようにし、直接外部に出ることができないようにしている場合がある。ADM 2.3ではほかのクライアントPC同様にプロキシサーバが利用できるようになった。
サインインページのカスタマイズが可能になった。背景とサインインダイアログはテンプレートからの選択だが、タイトル文字列、カスタムイメージは自由に設定することができる。複数台のASシリーズを導入していた場合などは、分かりやすい識別名や管理者へのメッセージなどを表示させるスペースとして使うのも手だ。


サインインスタイルの変更画面(画面=左)。背景、カスタムイメージ、タイトル文字列が設定できる(画面=中央)。カスタムイメージはユーザが変更可能な画像。タイトルと合わせて利用者に伝えたいメッセージを画像化して表示する、という使い方もあるだろう(画面=右)GUIデザインがフラットなものに変更された。App Centralからインストールされるアプリに関しては以前からと変更がないものもある。
そのほか、メールサーバのオフィシャルリリース、新しいメディアサーバ「LooksGood」、リアルタイムトランスコーディング(ASUSTOR 3シリーズ)、モバイル向けビデオ再生アプリ「AiVideo」、など、多数の新機能が含まれており、ASUSTOR NASのさらなる活用が期待できるバージョンアップとなっている。
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