iPhone本体はできるだけカバンの中に入れっぱなしにしよう、という新しいライフスタイルを目指すApple Watchには、これまでiPhoneの画面を覗き込んでしまうその他の要因を取り去る「グランス」という機能も用意されている。
これは各種の情報表示や通知を行う機能で、他社が開発するApple Watch用アプリも、この「グランス」の1つとして表示される。
グランスは指を画面の下端から上に向かってスワイプすると現れる。画面の左端または右端からスワイプすることで他の「グランス」に切り替えることもできる。
アップルの標準アプリでも、カレンダー、マップ、パスブック(飛行機の搭乗券など)、ミュージック(iPhoneの音楽再生機能のリモコン操作)、Apple TVとiTunes(Apple TVやPCのiTunesをリモコン操作できる)、リモートカメラ(iPhoneのカメラのリモコン撮影機能)、ストップウォッチ、タイマー、アラーム、世界時計、株価、天気、写真(アルバム)、Siri(iPhoneのSiriを腕から操作)、設定(機内モードやおやすみモードの設定など)といったものが用意されている。
これに加えて、今後、他社がApple Watch用につくったアプリもこの「グランス」という形で組み込まれる。
操作が直感的で非常に簡単なのが1984年発表の初代Mac以来続くアップル製品の伝統だ。Apple Watchもこの伝統は守れている。Apple Watchに内蔵されている操作系は全部で3つだ。
1つ目はタッチパネル液晶。ディスプレイの表示は、まだ正確な解像度は不明だが、人間の目の認識能力を超えると言われる高解像度なRetinaディスプレイになっている。
一方、タッチセンサー部は画面のサイズ的に指2本を置くのが限度そうだが、マルチタッチに対応している。そしてiPhoneやiPadにもなかった新しい特徴は、感圧タッチセンサーになっていること。つまり、軽いタップと深く押す操作の違いを認識してくれるセンサーを搭載している。
操作系の2つ目は、デジタルクラウンと呼ばれる時計の竜頭(リュウズ)。タッチ操作のように画面を指で隠すことなく押し込む、回すの2つの操作ができる。基本的に押し込む操作は時計画面やホーム画面の表示のために使われる。
一方、回す操作は画面の拡大/縮小や、例えば今日の日付や現在時刻の時刻などの選択式情報を素早く正確に選択するために使われる。
操作系の3つ目は、デジタルクラウンのすぐ下にある細長い「フレンド」ボタン。これを押すと住所録に登録した連絡先の一覧が顔アイコンで表示される。左下の電話のアイコンをタップすればiPhone経由で電話をかけることができる。また右下のメッセージボタンを押せばメッセージで返信ができる。
相手の顔アイコンをタップして、画面に指で描いた絵を送ったり(スケッチ機能)、画面をタップしてその振動を相手のApple Watchに伝えたり、画面の上に2本の指を置いてしばらく待つとApple Watchの心拍センサーで自分の心臓の鼓動を計測しそれを相手のApple Watchに伝える。
ここまでテキストで紹介してしまうと、機能やモード、操作系もたくさんありすぎて頭の中で覚え切れなくなるかもしれないが、実際に動いているところを見ると、瞬時に理解でき、「マニュアル不要」という実感がわくはずだ。
基本操作やコミュニケーションの機能については、筆者が作成した以下の動画で確認できる。
また、健康/フィットネス機能についてはアップル公式サイトの動画で確認できる。
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