Microsoftの開発者会議「Build 2015」が米カリフォルニア州サンフランシスコにて4月29日(PDT:米太平洋時間)から3日間の会期でスタートする。初日と2日目に開催される基調講演では、Windows 10、Microsoft Azure、Office 365などの最新情報が同社の各事業責任者より発表される予定だ。
日本時間では4月30日午前0時30分に初日の基調講演、5月1日午前0時30分に2日目の基調講演が始まるが、この模様はBuild 2015公式サイトで無料ストリーミング中継が行われる。ゴールデンウィーク中の深夜ではあるが、興味がある方はリアルタイムで視聴してみるといいだろう。
このストリーミング中継を見逃しても、Build期間中には基調講演を含むセッション風景の録画やプレゼンテーションが「Channel 9」上に順次アップロードされていくほか、Build 2015の内容を反映しつつ日本国内での最新事例やトピックを加えた開発者イベント「de:code 2015」が5月26日より2日間の日程で東京都内のザ・プリンス パークタワー東京において開催される。どちらも合わせてチェックしてみることをおすすめする。
さて、Windows 10の今夏提供を前に盛り上がってきた感のあるMicrosoft周辺のエコシステムだが、今回のBuildでは何が発表されるのだろうか。会期直前に改めて注目ポイントを追っていこう。
まず基調講演では、Windows 10の発売日が明らかになる可能性があり、そこに注目している方も少なくないだろう。もっとも、Windows 10は以前より7月提供という情報が各所から漏れ伝わっており、すでに条件付きで「無償提供」が発表されていることも合わせて、ユーザーを大きく驚かせるような内容ではないと考える。
筆者の予想ではあるが、おそらく新デバイスの類も特に発表されず、基調講演の場で一般には初披露となるヘッドマウントディスプレイ「Microsoft HoloLens」のデモストレーションが行われる可能性があるくらいだ。
今回のBuildはWindows 10の発売直前ということもあり、実のところ一般ユーザー向けの目新しいトピックがほとんどないかもしれない。ややテクニカルで専門家向けの話題ではあるが、初日と2日目に行われる基調講演では、次のトピックあたりに注目しているといいだろう。
すでに本連載でも何度か取り上げているが、PCでもスマートフォンでも組み込み機器でも幅広いプラットフォームで共通のアプリが動作する「ユニバーサルアプリ」に関する続報が出てくるかもしれない。
同じアプリを異なるスクリーンサイズや入力装置で動作させる「Adaptive UX」という仕組みが今年3月に紹介されたが、Visual Studio 2015の最新版を含む開発環境のプレビューや実際の動作例など、より多くの情報が提供されるだろう。
無償配布中の次期OSプレビュー版「Windows 10 Technical Preview(TP)」の「Build 10049」で初めて一般利用が可能になり、現在ではスマートフォン版のWindows 10 TPにも追加された最新Webブラウザ「Project Spartan」(開発コード名)。その最新開発情報について、何かしらの発表が行われるだろう。もしかすると、このタイミングで「Spartanの正式名称」が明らかになる可能性もある。
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