オーバークロック機能では、バックパネルに「CMOSクリアボタン」、基板には「Game Boost」ボタンや「SLOWモード」スイッチなどを備えている。Game Boostは、オーバークロック設定を行う“つまみ”で、0〜11まで採番している。ただし、ステップは0/1/2/4/6/8/10/11と11段階ではない。Core i7-6700Kの場合は1が4.3GHz、11が5GHzとなるが、実際に動作するかどうかはCPUクーラーユニットによる冷却や、CPU個体のオーバークロック耐性による。
ユーティリティ関連では、容量制限のないRAMDISK作成機能や、ゲーミングマウスの調節機能「Mouse Master」、ゲーム・アプリケーションの起動やPCのブート、オーバークロック、UEFIモードにおけるBIOS起動などができる「GAMING Hotkey」機能を備える。また、MSIとCPU-Zの開発元であるCPUIDとの協力により、MSIのゲーミングマザーで採用している「ドラゴンデザイン」を施したCPU-Zもバンドルする。
Z170A GAMING M7は、Skylake+Intel Z170 Expressチップセットの機能をサポートしながら、ゲームユーザーの要求やオーバークロッカーの希望を反映したハイエンドマザーボードだ。最上位ではないものの、ゲーム機能やオーバークロック機能を備えながら、コストも重視したバランスのとれたモデルといえる。
Z170A GAMING M7の価格は、評価作業を行っている2015年8月前半の時点で3万円台半ばだ。スタンダードシリーズではなくゲーミングモデルであるから、高い価格となる。コストパフォーマンス的には、ミドルレンジの「Z170A GAMING M5」も気になるが、オーバークロック機能やオーディオ回路で“M7”は多くの機能を用意している。例えば、同じAudio Boost 3準拠ではあるものの回路設計がかなり違うので、オンボードオーディオの音質を重視するならZ170A GAMING M7がお勧めとなる。ほかにも、CPUやシステムメモリなしでも動作するBIOS Flashback+機能も、プラットフォーム更新時には便利だ。
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