2月に入って急速に進んでいる円高の影響は、先週末時点でもわずかながら表に出ていた。一週間経ち、この傾向はよりはっきりと目に見えるようになっている。
ドスパラ パーツ館は入り口の前に大きく「円高還元!!」と書かれた立て看板を設置。2月24日まで「Core i7-6700K」を4万2865円(税抜き3万9690円)、「Core i5-6500」を2万5466円(税抜き2万3580円)で売り出している。
同店は「回転率の高いパーツから順に少しずつ円高の影響が見られるようになっています。まだ全体的な動きにはなっていませんが、こういうセールができるようになったのは確かですね」と話す。
他のショップでも、一部のCPUやSSDが数百円単位で下がっている例がいくつかみられた。回転率の高いパーツほど値下がり傾向にあるのは確かなようだ。ただし、街じゅうで円高還元の文字が踊った過去(2007年9月/2013年6月)ほどの派手な動きにはなっていない。
某ショップは「週明けに円高傾向が一服しましたし、旧正月明けでちょっと前まで流通が本格的に動いていなかったのが関係しているかもしれません。ただ、ニッパチといって2月と8月はあらゆる商売が落ち着いてしまう時期。円高還元という消費欲をそそる要素を武器に、ショップ努力でお得感を演出しようという動きも見られるので、ここからグンと伸びるかもしれません」と現状を説明する。“天然の風”はまだかすかだが、アキバの街でうちわを扇いでがんばっている感じか。
実際、パソコンSHOPアークは「円高先行還元特価」という、ちょっと不思議な文句の特価を用意していた。「まだ仕入れ値に円高の影響はないんですけど、まもなくそうなるということで、ちょっと無理して特価にしたんです」と話す。
さて、来週はどう動くか。
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