Appleの人工知能開発はどうなってる?週末アップルPickUp!

» 2016年03月12日 13時26分 公開
[らいらITmedia]

 Googleが買収したDeepMindの人工知能ソフト「AlphaGo」が、世界のトップ棋士であるイ・セドル九段を打ち破りました。対戦は9日の第1局に続き、10日に第2局が行われ、AlphaGoが2連勝中。本日12日に始まった第3局の勝負に注目が集まっています。

囲碁クラスタの編集Gさんも見逃せなかったAlphaGo vs. 人間の戦い

 将棋やチェスに比べ手数の選択肢が複雑で、人間に勝つことは難しいとされてきた囲碁もついに人工知能に陥落です。近年はGoogle、Facebook、MicrosoftなどIT企業が続々とこの分野に投資しており、2016年には人工知能開発がさらに進むものと思われます。

 「週末アップルPickUp!」連載としては、Appleの人工知能への取り組みも気になるところ。直近では2016年1月、感情認識の人工知能を開発する米スタートアップ企業Emotientを買収しました。Emotientの技術は人々の表情から感情を読み取り、広告を見た人々の興味関心を分析するというもの。

 これだけではあまりピンときませんが、Appleは2015年10月にも、人工知能関連企業を2社相次いで買収しています。

 一方は音声認識技術の英VocalIQ。人間とコンピュータの会話をより正確かつ自然にする技術を開発するベンチャーです。もう1社の米Perceptioは、ディープラーニング(深層学習)による画像認識システムを用いて、写真を自動分類するアプリを開発していました。

 さらにその1カ月前の9月には、Appleが人工知能の専門家を大量に募集していることが明らかになっています

 iOS 9から採用されたユーザーの行動を先回りして情報を提供する「Proactive Assistant」機能は、現在お世辞にも精度が高いとは言いづらい出来です。しかし今後、人工知能や機械学習の開発が進めば、ユーザーのアプリ利用履歴や位置情報などをより正確に分析し、時間や場所に合わせてニーズに合う情報を表示できるようになるはず。

Proactive Assistantは、イヤホンを挿すとミュージックアプリがスタンバイされたり、よく使うアプリを候補に出したり、ユーザーの行動を先読みする機能

 Siriもユーザーとの一問一答だけでなく、より自然で、こちらの要望を先回りして応えてくれるようなコンシェルジュ的存在になると便利ですね。写真アプリでは、iCloudを経由せずともiPhone自体で細かく写真を自動分類してくれるようになるかもしれません。

 人工知能がもたらす未来はどんなものでしょうか? そんなぼんやりした質問にも、数年後にはSiriがしっかり予測して答えてくれるようになるのかも。

関連キーワード

人工知能 | Apple | AlphaGo | アップルストア | 囲碁 | Google


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月16日 更新
  1. 「JBL Tune 310C USB」レビュー USB Type-C接続×ハイレゾ対応でAndroidスマホやiPhone 15シリーズにもお勧め! (2024年04月15日)
  2. Amazonのタイムセールが「スマイル SALE」に変更 4月19日からゴールデンウィークセール開催 (2024年04月13日)
  3. Googleが生成AI向け独自CPU「Google Axion」プロセッサを発表/Intel N100を採用した超小型コンピューティングモジュール「LattePanda Mu」 (2024年04月14日)
  4. アキバでは散りはじめた桜 それでも桜デザインが注目を集める理由 (2024年04月15日)
  5. これを待ってた! ロープロ版GeForce RTX 4060搭載カードがASUSから登場! (2024年04月13日)
  6. 玄人志向、M.2 NVMe SSDを2枚装着可能なUSB外付けスタンド クローン作成も可能 (2024年04月15日)
  7. 自宅の「スマートロック」にありがちな誤解 家から締め出されないために心掛けている実践的な5つのこと (2024年04月12日)
  8. 8コア16スレッドのRyzen 9 7940HS×Radeon 780M搭載! 片手で握れるミニデスクトップPC「GEEKOM A7」の“強さ”をチェック! (2024年04月10日)
  9. 「SwitchBot ハブ2」と「ハブミニ(Matter対応)」のMatter機能がアップデート 多くの同社製デバイスがホームアプリで操作可能に (2024年04月13日)
  10. ロジクールの“ちょい上”パンタグラフ式キーボード「Signature Slim K950」を試す (2024年04月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー